こんにちは。馬場本店酒造です。
とうとう、震災で被害を受けた仕込蔵を修繕するための基礎工事が始まりました!
この仕込蔵修繕のために、昨年は隣接する建物を解体し、重機が近くまで入れるようにしたわけです。施工は以前に当社のレンガの煙突や江戸時代の米蔵を修繕してくれた㈱ビルドホームテック様、基礎工事は㈱システムテックフォー様が行います。㈱システムテックフォー様は災害などで傾いてしまった建物を特殊な技法で修復する技術を持つ会社です。
修繕する仕込蔵は天保時代(!)に建てられたものなので傾斜がひどく、まずはそれを直す作業から始めます。
柱の下を掘ってみると、基礎の中から柱を支える縦長の石が出現!!
「ろうそく石」と呼ばれる石杭で、これを打つことで、柱の下の地盤を強化していたようです。
下の画像は取り出したろうそく石。ろうそくに似た形状…ではないかもしれないですが、鉛直に長くのびた感じがろうそくに似ているということなのでしょう。
佐原の「伊能忠敬旧宅」の基礎にもやはりおなじようなろうそく石が使われていたとのこと。
建物の歴史を感じずにはいられませんでした。
基礎工事は石杭を取り出し、ここにジャッキを入れ高さと傾斜を調整する工事を行います。
下の画像は取り出した後のもので、青いのがジャッキです。
この手法だと仕込みタンクを移動する必要もなく、埃もたたないので助かります。
しばらく工事は続きますが、とにかく無事に進んでくれるといいです。
また、工事期間中は仕込蔵を覗いていただくことが出来ませんのでどうかご了承ください。