オミさんは苦笑いして、
「でもどうしてそれを…? 」
今度は母の方が困ったような顔で、
「ごめんなさい、色々心配で、オミさんのお名前をネットで検索したの。そしたらオミさんのお名前がかねもとさんのホームページに出ていて、さらには社長さんにお顔がそっくりなので、確信したんです…」
「いえ、僕は隣りのおじさんにそっくりですので、気にしないでください 」
気にしないって何? というカイさんの突っ込みにみんなで笑った…
「…すみません。俺に信用がないばっかりに…お二人に失礼なことばかり…」
両親が帰ると俺は二人に謝った。
しかし、特に怒られはしなかった。
「いや、お会いできてよかったよ 」
「大輝が幸せに育ってきたってわかってよかったじゃん」
その時、オミさんのスマホが鳴った。
「あ、フクちゃん? どうしたの? 」
フクちゃんというのは、〈礼霊ず〉のレギュラーゲスト(?)だ。
ライブハウスの店長だが、今はバーの時間なのかな。
「え? 俺が同棲を始めた? 北海道から連れてきた男の愛人と? 」
俺は、真っ青になって、カイさんの顔を見てしまった。
三人であたふたしている
それからオミさんは絶句していたが…
「…えっ? どうして…」
その時、深夜だというのにインターホンが鳴り響いた…
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