冬の到来。
そろそろ雪を踏みしめたいと思うが、地元の山はまだ雪が薄い様子で物足りない。遠いが安達太良山へ足慣らしに行ってみたくなった。
この日の朝は風が吹き荒れ、山頂にも厚く雲が掛かっていたが、八時を回ると雲が次第に薄れて来た。
登山道はゲレンデの中を行く。積雪はまだ薄く、スキー場のオープンはまだ先の様子。
ゲレンデを離れて登山道に差し掛かる。稜線に薄っすらと雲が掛かるが天気はこのまま快復へと向うのだろうか。
藪に付けられた登山道を登る。風が当たらず、寒さは感じない。
周りの木々の背が低くなると、稜線が見えて来た。安達太良山の乳首が霞んで見えない。
薬師岳に到着。この先はなだらかな道になるが、風が強くなって来た。
周りの木々が風を遮ってくれる。
藪に付けられた登山道を登る。風が当たらず、寒さは感じない。
周りの木々の背が低くなると、稜線が見えて来た。安達太良山の乳首が霞んで見えない。
薬師岳に到着。この先はなだらかな道になるが、風が強くなって来た。
周りの木々が風を遮ってくれる。
この辺りはシャクナゲが目立つ。シーズンの頃は目を楽しませてくれるだろう。
再び広い場所に出る。上空は灰色の雲が覆い、どんよりと暗い。
山頂までなだらかな登りの様子。呆気なく感じるが、天気が気掛かりとなる。
時々雲のスクリーンに太陽が透けるが、すぐに厚い雲に隠れてしまう。
やがて雲に隠れていた乳首が現れる。
山頂に立つと、烈風に吹き飛ばされそうになり、写真撮影どころではないものの、なんとかシャッターを押す。
流れる雲の下に見えるのは船明神山へ連なる稜線。
乳首から下り、北へと稜線を歩く。時折吹き付ける左からの強風にじっと耐える。
乳首を振り返る。辺り一面ビッシリと凍りついた世界。
矢筈森付近から見た沼ノ平。
雲の下から覗くこの光景は幻想的に感じられ、この時ばかりは吹き付ける強風の冷たさを忘れて見入っていた。
凍て付いた斜面に付けられた白い線を目印に降り始める。
ここまで降りてしまえば風を遮ってくれる。振り返れば乳首があんなにも高く見える。
さらに下れば、雲の間から青空が見えて来た。ここまでくればホッとする。
凍て付いた斜面に付けられた白い線を目印に降り始める。
ここまで降りてしまえば風を遮ってくれる。振り返れば乳首があんなにも高く見える。
さらに下れば、雲の間から青空が見えて来た。ここまでくればホッとする。
振り返れば、荒れた天気の中での登山だったが、これが冬本来の安達太良山の景色。逆にこの光景が見られて良かったと感じている。
安達太良山には今回の歩いたコース以外にも面白そうなコースがあるようなので、秋の頃のお楽しみにしたいと思う。次回の登山が待ち遠しい。
(2019年12月15日)
(終わり)