影法師

娘がいつものように夜行バスでやって来る
外はかなりの雨なので　
荷物もある事だし　
父ちゃんに車で駅まで迎えに行ってほしいく思うが　私からは何も言いません
私が運転をできればいいのだけれど
娘は息子もです　幼児の頃を除いては
一切自分からは親に甘える事はしてきません　
電車よりバスのほうがノスタルジーを感じて好きですが
子供達もそうです
金銭的な事もあるのでしょうが　
行動範囲の広いふたりは　今では全てバス旅　バス移動です
生き様は私に似てしまったのかな
私が母であることが申し訳なく
葛藤を内に秘め　欲なき我が子達の　後ろ姿に胸が痛くなります

淡々と　三十路を歩む　影法師　泥川柳