

今回はアーネスト・モーラン(1894年-1950年イギリス)作曲のヴァイオリン協奏曲です。
モーランの曲は、恐らく、抒情的な雰囲気の曲が多いのでは無いかと思います。
このモーランのヴァイオリン協奏曲もその1つに数えられるのではないでしょうか。
堂々とした、というよりは、どこかひっそりとした佇まいがその美しさを引き立たせているように思います。甘美と言う表現とは違う美しさの曲だと思います。
機会がございましたら、是非お聴き頂きたく存じます。
なお、今回も「秘曲」とさせて頂きます。
それでは曲のご紹介と参りましょう。この曲は3つの楽章から構成されており演奏時間は約33分少々となります。
1.第1楽章

爽やかな雰囲気で曲は始まり、ヴァイオリンが優しく抒情的なメロディーで演奏に加わります。しばらくすると、ヴァイオリンの独奏となりますが、やがてオーケストラも交えて抒情的なメロディーが奏でられます。そして、オーケストラの高揚感ある演奏が登場し、やや勇ましいメロディーが奏でられます。
その後は、穏やかな演奏となり、ヴァイオリンが艶やかな響きを奏で、夕暮れ時のような雰囲気になって行きます。この雰囲気がしばらく続き、最後は静かに終わります。
2.第2楽章

颯爽と高揚感溢れる演奏で曲は始まります。ヴァイオリンが小刻みに演奏しオーケストラが抒情的なメロディーを奏でます。やがて、穏やかな雰囲気となり、ヴァイオリンが抒情的なメロディーを奏でます。そして、オーケストラの華やかな演奏とヴァイオリンの美しいメロディーが繰り広げられ、やがて抒情的な雰囲気となります。
曲の中盤になると、オーケストラが再び華やかな演奏を展開し、その後は抒情的な雰囲気になります。
その後、力強いオーケストラの演奏の後にヴァイオリンの艶やかな響きが登場し、最後はオーケストラとヴァイオリンの華やかな演奏で終わります。
3.第3楽章

抒情的な雰囲気で曲は始まり、ヴァイオリンが繊細なメロディーを奏でます。その後、やや高揚感ある演奏も登場しますが、ヴァイオリンの繊細な響きは続きます。
やがて、夕暮れ時の山に指す夕陽を思わせるような美しくも繊細なメロディーが奏でられます。時折りオーケストラが雄大な雰囲気で登場します。演奏は再び繊細で穏やかな雰囲気となります。
そして、ヴァイオリンが抒情的なメロディーを奏でオーケストラは奥行きのある演奏を行い、最後は静かに幕を閉じます。
参考までに、私の所有するCDの中から1枚をご紹介します。
レーベルはChandosで、ヴァーノン・ハンドリー指揮、アルスター管弦楽団の演奏のものです

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