goo blog サービス終了のお知らせ 

紅花の里から~みちのくの工房夢便り~

山形での陶芸や日々の暮らしを紹介しています。

慎ましやかに生きる事ができるか

2012-06-16 15:23:14 | 書道を楽しむ

昨日はDSライトさんの父がたいそうな麻雀好きであった事を、
ブログに書きましたが、
一方では書道の腕もたいしたものでした。

義父の所属する団体では三段で師範免許を取れるのですが、
義父はそれに飽きたらずに、その上の五段以上を取得していました。

普通なら名声を求めて色々と世間を相手に画策するものですが、
義父は外部への応募などは一切せずに、
ひたすら家にとじこもって、墨と筆の生活を送りました。
何故そうだったのかは、とうとう聞かずじまいです。

晩年の数年は近所の数人の小学生達に、
寺子屋形式で書を教えていたようですが、
その煩わしさに懲りて、後はひたすら自分一人の世界で生き続けた。

義母も負けず嫌いの性格で、義父が師範免許を取ると、
自分にも出来ないはずは無いと云い、後を追いかけて免許をとった。
なんだかんと云ってはいるが、夫唱婦随だったようです。

その血を引くDSライトさんは書道には無縁ですが、
陶芸やフラワーアレンジメントなどの「もの作り」が好きです。
しかし、ある程度出来るようになると、それ以上は努力しませんので、
世間に胸をはってアッピール出来るものはありません。

デスクトップさんは老後の楽しみに、陶芸と書道を趣味にしていますが、
DSライトさんと同じように、面倒なことは避けて通りたいタイプで、
この点では良く似ています。

書道は義父に触発されて師範免許を取りましたが、それ止まり。
自己研鑽の努力が不足していて、ペーパードライバーと同じです。
今は時々気まぐれに筆を握る程度ですので、たいしたことはない。
書道教室も開こうと思えば可能ですが、なんで今更と云う感じ。

陶芸もそこそこに作れるが、それ以上の領域に踏み込まない。
皆さん方からは陶芸教室を開いて欲しいと云われていますが、
そのうちにね、といっている間に時間が過ぎています。

要するに、世に打って出ることを好まないだけで、
例えば、義父のような晩年の過ごし方もあるわけです。
慎ましやかにひっそりと生きていければ、
それはそれで良いのではないでしょうか・・・・。

またまた、父の日を目前にして、義父の話になってしまいました。


↓ブログランキングに参加中です!!
よろしければ、ポチッとお願いします。
にほんブログ村 美術ブログ 陶芸へ     

孫の書き初めは「自然の美」

2010-01-04 15:22:22 | 書道を楽しむ

孫のパンダくんがアトリエで、冬休みの宿題の書き初めをしています。

例年ですとお姉さんのコアラさんも一緒に書き初めをするのですが、
今年は高校受験を控えて、さすがに書き初めはパス。
正月早々から受験勉強の猛特訓です。

パンダくんは小学校五年生ですので、
なんと言ってもまだまだ集中力と持久力が一人前ではありません。
ラジオから流れてくる箱根駅伝の実況中継を聴きながらの練習ですから、
緊張した雰囲気は望むすべはなく、一文字書くのにも何かと時間がかかります。

それにしても、じじぃと孫との「先生vs生徒」の関係はやっかいなものです。
孫の方は身内と云うことで甘えがあって、どうしても我が儘が出てしまう。
じじぃの方も厳しくしすぎてへそでも曲げられては困るので、まあまあのところで辛抱する。
この関係を穏やかに持続するには、双方共にかなりのリレーションシップが必要で、
そのうちに疲れ果てて、いつもどちらかがギブアップと云うことになります。

今年の書き初めの課題は「自然の美」です。
2日の午前中は「自然」の二文字を書くのが精一杯で、練習は一時間程で打ち止め。
残りの「の美」は午後からと云うことになりました。
大人でさえ漢字の楷書で文字を整えるのが難しいのに、パンダくんには難儀な課題です。

やっつけ仕事が得意な子供にはなって欲しくはないのですが、
せっかくのお正月や残り少ない冬休みを楽しく過ごさせたい。
今年は練習もほどほどにして、翌日の3日にすばやく清書をする事にしました。

昨年は練習を重ねて始業式の前日に駆け込みで完成しましたので、
今年はそれよりも進歩?したことになります。
本当にそれでよいのか?多少疑問は残りますが・・・まあ良しとしましょう!
             
↓ブログランキングに参加中です!!
よろしければ、ポチッとお願いします。
にほんブログ村 美術ブログ 陶芸へ     

今年も「書き初め」を頑張った

2009-01-10 15:03:48 | 書道を楽しむ

お正月の行事の一つに、「書き初め」があります。

書き初めとは、年が明けて初めて毛筆で書や絵をかく行事で、
我が家でも1月2日に恒例の書き初めをしました。
もともとは宮中で行われていた儀式でしたが、
江戸時代の頃から一般の庶民にも広まったそうです。

左義長が行われる地方では、書き初めで書いた書を燃やして、
そこで紙が高く舞い上がると、書が上達する兆といわれています。

山形の孫達は冬休みの宿題に書があり、デスクトップさんが山形に来てからは、
毎年書き初めの日はアトリエの二階で、一気にやっつける事にしています。

しかし、朝から夕方までの長時間では、どうしても集中力が追い付いていきませんので、
あれやこれやと寄り道が多く、二人ともその日には完成しません。
当然の事ながら翌日以降も練習して、清書は登校日の前日になるのが、
おきまりのコースです。

学校から貰ってきた今年の宿題は、
小学4年生のパンダくんは、楷書で「生きる力」
中学2年生のコアラさんは、行書で「真理の探究」
さすがに先生達が選んだ課題だけあって、新年に相応しい言葉ですね。

デスクトップさんはこの時ばかりは、書道塾の先生もどきで厳しく二人を指導?するのですが、
相手も身内のことなので手の内がわかっており、師弟の関係を保つのがやっかいです。
この攻防は毎年の恒例になっていますが、それでも年々二人の成長には目を見張るものがあり、
二人とも今年は「金賞」を取るのだと意欲的でした。

結果はどうであれ、孫達からは多少でも頼りにされているこの正月の行事を、
デスクトップさんは毎年楽しみにしています。


よかったらクリックしてください。ブログランキングに参加中です!!
にほんブログ村 美術ブログ 陶芸へ       

山形の書道展

2008-10-02 17:11:30 | 書道を楽しむ

デスクトップさんとDSライトさんは昨日、山形美術館で開催されている書道展を見てきました。

県美展とほぼ同じような規模で、書道のみの展覧会としては山形県内では由緒のある展覧会だそうです。
県内と本県出身の書道愛好家が制作した漢字、かな、調和体、近代詩文、少字数、刻字、篆刻(てんこく)を、
県書道連盟の役員の方々が審査して、県知事賞をはじめとする各賞と、入賞・入選作が選ばれました。

出品作は900点だったそうで、そのうち一般公募作品は約500点。
非審査分を除いても入賞と入選の合計が380点ですので、比較的広い門だと思われそうですが、
ところがそうでもなさそうで、役員・会友の作品を加えた合計777点の展示作品は何れも力作ばかりです。

展示された作品はほとんどが行書や草書の漢字で、楷書は数点。
仮名の少ないのも気になりますが、一方では篆書が相変わらず底堅い人気があるようです。
調和体、近代詩文、少字数は、デザイン風の書道が近頃は流行っていますので出品数も多くなっています。

流派が違えば筆の運びや文字の形態など表現の方法が全く異なりますので、
残念ながらデスクトップさんはこのレベルになると「技術的な上手下手」がわかりません。
従って、作品の見た目を重視しないで、その作品を制作したお方を名前から想像しながら、
作品から滲み出る作者の思い入れに重点をおいて見て廻りました。
それともう一つ、自分流の好みにあった作品を探し出す楽しみも有りますよね。

デスクトップさんが習得した書道は、筆使いが優しくて端正な字体の表現を目指していますので、
展示されている入賞や入選作品全体の傾向が自分の作風とはほど遠く、
自分流の感性にマッチした、ほっとするような作品にほとんど出会えませんでした。
この現実にいささかカルチュアーショックを受けています。

デスクトップさんも書道の師範免許を持っていますので、その気になれば、
条幅や扁額などの大きな書道用紙に向かって筆を進めることは出来ますが、
山形へ移住後は色々と横道ばかりが多くて、本気で書道用下敷きを広げたことが無いという有様です。
もっとも、春休みや夏休みには時間をもてあます孫のコアラさんやパンダくんを相手に、
書道教室のまねごとをしていますが、これはほんのお遊びと言ったところです。

人間は追い詰められたときに真価が発揮されるものですので、良い作品はその時に出来るのです。
ところがデスクトップさんの陶芸と書道は、それで生計をたてなければならない状況では無く、
寝る間も惜しんで必死に頑張ると言う、切迫感がずいぶんと欠如しています。
別に言い訳するつもりは有りませんが、
それが趣味の世界の甘さから脱却出来ない最大の要因では無いかと。

このところ山形美術館に出向き、皆さんがそれぞれの分野で頑張っておられるのを目の当たりにして、
実に情けないことだと反省をしております。
芸術の秋、悩みが深い時期になりましたね。
(笑われるかも知れませんが、本人は以外と本気なのですよ....)


↓よかったらクリックしてください。ブログランキングに参加中です!!
にほんブログ村 美術ブログ 陶芸へ