明けましておめでとうございます!
さて、2010年の最初を飾るのは
アルベール・ルーセル(1869年-1937年フランス)作曲の
エヴォカシオンです。
ルーセルという作曲家はクラシック愛好家の間では、名前くらいは知られているように思いますが、この
ルーセルのエヴォカシオンの知名度はかなり低いと思います。
しかし、冒頭のメロディーには新鮮さや希望と言ったものを感じますので、新年に相応しいかもしれないと、この曲にしました。
ドビュッシーや
ラヴェルのような印象主義に近い響きを感じ取って頂ける作品であると思います。また、美しいメロディーも聴く事が出来る作品ですので、機会がございましたら是非お聴き頂きたい曲です。
ただ、この曲を収録したCDの入手が困難であるというのが残念なのです。
演奏の機会も少ないらしいので、ご紹介しておきながら新年早々に申し訳ありません。私の所有しているCD以外の録音もご紹介しますので、ご興味を持たれた方は、是非お聴き頂きたいと思います。
なお、今回は「
秘曲」とさせて頂きます。
それでは曲のご紹介と参りましょう。この曲は3つの曲から構成されており、演奏時間は約45分となります。
1.洞窟にかくれた神々
穏やかで夜明けをイメージさせるかのような美しいメロディーで曲は始まります。印象主義の雰囲気を醸しつつ希望を感じるようなメロディーです。
やがて、暗雲が立ち込めるようなメロディーが登場し、徐々に不穏な雰囲気になっていきます。そして、試練を感じさせるようなメロディーや勇壮的なメロディーが劇的に演奏されます。
劇的な演奏の後には、穏やかな雰囲気のメロディーが演奏され、そして、しなやかな演奏へと続きます。そして再び、印象主義的な演奏に回帰し、穏やかで美しいメロディーが奏でられ静かに終わります。
2.ばら色のまち
軽やかなリズムで曲は始まり、親しみ易いメロディーが奏でられます。やがて、それは舞曲風に演奏されます。再び舞曲風なメロディーが演奏されると、輝けるようなメロディーが高揚感を以って演奏されます。その後は、密やかな雰囲気となりますが、やがて、情感のあるメロディーがしなやかに演奏されます。
そして、再び印象主義のような雰囲気で徐々に高揚感が増して行き、楽しげな舞曲風のメロディーが演奏されます。その後は、妖精が軽やかに舞っているような雰囲気となり静かに終わります。
3.聖なる河のほとりで
不穏なメロディーで曲は始まります。しばらくこの雰囲気は続き、やがて、合唱が静かに登場します。そして、オーケストラは穏やかで美しさを感じる事が出来る演奏となり、再び合唱が加わります。やはり印象主義のような雰囲気の美しさを感じます。しばらく、この合唱とオーケストラによる印象主義のような雰囲気は続きます。
やがて、一旦男性独唱が登場すると、徐々に演奏は高揚感を増して行きます。そして、荒れ狂う波のように合唱とオーケストラの高揚感に満ちた演奏となり、それが収まると、再び男性独唱が登場します。その後、オーケストラの密やかな演奏になりますが、今度は女性独唱と合唱が登場します。そして、オーケストラが高揚感ある演奏となり、男性独唱がテンポの良い歌声を聴かせてくれます。
やがて、オーケストラと合唱が輝かしいメロディーを奏で、その後、合唱は密やかな歌声と高揚感ある歌声を交互に歌い、最後は高揚感ある歌声の後に静かに幕を閉じます。
参考までに、私の所有するCDの中から1枚をご紹介します。
レーベルは、EMIで、
ミシェル・プラッソン(指揮)、ヨセ・ヴァンダム(バリトン)、ニコライ・ゲッダ(テノール)、ナタリー・シュトゥッツマン(コントラアルト)、トゥールーズ市立管弦楽団・合唱団の演奏のものです
このCDの情報は、こちらの下の画像をクリックして頂ければご覧になれます、と言いたい所ですが、このCDは入手困難なため、別のCDをご紹介しております
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