ヴラディゲロフの本領発揮!
今回は
パンチョ・ヴラディゲロフ(1899年-1978年ブルガリア)作曲の
夢遊び組曲です。
前回に続いて、
ヴラディゲロフですが、この作曲家は侮れません。
この
ヴラディゲロフの夢遊び組曲も、実に美しい曲なのです。
標題の通り、夢の中の世界かと思うくらいに美しいメロディーが登場します。
また、このは洗練された曲であると思います。民族的な雰囲気のメロディーも少し登場しますが、決して「土臭く」ありません。
この曲を聴かずに一生を終えるのは非常にもったいない!と言っても過言ではありません。
是非是非お聴き下さい!!
と言いつつ、今回も「
秘曲」とさせて頂きます。
それでは曲のご紹介と参りましょう。この組曲は6つの曲から構成されており、演奏時間は約32分半ほどとなります。
1.Vorspiel: Sphären und Weltmusik Listen 
フルート(?)の不思議な音色で曲は始まります。そして可憐なメロディーが密やかに奏でられ、その後、後期ロマン派の香りを感じるような美しいメロディーが穏やかに演奏されます。
しばらくすると冒頭の不思議なメロディーが再び登場し、密やかな雰囲気となりますが、突然オーケストラの雄大な演奏が現れます。非常に雄大で重厚な雰囲気です。その後は、明るい雰囲気となり、軽やかな演奏となり、続いて冒頭のメロディーが密やかに登場します。
そして、密やかな演奏のまま静かに美しく終わります。
2.Promotions-Marsch Listen
非常に抒情的で穏やかな演奏にて始まります。この美しく穏やかなメロディーも後期ロマン派の香りが漂います。しばらくすると、やや雄大な演奏が登場し、そのまま終わります。
3.Zwischenakt und Ballettmusik Listen
オーケストラの力強い響きで曲は始まり、やがて輝けるようなメロディーが登場します。終始力強い演奏かと思い気や、一瞬静まり返りますが、再び力強い演奏となり、その後は軽やかで明るい雰囲気の可憐なメロディーが登場します。しばらく、この軽やかな演奏は続きます。まるでおとぎの世界で人形達が踊っているような雰囲気です。
そして、軽やかな雰囲気のままパッと終わります。
4.Schwedischer Tanz Listen
親しみ易いメロディーが穏やかに奏でられます。抒情的なメロディーです。やがて、高揚感ある演奏が登場し、その後、一旦穏やかな雰囲気となりますが、再び高揚感ある演奏で親しみ易いメロディーが奏でられます。その後、穏やかな雰囲気に戻りますが、最後は華やかに終わります。
5.Musik der Winde und Wellen Listen 
やや嵐を感じさせるかのような幕開けです。と言っても暴風雨ほどのものではありません。小さな嵐と表現した方が良いかもしれません。可憐なメロディーも登場するので、まるで小さな妖精たちが風で飛ばされないように太い木の枝に掴って必死に耐えているような雰囲気すら感じる曲です。
5.Epilog: Das brennende Schloß
繊細で美しいメロディーが奏でられます。後期ロマン派の曲のように感じます。非常に穏やかな雰囲気です。
そして徐々に高揚感が増して行き、しばらく高揚感ある演奏が続いた後は、穏やかな雰囲気となり美しいメロディーが奏でられます。
そして、第1曲の冒頭のメロディーが回帰され、最後は煌くように美しく静かに幕を閉じます
参考までに、私の所有するCDの中から1枚をご紹介します。
レーベルはcpoで、
ホリア・アンドレースク指揮、ベルリン放送交響楽団の演奏のものです
このCDの情報は、こちらの下の画像をクリックして頂ければご覧になれます
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