

今回はミリイ・バラキレフ(1837年-1910年ロシア)作曲のピアノ協奏曲第2番です。
前回の第1番は単一楽章でしたが、今回のバラキレフのピアノ協奏曲第2番は3楽章構成であり、更にロシア系ロマンが開花した曲と言っても過言ではないと思います。
バラキレフと言うと、個人的には地味なイメージを持っていましたが、この曲を聴いて、この作曲家の魅力の一端を垣間見る事が出来ました。
ロシア系好きの方ならば、是非ともお聴き頂きたい曲です。
ロシア系好きの方で無くとも充分に満足される曲でしょう。
なお、この曲も「準秘曲」とさせて頂きます。
それでは曲のご紹介と参りましょう。この曲は3つの楽章から構成されており、演奏時間は約32分となります。
1.第1楽章

オーケストラの力強い響きで曲は始まり、やや颯爽とした雰囲気の演奏が後に続きます。そして、ピアノが爽やかな音色で登場し、オーケストラが一瞬高揚感のある演奏を奏でます。
やがて、ピアノがロマンティックで美しいメロディーを奏で、穏やかな雰囲気が続いた後には高揚感のある演奏へと移行します。ピアノも流れるような演奏となります。そして、やや勇壮的なメロディーがオーケストラによって演奏されます。
その後は、やや高揚感ある演奏が続き、しばらくすると雄大な演奏も登場します。そして、ロシアのロマンをも感じさせるような抒情的な雰囲気の演奏へと移行し、再び高揚感ある演奏が登場します。続いて、穏やかな雰囲気の演奏へと移行しますが、ピアノの軽やかな響きが登場し、最後は雄大な演奏で終わります。
2.第2楽章

穏やかな雰囲気で曲は始まります。ゆったりとした雰囲気でピアノも穏やかなアクセントとして、その音色を響かせます。一旦、雄大な景色を思わせる演奏が登場しますが、再び穏やかで、かつ、どこか哀愁さえ感じさせるような美しいメロディーが演奏されます。そして、しっとりと抒情的な雰囲気の演奏となりますが、ピアノの力強い響きをきっかけにして、再び雄大な演奏が登場します。まるでロシアの夕陽を浴びた広大な景色を表現するかのようです。
その後、夕陽が沈んで大地が夕闇に包まれるかのような密やかな雰囲気の演奏となり、次の楽章へと続きます。
3.第3楽章

速目のテンポにて曲は始まり、まるで舞曲のようにピアノが細やかな演奏を展開します。そして、オーケストラの高揚感ある演奏が登場し、続いてピアノの細やかな演奏、オーケストラの速いテンポの演奏となり、ピアノが親しみ易いメロディーを奏でます。
やがて、重厚感を伴う華やかな雰囲気の演奏となり、その後、ピアノの細やかで流れるような演奏が登場し、トランペットが輝かしいメロディーを奏でます。
速いテンポの舞曲のような演奏は依然として続きますが、一旦テンポを落とし、そして、再びテンポを速めて、最後は堂々と幕を閉じます。
参考までに、私の所有するCDの中から1枚をご紹介します。
レーベルはhyperionで、デイヴィッド・ロイド=ジョーンズ指揮、マルコルム・ビンズ(ピアノ)、イングリッシュ・ノーザン・フィルハーモニアの演奏のものです

このCDの情報は、こちらの下の画像をクリックして頂ければご覧になれます、と言いたいところですが、現在このCDは販売されていないため、別の演奏のCDをご紹介しております


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