キャラバン サライ

夢は大空へ、努力は足元で、世界に目を向けながら足元から子供たちを見直していきたいと思っています。

鶴見との別れ

2012年06月09日 | Weblog
40年間、横浜の鶴見に本社を置いていた勤め先が、みなとみらい地区へ移転する。

そんな訳で、最近は引っ越しの準備でいろいろとどたばた気味だ。

非日常的な事態なため、心なしかみんなのテンションも高い。
と同時に、長年お世話になってきた鶴見へのお別れも、各々の納得するやり方で粛々と行っているよう。
まるで、それぞれの儀式のように。


僕は、会社の近くを流れている鶴見川にお別れを言った。

この鶴見川沿いを、幾度となく退社後に走って帰宅した。
継続して走る練習ができ、マラソンで自己ベストを出せたのは、この川のおかげだ。
ボート部で汗を流したのも、この鶴見川。
お昼休みに、気晴らしにストレッチをしていたのも、桜を一杯に咲かせて仕事の疲れを癒してくれたのも、この鶴見川だった。


オフィスの階段にもお別れを言った。

僕の執務室は6階建ての5階にあるが、その上り降りは殆ど階段を使った。
会社の健康目標にも、「オフィスのエレベーターを使わない」と毎年書いた。
いつもこの階段を見、そして壁の「4▼ - ▲5」の表示を見ていた。
古い階段だけど、のぼりやすい階段だった。
いつも支えてくれてありがとう。




一年に二日間、鶴見が必ず全国放送される時がある。
箱根駅伝の鶴見中継所だ。
会社から近く、入社した当時はちょっとした感動だった。

鶴見はブラジル人など移民の多い地区だ。
また、沖縄から移り住んだ人も多いため、沖縄料理屋が多い。
都会的な雰囲気というよりは、庶民的で、古い町だ。

会社近くのサークルKの前にこの前看板が出ていた。
「○○会社様、長い間のご愛顧ありがとうございました。
新しい場所へ移っても、がんばってください」
と書かれており、感動した。


移転先のみなとみらい地区は、鶴見とは打って変わって新しい町だ。
高層マンションが立ち並び、平屋の民家など一つもない。
そんな新しいオフィスの生活にわくわくする一方で、鶴見に後ろ髪を引かれる思いもある。
引っ越し準備がようやく終わった夜の鶴見で、友人たちと最後のラーメンを食べた。

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