ロシア投資&ビジネス情報

日本の投資家よ、外国投資家に乗り遅れるな!人生とビジネスに役立つ本も紹介します!

■ドル下落、いつまで続く?/火曜日のMICEX(ロシア株式市場)

2007-02-28 17:13:48 | Weblog
 

■今日のモスクワは ですが、太陽の日差しはかすかに届いています。

■時の経つのは早いもので、2月も今日で終わりです 。今年も残り10ヶ月。張り切っていきましょう 。

■さて、火曜日のMICEXのインデックスは、前日比4.14% の1,682.12でした。売買代金は月平均の+40%となる約775億Rblで52社が 、220社が でした。

 上げ組代表:(終値 / 前日比/売買代金)
昨日は無し・・・ 

 下げ組代表:
「モスエネルゴ」・・・6.42Rbl / 5.27% / 約3億Rbl
「UES」・・・31.9Rbl / 5.05% / 約216億Rbl
「スルグト」・・・32.029Rbl / 4.96% / 約21億Rbl
「ロステルAO」・・・210.46Rbl / 4.25% / 約6億Rbl
「ルコイル」・・・2,118.5Rbl / 4.13% / 約116億Rbl
「ズベルバンク」・・・9万5,000Rbl / 4.09% / 約101億Rbl
「ノル・ニッケル」・・・4,745Rbl / 4.08% / 約87億Rbl
「アエロフロート」・・・72.85Rbl / 4.02% / 約1,665万Rbl
「ガス・ネフチ」・・・112.8Rbl / 3.57% / 約2億Rbl
「ロスネフチ」・・・227.5Rbl / 3.13% / 約8億Rbl
「ガスプロム」・・・276.3Rbl / 3.04% / 約119億Rbl
「タトネフチ」・・・118.6Rbl / 2.97% / 約9億Rbl
「AvtoVAZ-3」・・・2,309Rbl / 1.24% / 約3,553万Rbl

■昨日は前日の反動からか、スタートから大きく  。その後も悲しいかな、ほぼ最後まで右下がりのチャートを描きました 。

■前日比4%強のマイナスは、さすがに大きいですね~ 。これで記録更新も1日天下で終わってしまいました 。

■対外要因としては、米国は前日若干の で終了。欧州は少し 。アジアも 。そして何よりも、原油先物がロシアの取引時間を通じて下がり続けたことが痛かったようです 。はい。

■モスクワ時間16時以降も、米国市場のスタートが悪かったことで、盛り返すことはできなかったようです 。

■注目すべきは中国市場で、1日にして8.8%下落 しています。アナリストは、中国政府が金融市場経由による資金の出入調整を検討していることで、機関投資家達が資金を引き上げる利益確定に走ったのではないか  と見ています。

■まぁ~これもそれも、全てはNATOがトルコに対し、対イランの軍事行動のために領空を提供するように呼びかける 、という米国のイラン戦争への第一歩を伝えるニュースが世界中を飛び回ったからでしょう  。

■アナリストはこう語ってます:

 「これはロシア市場にとっては、多くの意味を持つニュースである。つまり地政学的な不安定期間には、投資家達は資金を呼び戻すことを好むものの、その一方では“戦争の報奨金”は、徐々に、且つ確実に石油価格に入ってくるのだ。ロシア市場では近い将来、強い石油と地政学の綱引きが見られることは間違いないだろう」。

■売買代金は40% ですし、BRIC`sのトップ2=中国・ロシアから資金が逃げた、まさに余剰資金・投資資金の本国やオフショアへの引き上げが見事に見られた1日と言ってもよさそうです 。はい。

■それもこれも米国の戦争準備のおかげでしょう。お金持ち投資家や大手投資会社などの情報源は深く、そして幅広いですからね~ 。

■まさに株式市場は、国際政治の動向を映し出す鏡です 。

■ということで皆さん、戦争開始の動向を知るには、一般の政治・経済などのニュースよりも、金融市場のニュースに注目してくださいネ  。

■さて、今日のニュースは、ロシアの通貨ルーブルの為替レートに関するお話しです 。

■昨年からこのブログで、「対ドルでルーブル高が続く 」、とご報告していますが、昨今の状況をみると、今後も当分続きそうです。それでは、さっそく記事にLet`s Go 

 今週は大きなドル下落でスタートした。「モスクワ銀行間通貨取引所(MICEX)」の平均レートは、昨晩7カペイカ減の26.18ルーブルにまで落ち込んだ。この下落の数日前にクドリン財務相はこの下落を予告していた。専門家によると、この数値は、まだ限界ではないという。

 金融アナリストによれば、ドルの対ルーブルの為替レートの下落は、世界市場におけるドルの下落によりもたらされたという。「MICEX」分析運営局の主任アナリスト、ビクトリア・ミーシナによれば、「一方ではロシア市場は世界的変動に反応を示したといえますが、他方ではこういった変動は祝日後に特徴的な動きともいえます」。

 「ドルの対ユーロでの下落は、原油価格(「Brent」価格が61ドル以上)、貴金属価格の上昇や、イランの核プログラムの削減拒否による政治的緊張が強化したことで呼び起こされました」~とミーシナ女史は語った。

 ロシアにとって、世界における原油高は、当然のことではあるが、ルーブル高を呼び起こす。

 ドルの展望については、アレクセイ・クドリン財務相が数日前に、経済高等学校の講義で学生達に対しこう明言している~「ドルは下落するでしょう。問題は、その速度です」。

 クドリン大臣は、その原因を、米国FRBの米国経済の競争力支援政策に見て取っている。ルーブル高については大臣は、ロシアはその経済の競争力という視点からは、既に“危険ゾーン”に突入したと語った。

 「MICEX」の専門家の予測によれば、ドル高は全く有得ず、3月末にはその為替レートは26.10ルーブルになるという。モスクワの銀行や両替所では既にそれ以下のレートになっており、ドル購入価格は26ルーブルの水準をギリギリ維持しているものの、中には25.9Rblや25.8Rblで米ドルを購入しているところもあるということは明記するに値する。

 何人かの専門家達は、この傾向は両替所から取引所に素早く伝わると見ている。何れにせよ、調査会社「Prospect」の専門家によれば、3月末にはルーブルの対ドル為替レートは25.7Rblの水準に達し、今年半ばには25Rblにまで上昇するという。

■米国の通貨で、世界の基軸通貨ドルは、世界的に値下げしてきています 。ルーブルも対ドル為替でドンドン強くなっています。

■中央銀行のデータによると、今年の2月28日は1ドル=26.15Rblですが、1年前のこの日は28.12Rbl、2年前は27.77Rbl、3年前は28.51Rbl、4年前は31.57Rbl・・・2000年は28.7Rblとなっており、プーチンさんの2期目がスタートした2004年からルーブル高が開始したのが分かります 。ルーブル高は、もう3~4年にもなるんですね。驚きです 。はい。

■まぁ~大体2004年頃までは、ロシアでは、ドルはまさに優良株のようで、時間と共に価値が上がっていくため、重宝されたものです 。しかし今や、ユーロの成長の影に隠れてしまい、ドルの時代は終わりを告げつつあります 。

■余談ですが、モスクワの街中の両替所では、例えば、「1ドル=26.10Rbl」という表示が出ており、「おおっ、中銀のレートに近いねぇ~ 」と、お得な両替所を見つけたことに満足してさっそく両替しようとすると、レート表示の看板の上部に小さな文字で「1,000ドルから 」と書かれており、小額を換金する場合のレートは25Rbl・・・ 、というのもザラにあります(たまに24Rblというところもあります )。

■これって、一種の詐欺だと思うのですが・・・ (窓口で文句を言っても、「私が決めたんじゃないですから・・ 」と言われてしまうだけです・・)。

■在モスクワの皆さんや、旅行者の皆さんは、街中の両替所よりも、ホテルやショッピングモール内にある両替所、または「ズベルバンク」でドルは両替してくださいネ  。その方がリスクが少ないですので。

■以前は国営最大手の銀行「ズベルバンク」での両替=為替で損、という方程式( ?)があったのですが、今や、街中の両替所の方が損をする時代です。

■まぁ~この対ドルのルーブル高については、「来年まで続く 」、「いや2010年まで続く 」と、ロシア中銀や経済発展貿易省、財務省など組織により予測が異なっていますが、ロシアの内部要因に、米国経済の悪化という対外要因が加われば、文句無しにルーブル高は継続されるでしょう 。

■でもこちらに住む外国人としては、このルーブル高、あまり嬉しくなんですよね~ 。ということで、自国通貨が強くなるのは、大人の独立国家としては確かに嬉しいことですが、 私もクドリン大臣同様、これ以上のルーブル高は歓迎しません・・・。はい 。

■ではでは 

■月曜日のMICEX / 盛り上がるロシア株式市場!!

2007-02-27 18:32:09 | Weblog
 

■今日のモスクワは 。快晴です 。

■さて、昨日は今週最初の取引が行われましたが、MICEXのインデックスは前日比1.52% の1,754.75でした。売買代金は平均並みの約560億Rblで、189社が 、78社が でした。

 上げ組代表:(終値 / 前日比/売買代金)
「ルコイル」・・・2,209.73Rbl / 4.04% / 約102億Rbl
「タトネフチ」・・・122.23Rbl / 3.85% / 約9億Rbl
「アエロフロート」・・・75.9Rbl / 3.2% / 約4,160万Rbl
「UES」・・・33.595Rbl / 2.42% / 約132億Rbl
「ズベルバンク」・・・9万9,050Rbl / 2.11% / 約81億Rbl
「AvtoVAZ-3」・・・2,337.99Rbl / 2.1% / 約3,212万Rbl
「ロステルAO」・・・219.8Rbl / 1.58% / 約3億Rbl
「スルグト」・・・33.7Rbl / 1.51% / 約22億Rbl
「ノル・ニッケル」・・・4,946.99Rbl / 1.37% / 約38億Rbl
「ガスプロム」・・・284.95Rbl / 1.05% / 約84億Rbl
「モスエネルゴ」・・・6.777Rbl / 0.89% / 約2億Rbl

 下げ組代表:
「ガス・ネフチ」・・・116.98Rbl / 1.12% / 約1億Rbl
「ロスネフチ」・・・234.85Rbl / 0.65% / 約7億Rbl

■昨日はスタート時がドーンと 。その後は、ほとんどの株が右肩上がりのチャートを描きました 。

■やはり、先週の金曜日のイラン関連ニュース 、そして米国のガソリン備蓄量の減少 などが強い追い風となり 、石油株を押し上げたようです。はい 。

■NY市場の原油先物ブランド「WTI」の4月分の先物契約価格がバレル当たり61.14ドルと今年の最高値を記録してますが 、このインパクトが金曜日を休んだロシア市場に大きなプラスになったようですね 。

■石油株が好調なのに、「ガスプロムネフチ」と「ロスネフチ」だけは下げています。前者は、「ガスプロム・エクスポルト」社が今後原油・石油製品の輸出を手掛けることになったため、独自に輸出が出来なくなったことが、大きく響いたようです 。

■また「ロスネフチ」は問題の「ユコス」を飲み込みますが、そのことが投資家心理に少しマイナスに働いたのかもしれません (一旦利益確定で様子見に、という意味で)。

■しかしまぁ~それにしても、昨日は「RTS」(ロシア取引システム)のインデックスは1,970.77と史上最高値を更新 、そして更に、上記MICEX(モスクワ銀行間通貨取引所)のインデックスも1,754.75と記録を更新 する、ロシア市場にとっては、非常にめでた~い1日でした 。

■今まで足を引っ張ってきていた石油株が浮上してきて、今週の出だしはとても良いスタートを切れました 。さぁ~今週はこれからどう動いていくのか、楽しみに眺めていきましょう 。ちなみに今日のスタートは昨日の反動で大きく となってます 。

■さて、今日のお話は、その盛り上がる株式市場のお話です 。

■週末の記事ですが、盛り上がるロシア株式市場に関する記事がありましたのでご紹介しましょう 。専門家達は、この先をどう見ているのでしょうか さっそく記事へLet`s Go 

 RTS(ロシア取引システム)のインデックスは、この連休前の1週間で1.51%上昇し史上最高値の1,934.26に到達した。専門家によると、その“原因”は原油価格の高騰にあるという。専門家達は、今週の金融市場は、新たな高値域で落ち着くのではないかと予測している。

 多くの専門家は、インデックス上昇の主な要因は、1日でバレル当たり1.2ドル以上高騰した原油価格にあるとみている。金融アナリスト、イリヤ・ギンズブルグ氏が本紙にこう語った~「イランが国連安全保障理事会の核プログラムへの要求を拒否したことが、テヘランとワシントンの関係悪化を呼び起こし、これが必然的に原油価格の上昇を呼び込んだのです」。

 その他、米国エネルギー省の週間情報により、重油とガソリンの備蓄量の減少が予想を大きく上回ったことが伝えられた。このことも、原油先物相場における「Brent」の値段を、心理的に重要なバレル当たり60ドルの水準にまで近づけたと言える。

 そしてその前日に、メキシコ湾とニューヨーク沿岸の石油パイプラインに漏れが生じ、その後石油製品の供給量は日量6万バレル減少している。そのため、アナリスト達は、先週のロシア株式市場で大きく前進したのは石油・ガス会社だったのではと言及している。

 ギンズブルグ氏によれば、戦略的投資家達は近い将来、エネルギーに関心を示すだろうと見ている。「現在この部門は十分な評価がされていないように感じます。戦略的投資家の後に、この部門には投資会社が、そしてその後には投機家達が参入し、大きなRTSのインデックスの上昇を扇動するでしょう」、と専門家は確信している。

 ギンズブルグ氏によると、今週の予測に関しては、「RTSは新たな水準1,980台を試し始めるでしょう。2,000ポイントについて語るのは今は時期尚早ですが、この1年内で見れば、かなり現実的です」。

■やはり、この高騰の要因は、何と言っても米国のイラン戦略に緊張が高まってきたということでしょう  。

■そう言えば、2月9日付けのこのブログに、こういうアナリストのコメントをのせてましたっけ:

 今後の原油相場の変動については、私は、“異常に寒い米国の天候”というアイデアは徐々に功を奏し、それから2月21日に近づくに連れて、イランの核プログラム抑止に関する要求不履行に対する世界各国の決議を活かすアイデアが波及し始めると思う。

■正確には「2月21日に近づくにつれて・・・」、というよりは、2月21日を過ぎてから見事石油株が上がってきていますね~ 。

■やっぱり、プランニング 。戦争に絡めて、大もうけをしようとする一部の大本大投資家が立てるプランニング。

■やはり株で常に勝ち続けるには、この大資本家が考えることを読みぬく、あるいはその先を読むくらいでないと難しいのでしょうね・・・ 。

■しかしまぁ~気になるところは、米国の証券市場はこれに反して、最近元気がないところでしょう  。

■何と言っても、米国は金融の要 。ここが盛り上がれば、世界が盛り上がるし 、沈没すれば、世界も沈没する 。これが常識です。

■ですので、ロシア市場が好調だと言っても、米国の好調さと連動していないと、どうしても不安になってしまいます 。米国株は低迷しているのに、ロンドン、東京、アジア、ロシアは好調 。こんなこと滅多にないっす。だから、不気味に感じるんです 。

■私は暇がある時に増田俊男氏のラジオを聴いています。日本や世界の政治・経済の話しを米国人的視点で(  =この方米国生活が長く、米国にも幅広い人脈をお持ちですのでっ)、単刀直入に解説していて、とても勉強になります 。

■今週月曜日の放送では、タイミングよく、日本の株価上昇と米国の株価が連動していないのはなぜか について解説しています。
「増田俊男の本日の目からウロコ」

■要約すると、バーナンキFRB議長は、金利の利上げを行うか否か、とても苦しんでいるようです 。ここのところずーっと5.25%に据え置きできていますが、米国のインフレ率は着々と上昇しています 。そろそろ上げ時かな、と思いつつ、ここで金利を上げると、不況に陥る可能性も出てくる(リッセッションリスク)ので、中々踏み込めないのだとか 。

■上げるか否か。この決定は世界中に波及しますので、そう簡単には決められない 。

■まぁ~私の勝手な推測ですが、バーナンキさんの立場に立てば、逆に可能な限り利上げ据え置きを引っ張り、イラン戦争の特需による変化を期待する ということもFRBの決断によるリスク回避の1つ、何て思ってしまいます。

■ロシアはといえば、昨年末から、石油株抜きでここまで上げてきています 。これで原油が上がり、石油株が上がれば、株式市場は高騰するでしょう 。その辺までは容易に推測できます。はい。

■しかし上げて落とす。落として買う  。これが大資本(元締め)の観点からは鉄則 。

■10年サイクルで経済危機は起こってます  。前回は‘98年。ロシアでは今年下院選挙、来年は大統領選挙、そして米国も来年は大統領選挙。そういったビックイベントに加え、イラン問題+北朝鮮問題などハイレベルな政治不安要素はたくさん 。

■ですので今は好調とはいえ、ここ1~2年は気が抜けませんネ  。兜の緒を締めていきましょう 。

■ではでは 

■木曜日のMICEX/ロシアのビジネスランチ!

2007-02-23 18:24:35 | Weblog
 

■今日のモスクワは 。現在の気温はマイナス21度 。さすがに外出すると、肌が痛いですね~ 。

■さて今日はロシアは「祖国防衛の日」で休日です 。ということで今週は木曜日が最終日でした。MICEXのインデックスは前日比1.84% の1,728.44で、売買代金はようやく平均並みの約506億Rblで、166社が 、88社が でした。

 上げ組代表:(終値 / 前日比/売買代金)
「タトネフチ」・・・117.7Rbl / 5.51% / 約9億Rbl
「ズベルバンク」・・・9万7,002Rbl / 4.53% / 約127億Rbl
「スルグト」・・・33.2Rbl / 2.95% / 約27億Rbl
「アエロフロート」・・・73.55Rbl / 2.15% / 約3,943万Rbl
「ガス・ネフチ」・・・118.3Rbl / 1.99% / 約7,533万Rbl
「ロスネフチ」・・・236.39Rbl / 1.89% / 約10億Rbl
「ノル・ニッケル」・・・4,880Rbl / 1.88% / 約60億Rbl
「ルコイル」・・・2,123.9Rbl / 1.48% / 約48億Rbl
「UES」・・・32.8Rbl / 1.14% / 約82億Rbl
「ガスプロム」・・・282Rbl / 0.64% / 約51億Rbl
「ロステルAO」・・・216.39Rbl / 0.53% / 約3億Rbl
「AvtoVAZ-3」・・・2,290Rbl / 0.44% / 約1,557万Rbl

 下げ組代表:
「モスエネルゴ」・・・6.717Rbl / 2.33% / 約6億Rbl

■昨日は何と言ってもスタートが決めました  。ほとんどの株がドーンと 上昇し、その後は13時以降に勢いが止まりますが、夕方には石油株を中心に に転じています 。

■やはり昨日の朝、原油先物が1バレル当たり60ドルを一瞬越えたことや 、東京をはじめとするアジア市場が好調だったことが 、スタートの を呼び起こしたのではないか、とアナリストはみています。

■また極東の不安定、イランの核問題が、石油部門には良い意味で影響したようです 。夕方の は、原油先物が60ドルに近づいたこと 、そして18時30分には米国のガソリン備蓄量が310万バレル減少し、2億2,210万ドルにまで下がったことが発表され 、このことも大きく影響したようです(ちなみに石油備蓄量は370万バレル増 の3億2,760万バレル)。

■やはり、このところ不調の石油株が伸びれば、ロシア市場も大いに盛り上がるということを立証した1日でした (「RTS」(ロシア取引システム)のインデックスは1934.26と最高値を更新しています )。

■好調だった石油株に負けぬ勢いを見せたのが、ロシア最大手銀行「ズベルバンク」でした 。売買代金127億Rblは一時期の「UES」、「ガスプロム」に匹敵する取引量です 。

■今週1週間でインデックスは、1,696.59⇒1,728.44と1.88% してますし、よい1週間だったと言えるでしょう 。さて、来週はどうなりますか 楽しみですね 。

■さて今日は土曜日ではないですが、ロシアは休日ですので、柔らかいお話をお届けします 。

 レストラン業界のビジネスランチのお話しです。特にモスクワっ子達は豊かになってきていますので、昼食時にビジネスランチを取る人々が増えてきているようですが、果たしてどのようなビジネスランチが頑張っているのでしょうか  さっそく記事にLet`s Go 

 ファインダイニングのレストランは、カジュアルのレストランよりも、平日のお客さんに対する“ビジネスランチ”の特別メニューの開発が極めて少ない。

 調査会社「Tekhnologii Rosta」によると、モスクワのハイクラスのレストランの中で定価でのキチンとしたビジネスランチがあるのは10%以下という。こういったレストランでのビジネスランチの平均価格は557Rblである。

 また、昼食時の基本メニューにおける割引きは、こういったレストランの55%以上が行っている。割り引き額が20%を超えるケースは極めて少ない。日中のお客さんの大多数は、基本メニューから割引されて作られるビジネスランチを好むということを、レストラン自体は確信している。

 ファインダイニングの中でビジネスランチサービスの促進を最も積極的に行っているのが日本食レストランである。その割合は、高級ビジネスランチ全体の20%を占める。 レストランのマネージャーによれば、そういった日中のお客さんの大多数は(80%まで)常連さんだという。

■日本食ビジネスランチが最も積極的に促進されている 。確かに街を歩くと、日本食のビジネスランチを提供しているレストランの看板をよくみかけます 。

■モスクワっ子の財布の中身は豊かになってきていますが、確かに日本食レストランは高いですので 、いくら豊かさが増してきたとはいえ、夕食にはそうそう行けません 。

■しかしビジネスランチであれば、寿司・味噌汁・揚げ物などがセットで200Rbl~ありますから 、日本食=高い というイメージが定着しているロシア人にとっては、かなりお得感を感じるでしょう 。そりゃ~当然リピーターになりますよね 。

■昨日も、K氏と法律事務所へ行った帰りに、近くの 日本食レストランでビジネスランチを食べてきました 。

■チャーハン+味噌汁+寿司(4巻)+から揚げ4個+サラダがセットで220Rbl 。約1,000円で、日本的な感覚では安くはありませんが、こちらの感覚で言わせて貰うと抜群のお得感 です。

■そりゃ~ロシア人がはまるのも分かります 。案の定、周りを見渡すと、ロシア人ばかりでした 。

■料理人はアジア系の方で、外見は日本人  と錯覚します。しかし彼らのほとんどは、カルメキア共和国やウズベキスタンなどの貧しい旧ソ連諸国から出稼ぎにきた人々 。レストランが日本食のビジネスランチを安く提供できるのも、こういった人件費の安い人々が働いてくれるからです 。

■しかし移民法改正でこういった方々が締め出されると、後々日本食ビジネスランチも値段が上がるのではないか と思うと少し寂しいですね~ 。

■まぁ~総じて、ロシア人の日本に対する憧れを日本食がますます引き立ててくれているようで 微笑ましい光景でした 。

■それでは皆さん、また来週の火曜日にお会いしましょう 

■楽しい週末をお過ごし下さい 

■ではでは 

■水曜日のMICEX/洗脳を考える。

2007-02-22 17:51:04 | Weblog
 

■今日のモスクワは 。気温はマイナス17度。さむいですね~ 。

■さて、水曜日のMICEXのインデックスは前日比0.88% の1,697.21でした。売買代金はこれまた少なめの約364億Rblで、174社が 、85社が でした。

 上げ組代表:(終値 / 前日比/売買代金)
「ロスネフチ」・・・232Rbl / 2.53% / 約11億Rbl
「モスエネルゴ」・・・6.877Rbl / 2.09% / 約14億Rbl
「AvtoVAZ-3」・・・2,280Rbl / 1.33% / 約2,450万Rbl
「スルグト」・・・32.25Rbl / 1.27% / 約15億Rbl
「タトネフチ」・・・111.55Rbl / 1.18% / 約3億Rbl
「ルコイル」・・・2,093Rbl / 0.87% / 約37億Rbl
「アエロフロート」・・・72Rbl / 0.71% / 約1,824万Rbl
「ガスプロム」・・・280.2Rbl / 0.6% / 約56億Rbl
「UES」・・・32.43Rbl / 0.53% / 約87億Rbl
「ズベルバンク」・・・9万2,800Rbl / 0.43% / 約62億Rbl
「ガス・ネフチ」・・・115.99Rbl / 0.42% / 約2,536万Rbl
「ノル・ニッケル」・・・4,790Rbl / 0.27% / 約25億Rbl
「ロステルAO」・・・215.25Rbl / 0.12% / 約4億Rbl

 下げ組代表:
昨日はなし  

■昨日はスタート直後は でしたが、それから正午にかけて に転じます。その後は結局、緩やかに下るか、横ばいというパターンでした 。

■4月の原油先物の値段はバレル当たり57.2ドル~58ドルの間で揺れましたが、決して値上がりしたわけでありません 。しかし、この動きに反して、昨日のロシア市場の石油株はご覧のように値を上げています 。

■やはり前日のNY市場の結果や英国の結果が良かったことが、午前中の の牽引役となったようですね。

■午後になると、米国の消費者物価指数(CPI)が発表されましたが、今年1月の結果は予想を上回る前月比+0.2%でした 。このことで少しロシア市場も影響を受け、若干の に転じています。

■またNY市場のスタートは でしたが、昨日の夕刻時点では、このことはロシア市場には余り影響を与えていないようです。はい。

■さぁ~今日は今週の最終日(金曜日は「祖国防衛者の日」でお休みです )。どうなりますか 

■さて、今日は20日に行われたビジネス円卓会議の話題をお届けしましょう 。

■最近のロシア経済の成長に伴い、先進国、特に米国発のアンチ・ロシアキャンペーン が展開されていますが、今日の記事もこれに少し関連があります 。さて、どういう内容でしょうか さっそく記事へLet`s Go 

 石油価格がバレル当たり18~23ドルになっても、ロシア経済を脅かさない。昨晩、大統領府鑑定局のアルカディー・ドゥワルコビッチ局長が《Economist Conferences》主催のビジネス円卓会議でこう発表した。同局長は、ロシアには高収益を得るための好条件が設けられ、マスコミが作り出すアンチ・ロシアに外国人が引き込まれないように呼びかけた。

 昨晩、外国人企業家達が、今後のロシアの経済政策に何が待ち受けているのか、そしてロシアに自己資金を投資することに意味があるのかどうかを理解するために集まった。もちろん、彼らは正式な統計を信じないし、また国際通信社や西側のマスコミは最近、ロシアのリスクについてしばしば報じているからそれも当然である。

 《Economist Intelligence Unit》社の副社長ダニエル・ターニルが語ったところでは、『ロシアにおけるビジネスの成功は高度な商業的秘密ですが、自己資金(投資)の平均的な収益率は、世界で最も高い部類に入ります』。

 多くの経済的な実績を背景に、国際的な政治舞台におけるロシアの役割は拡大している。同氏によれば、これは全て『イラクを十字架にはりつける米国がもたらしている』という。

 外国人投資家達は、ロシア市場に対しとても慎重に接している。ドゥワルコビッチ副局長は、ロシアには未解決の問題がたくさん残っていることを認めた。しかしそれと共に、マクロ経済の安定には到達しており、長期的なビジネスプロジェクトを計画することも可能になっていると語った。一方、十分な安定化基金や金・外貨準備高により、石油が下落したとしても、リスクをカバー出来るという。

 『西側のマスコミ(プレス)は、ネガティブな側面にしか注目しません。これはプレスは自由ではないということか、またはロシアをただ好きではないということでしょう』~とドゥワルコビッチ氏は語った。

 また同氏はビジネスマン達に対し、政府の今の重要課題は、既に実績を持つものを基盤にしたイノベーション経済の創設で、(中略)大規模な産業プロジェクトは、ハイレベルな資源加工分野、航空機・造船分野、工業機械分野において実現されるだろうと語った。

 ドゥワルコビッチ氏は、『ロシアにとっての外国投資は、お金だけではなく、技術、そして経営の訓練でもあるのです』、と認めた。

 『ロシアは素晴らしい市場で、ここは投資をするに値します』~《Coca-Cola Company 》のロシア・ウクライナ・ベラルーシ代表クレイド・タッグル氏は語る~『重要なのは、ロシアで実際に起こっていること、そして起こっていないことの評価を賢く行うことなのです』。

 また同氏は、官僚主義や汚職がビジネスにとって大きな問題であることには同意し、こう強調した~『しかし問題はどこにもあります。シカゴ南部でビジネスをやってごらんなさい、あそこには立ちの悪い汚職がたくさんありますから』。

■う~ん、石油が18~25ドルになっても、なぜロシア経済は大丈夫なのか 。そこに説明のポイントを置いて欲しかったですね~ 。まぁ~今の原油価格はバブル状態で、もともと1バレル当たりの価格は局長が仰る価格帯でしたので、大丈夫だよ 、ということでしょう。

■確かに、その時代と今では、ロシアの消費社会の発展は目を見張るほどの違いがありますし、安定化基金・外貨準備高も大きな支えですし 。

■しかしまぁ~、最近のロシアバッシングは凄いですね 。昨年の米国大投資家達のロシア経済不安発言 に始まり、アブラモービッチの離婚騒動 、元FRB議長のロシア政府の資源・エネルギー統合会社の巨大化政策批判 、リトビネンコ元大佐の毒殺 など切がない 。

■お断りしておきますが、私はロシアに住んでいても、日本人 。日本人魂は持っているつもりですので、一方的にロシアを擁護するつもりはありません 。

■しかしこの状況を客観的に見ていて思うのは、情報というものは、必ず発信者がいて、それを受け取る受信者がいるわけで、その発信者を利用しさえすれば、受信者の洗脳は簡単なんだなぁ~ということです 。

■例えば、世界の最大手の通信社『AP通信』(米国)、『ロイター』(英国)は、世界中のマスコミと契約を締結しています 。

■ヤフーニュースをご覧になれば分かることですが、海外のセンセーショナルなニュースのほとんどは、この2社が最初に発表してるんです  。その後、各国のマスコミが追随して話題を膨らませていく 。簡単に言えば、こういうパターンなんです 。

■そして上にあげたロシアに関する悪いニュースも、見事にこのパターンに当てはまっているのです 。まぁ~ロシアの経済成長、そして大統領選挙前ということで、情報戦が始まりますよ と昨年からこのブログに書いてますが、それはこういう背景があるからでして 。

■世界の主要勢力・米英と欧州連合の関係で、ロシアはその影響力を考えると、ニュートラルでいなければならない  。しかし米国としては、むしろロシアを自分の陣営に取り込みたい 。エリツィンの時代にはそれが成功しつつありましたが、祖国に忠実なプーチンさんが登場したことで、事は複雑になりました 。

■今年の下院選挙、来年の大統領選挙では、グルジアのサアカシビリ大統領のようにコントロールし易い人物を送り込んで 、主導権を取り戻したいのが米国ですが、ロシアはそれに先手を打つ恰好で、外国人の戦略物資への資本参加に制限を加えようとしたり、外国人労働者の締め出しも行い、そして先日のミュンヘンでプーチンさんが米国批判を行ったりしてるのです 。

■しかし、情報戦では世界的通信社を持つ米国が圧倒的に有利なんですね~ 。だからロシアは情報戦では負けており、何を発言しても“負け犬の遠吠え ”のような捉えられ方になってしまう。それが現状です。はい 。

■私ごとで言わせて貰えば、初めてロシアに来た頃は、「ロシアは汚職が酷い 」、とか「民主主義というものを全く知らない 」というフレーズを何度ロシア人に言ったことでしょうか 。

■確かに事実ではあるのですが、ロシア人から「じゃぁ~日本には汚職は無いのですか 」、「日本には民主主義が浸透しているそうですが、具体的にどうなのですか 」、と言われると答えに窮してしまい 、「  」となってしまう 。

■ただ常日頃テレビや新聞で知った情報を基に、私は勝手に「ロシアはこれだから・・・ 」と思い込み、今思えば恥ずかしい発言を繰り返していたのです。

■そして逆に祖国日本はどうかという考えは無かった 。「ロシアはこれだから・・ダメだ 」という刷り込みがあったからでしょう(あるいは単に日本を知らなすぎた )。

■大げさな例えかもしれませんが、これも立派な情報戦です 。「ロシアはダメだ 」・「ろくなもんじゃねぇ 」と思わせたいのが発信者の大本なのです。はい 。

■まぁ~洗脳というのは、このようにピンからキリまでありますが、本当に怖いものですね~ 。

■話しは変わりますが、ドクター・トマベチの『脳と心の洗い方』(フォレスト出版)にこの辺のメカニズムが書いてありますので、まだ読まれて無い方は、ご一読下さい(この本の主旨は自己洗脳して自己実現しようというものですがっ )。

■皆さんは既にご存知かもしれませんが、この方、脳機能学者・計算言語学者で、オウム心理教にはまった信者の脱洗脳で有名になった方です  。また英語の同時通訳まで行うくらい英語達者な方。

■この著書の中にはこういうくだりがあります。

本:『英文原文では、サンフランシスコ講和条約は、日本の独立を宣言するものでは決してなく、単純に日本の敗戦と領土の放棄、並びに、賠償責任を明確にし、その上で、米国の州の1つという意味程度の自治を日本の人々に認めようというレベルの文書にしか思えません』(p.194/日本は独立国か?より抜粋)

■ええっ 、英語原文によると日本は独立国ではない 米国の1つの州なの じゃぁ~英語の分かる外国人達は、日本を米国の州の1つと思っているけど口に出さないだけ  

■もしこれが事実なら、国連の常任理事国に入れないのも当然で 、米国の経済や軍事費を負担するのも当然で 、ロシアが北方領土を返さないのも当然で (米国に渡すことになっちゃいますからね~ )・・・・。

■「独立国家」として思い込んでいるのは、日本語しか知らない日本人のみ。。。 

■第2次大戦後、GHQが計画的に日本人を洗脳していったとか・・・ 。怖いですね~ 。こういうことを知らずに、日々平和に生きる方が、まだいいような気もします・・・ 。

■洗脳だらけの世の中ですが、救いはあります 。苫米地氏はその著書で次のように書いています。

 『世の中で当たり前のように決められていること、当たり前に受け入れられていることに「なんで?」という視点を入れてものを見る必要があるのです』。

■「なんで 」、とただこう考えることが自分自身を救ってくれる 。

■この情報が溢れる国際社会では、それに更に付け加えて「誰が得をするのか 」を常に考えてニュースを見る訓練が必要のようです  。

■「なんで  」+「誰が得をするの 」。今日は話が全然飛んでしまいましたが 、今後もこの視点でニュースを読んでいきましょう 。

■ではでは 

■火曜日のMICEX/ロシアの魚・海産物市場

2007-02-21 17:48:46 | Weblog
 

■今日のモスクワは 。気温はマイナス17度 。予報では今日はマイナス24度にまで下るそうです 。

■さて、火曜日のMICEXのインデックスは前日比0.83% の1,682.48でした。売買代金は約359億Rblで、98社が 、147社が でした。

 上げ組代表:(終値 / 前日比/売買代金)
『モスエネルゴ』・・・6.736Rbl / 8.47% / 約17億Rbl
『AvtoVAZ-3』・・・2,250.04Rbl / 0.9% / 約2,153万Rbl
『ロステルAO』・・・215Rbl / 0.47% / 約3億Rbl
『ズベルバンク』・・・9万2,401Rbl / 0.16% / 約38億Rbl

 下げ組代表:
『スルグト』・・・31.847Rbl / 2.46% / 約13億Rbl
『ガスプロム』・・・278.53Rbl / 1.76% / 約72億Rbl
『タトネフチ』・・・110.25Rbl / 1.76% /. 約2億Rbl
『ルコイル』・・・2,075Rbl / 1.65% / 約38億Rbl
『UES』・・・32.26Rbl / 1.44% / 約78億Rbl
『ガス・ネフチ』・・・115.5Rbl / 0.43% / 約2,314万Rbl
『アエロフロート』・・・71.49Rbl / 0.24% / 約394万Rbl
『ノル・ニッケル』・・・4,777Rbl / 0.07% / 約44億Rbl
『ロスネフチ』・・・226.28Rbl / 0.05% / 約2億Rbl

■昨日はスタート時は大方 。その後特に資源系を中心に14時過ぎに更に 。そしてNY市場開始後に更に という結果になっています。

■最近注目の『モスエネルゴ』は、逆に14時過ぎにドーンと に転じていることから、資源系で利益確定し、それから『モスエネルゴ』に流れたような印象を受けます。はい 。

■4月の原油先物『Brent』の値段はバレル当たり57ドル近辺まで値下がりしたこと 、そして米国が再び暖かくなったこと 、また休日明けのNY市場のスタートがネガティブだったこと などが、昨日の結果に影響したのでは、とアナリストはみています 。

■売買代金は約360億Rblで、これで2日連続のマイナス40%です 。そんな中、『モスエネルゴ』だけは、17億Rblと非常に多くの買いが入っているようですね~(通常は1億Rbl未満なのにっ )。

■外資が、ロシアのエネルギー業界の再編に物凄く期待していることが伺われますが 、先週『TGC-1』(地域電力会社)の株式を保有するフィンランドの『Fortum』社に対し、政府は決定権を持つ51%までは同社に増資させない  とするニュースがありました。

■アナリストは、このニュースが昨今のロシアのエネルギー株ブームを冷却するのではないか  、とコメントしています。

■電力の大本『UES』は、電力卸売会社(OGK)や『TGC』(地域電力会社)の株を購入する戦略的投資家らに対し、全ての会社発展の問題については『UES』、あるいは同ホールディングが再編後に継承する会社から合意を得るように義務付けています  。

■それゆえ、海外の戦略的投資家が『国の管理が強化かっ  』と怖気づいて、売りに出るかもしれない 。そのため、この電力系のブームは一時的なものだろう、というのがアナリスト達の一般的な見方のようです 。

■水曜日には昨日お伝えしましたように、米国の経済データが発表されます 。ロシア市場終了後に行われるかわかりませんが、今日の結果は、この発表に左右されるでしょう 。

■さて、今日は漁業関連のニュースをお届けします 。

■『ここ30年で、世界の魚や海産物の需要は倍増し、その成長は維持されている 』というもの。また毎年2030年まで平均で1.5%~2%増加 すると記事には書いてあります。

■ロシア人は肉食 というイメージが強いのですが、この国でも海産物への需要は増えるのか さっそく記事へLet`s Go 

 ロシアがWTOに加盟するための、魚業界における課題の1つは、魚製品の原料としての海外への供給から、ロシア内で高品質な魚製品や海産物の加工や製造工程の構築へ移行することである。

 投資分析グループ《Norge-Fish》によると、現在ロシアの魚市場規模は魚製品450万トンになるという。2005年の総漁獲量とロシアへの魚製品輸入総量は、424万7,000トンだった(輸入が97万9,900トン、漁獲量が317万8,000トン)。

 それらの指数が448万7,000トンだった2000年と比較すると、2005年には5%、または24万トン減少していることになる。

 ちなみに、2000年~2005年には年間の魚製品消費量の平均増加率は15%ということを考慮すれば、2010年には魚市場規模は倍増すると予測できる。

 2000年と比較すると、2005年の輸入の伸びは6.86倍で、ほぼ10億ドルとなる(2000 年は1億3,920万ドル)。また2000年~2005年の期間における輸入価格の平均上昇率は100%で、これはつまり、魚製品の輸入量は前年比で毎年100%増加しているということである。

 また、国民の収入の増加や、消費者バスケットの増加、食文化の変化(良質で健全な食料品への消費の変動)を考慮すれば、まだまだ魚市場規模拡大の潜在力は十分にあると言える。

 『Norge-Fish』社のアナリストによれば、ロシアは近い将来、1987年~1989年のピーク時に到達するという。この時期には漁獲量だけで1,100万トンで、国民1人当たり24~28キロの魚や海産物製品の国内消費をソ連だけで賄っていた。

■1987年~1989年といえばソ連時代ですが、漁獲量は1,100万トン。記事によると2005年は約318万トンですので4倍弱なんですね (ソ連時代の統計は大本営発表だとしても、差が大きいのは確実 )。

■もちろん、ソ連とロシア1国を単純比較するのはおかしいことは言うまでもありませんがっ 。

■しかしまぁ~、ソ連時代よりも今の方が明らかに魚製品・海産物の種類は豊富です 。この記事からは、いかに輸入量が増加しているかが納得できますネ 。

■モスクワではスーパーに行くと、ニシン・サバ・サンマ・マス・シャケ・マグロなどの缶詰は豊富にありますし 、冷凍された魚介類の種類も実に豊富です 。

■もともとロシア人にとっては、魚といえば川魚がメインで、海の魚はあまり食べません。ヒラメ・サバなどは以前からありますが、きつ~い塩漬けの乾燥したものがメインでした 。

■また海辺の都市に行っても、その土地特有の海の幸を使った料理はほとんどなく 、シャシリク(肉の串焼き)やピラフなど山岳民族が食する料理が幅きかせています 。

■そういった視点では、海産物の消費は伸びそうにないと思えるのですが、最近ではある程度経済的に余裕ができ、健康にも気を使うようになったのか、海産物を食べる人々も増えてきているようです 。はい(日本食・寿司ブームで舌が肥えてきたのでしょうか )。

■まぁ~ロシアがWTOに加盟して、日本への海産物の輸出が全てオフィシャルになると、日本の魚介類・海産物の値段が上がりそうで 、そこが少し気になる記事でした (加盟できるかどうかは、まだ ですが )。

■ではでは 

■月曜日のMICEX/ロシアのビリオネアランキング2007!!

2007-02-20 17:27:28 | Weblog
 

■皆さん、お久しぶりです 。モスクワは今日は 。快晴です 。その代わり気温はマイナス18度。予報ではマイナス24度にまで下がるようです 。

■色々とドタバタしてましたが、先日久しぶりにロシアのお偉いさんから呼び出しを受け、会ってきました (先週は仕事で官庁を動き回っていたので、彼の耳にも入ったのでしょう )。

■プロジェクトの話しでしたが、まぁ~感心するのは、幾つもの案件があるんですが、月日もずいぶん経ったことだし、何れも『もう立ち消えたのかな? 』と思っていても、実は促進させているというところです。はい。

■しかもそれぞれが国家レベルや国際レベルの案件 。頭の構造を見てみたいくらいですね~ (私も頭を鍛えないと・・・ )。

■それでは、さっそく株式情報にいきましょう 。

■月曜日のMICEXのインデックスは前日比0.14% の1,696.59でした。売買代金は少な目の約333億Rblで、160社が 、97社が でした。

 上げ組代表:(終値 / 前日比/売買代金)
『スルグト』・・・32.65Rbl / 1.39% / 約14億Rbl
『UES』・・・32.73Rbl / 0.49% / 約63億Rbl
『ガスプロム』・・・283.52Rbl / 0.36% / 約88億Rbl
『ルコイル』・・・2,109.9Rbl / 0.16% / 約31億Rbl
『タトネフチ』・・・112.22Rbl / 0.02% / 約2億Rbl
『ロスネフチ』・・・226.4Rbl / 0.02% / 約3億Rbl

 下げ組代表:
『AvtoVAZ-3』・・・2,230Rbl / 1.76% / 約1,085万Rbl
『ガス・ネフチ』・・・116Rbl / 1.69% / 約8,304万Rbl
『ロステルAO』・・・214Rbl / 0.7% / 約4億Rbl
『ノル・ニッケル』・・・4,780.11Rbl / 0.41% / 約32億Rbl
『アエロフロート』・・・71.66Rbl / 0.13% / 約2,333万Rbl
『ズベルバンク』・・・9万2,250Rbl / 0.01% / 約50億Rbl
『モスエネルゴ』・・・6.21Rbl / 0.00% / 約3億Rbl

■昨日はほとんどの株がドーンと スタート。その後欧州市場開始後も好調を維持しますが、14時過ぎからやや 。16時過ぎには、はっきりと に転じますが、そこで持ちこたえた株が上げ組に入っています。

■やはり昨日は米国が大統領の日でお休みだったため、売買代金も非常に少なくなっています(月平均のマイナス40% )。

■先週は1週間お休みしていましたが、最後にお伝えしたインデックスは1,695.24でしたので、僅か0.08%の 。このブログを休むと株価が上がるというジンクスは今回は通じなかったようです 。

■また最後にお伝えした1日で約39%高騰した『モスエネルゴ』は 、1週間で7.34Rblから6.21Rblへ約18.2%急落 していますが、現在の株価は別に異常な高さではなく、妥当と言えるでしょう 。

■月曜日はやはり金融大国である米国が休みでしたので、これといって定まった方向性が見えませんでしたネ 。

■今週の水曜日にFRBの議事録が発表 、そして米国の消費者物価も発表 されますが、このことがロシア市場に何らかの影響を与えるでしょう (もちろん、その前後に )。

■それでは、今日の最後はアナリストのコメントで締めくくりましょう :

 市場は新たな成長を生み出すために資源系のシグナルを待ち望んでいる。市場参加者達は、起こり得る上昇変動の目的は史上最高値の突破と理解しているものの、その一方で、石油大手株抜きでは、その突破は不可能なことも十分に理解している。

■さて、今日のニュースは先週『Finas』誌が発表しました、毎年恒例の「ロシアのビリオネアランキング 」をお届けしましょう 。

■今年のランキングには、あのロマン・アブラモービッチ氏が、遂に1位の座から陥落した という話題性も含まれているようです。さぁ~誰が一番のお金持ちの座を手中に納めたのでしょうか さっそく記事にLet`s Go 

 『Finans』誌が、ロシアの富豪500人ランキングを発表した。ロマン・アブラモービッチは、もはやロシアで最も裕福ではなくなったということが判明した。ちなみにロシアにおけるドル換算のビリオネアの数は11名増加した。

 同誌は既に、このロシア人富豪ランキングを4年間連続で発表している。ランキングに入った人々の総資産額は4,251億ドルである。これは2005年比でほぼ1.5倍増だ。

(中略)

 ドル換算のビリオネアの数は11名増加して61名となった。これらビジネスマンの多くは消費市場(小売・金融)の代表者である。ランキング入りした人々の総額の80%がトップ100入りした人々により構成されてる。

 その他、ゼロからスタートしてビリオネアに入った人々の数は3人から10人に増加している。それは、ルスタム・タリコ(45位で資産43億ドル/『Russkiy standart』銀行のオーナー)、ドミトリー・アナニエフとアレクセイ・アナニエフ(28位と29位で資産36億ドル/『Promsvyaz`capital』グループのCo-Owner)、アンドレイ・ロガチェフ(41位で資産17億6,000万ドル/『X5 Retail group』の大株主)、アレクサンドル・ギルダ(46位で資産14億8,000万ドル/同上)などである。

■それでは、まず昨年のトップ10をご紹介しましょう 。氏名/簡単な役職/推定資産額/昨年の順位/の順でお届けします。それではさっそくLet`s Go 

1.オレグ・デリパスカ・・・「Bazovoi Element」社のオーナー/5,635億Rbl/2位
2.ロマン・アブラモービッチ・・・チュコトカ自治管区知事、「Chelsea」のオーナー/5,582億Rbl/1位
3.ミハイル・プラハロフ・・・「ノリリスク・ニッケル」・「Rosbank」、「Plyus Zoroto」などのCo-Owner/3,774億Rbl/8位
4.ウラジーミル・ポターニン・・・プラハノフ氏のパートナー/3,774億Rbl/9位
5.ウラジーミル・リーシン・・・「Novolipetskiy Metallurgicheskiy Kombinat」の代表取締役兼筆頭株主/3,695億Rbl/4位
6.ミハイル・フリードマン・・・「Alfa Group」の筆頭株主/3,681億Rbl/3位
7.ヴァギット・アレクペーロフ・・・「ルコイル」社社長・株主、「Uralsib」、「Capital」の株主/3,269億Rbl/6位
8.スレイマン・ケリモフ・・・「Nafta-Moscow」のオーナー/3,216億Rbl/12位
9.アレクセイ・マルダショフ・・・「Severstali」の筆頭株主/2,990億Rbl/10位
10.ビクトル・ヴェクセルベルグ・・・「Renova」グループの筆頭株主/2,977億Rbl/5位

※円換算に興味のある方は、この数字に4.56を掛けてみてくださいネ 。

■トップ10の顔ぶれは、8位のケリモフ氏以外は同じです 。しかし、ここのところ常に1位の座をキープしていたロマン・アブラモービッチが2位のデリパスカ氏に追い抜かれたことは、やはり大きな変化 と言えるでしょう 。

■デリパスカ氏は昨年、世界で最も巨大なアルミ・ホールディングを創設するために、 10位に入っているヴェクセルブルグ氏の『SUAL』と、自分の会社『Rusal』を統合することに合意しています  。

■一方、アブラモービッチ氏は2位に降格したとはいえ、資産は前回の5,382億Rblから5,582億Rbl(2兆5,456億円 )と200億Rblも増えています。200億Rblは円に換算すると約912億円 これだけ資産が増加してれば、順位なんてど~でもいいっしょ 。まったく、我々一般庶民には、気の遠くなるような数字ですナっ 。

■デリパスカ氏はロシア1位の大金持ちの座を手に入れたわけですが、ここで勘違いして政治に走らないことを願うのみですネ (以前アブラモービッチの上に君臨したものの、その後政治に走って、その挙句、今も檻の中にいるホドロコフスキー氏の教訓を学ぶべきでしょう )。

■さて3位のプラハロフ氏は、今年の1月にフランス警察当局とのスキャンダルで有名になりましたので、皆さんもご存知かもしれません 。正月休暇で取り巻きを引き連れてフランスの保養地に行ったそうですが、その中に売春婦も数多く混ざっていたことでフランス当局から拘束されちゃいました・・ 。部下が連れていったそうで、彼は知らなかったそうですが 、汚点となりましたね~ 。

■このプラハロフ氏とポターニン氏は、今では別々に事業を行っていますが、やはり『ノリリスク・ニッケル』、そして『プリュス・ゾーラタ』の株価の時価総額がグーンと上がっている ことが大きく影響しているようです。はい 。

■また昨年第7位のウラジーミル・エフトゥシェンコ氏(「Sistemaのオーナー」)は、今年は13位に転落 。と言っても、彼の資産は1年前の2,105億Rblから2,126億Rblへと21億Rbl(約96億円 )増えてはいるのですがっ 。

■その代わりトップ10にランクインしたのが、「ガスプロム」・「ズベルバンク」・「Polimetalla」社の株式を保有する「Nafta-Moscow」社のオーナー・ケリモフ氏(8位)です。ケリモフ氏の資産額は、何と1年前の1,583億Rblから3,216億Rblに倍増 してます。

■一方、女性でトップ100にランキング入りしたのは、モスクワ市長ルシコフ氏の奥さん・エレーナ・バトゥーリナさんでした (17位、『Inteco』社を運営、『ガスプロム』・『ズベルバンク』・『ロスネフチ』の株主/1,595億Rbl)。

■また、英国に亡命してプーチン政権を批判することに命を燃やす執念深いおじさん 、ボリス・ベレゾフスキーさんは、昨年は41位でしたが、今年は49位 。推定資産も1年前の403億Rblから346億Rblに目減りしています 。

■この方‘90年代は政商と言われ、財力を使いロシア国の私有化を図ったおっさんでした 。その後プーチンさんに追い出されたものの、マスコミを使って『プーチンは独裁 』、『民主主義を 』という胡散臭いスローガンを掲げ 、批判を未だに繰り広げています 。

■この方、資産が毎年減っていきますが(とはいえ、まだまだ金持ちですがっ)、執着は身を滅ぼす とも言いますし、過去のことにこだわるよりも、自分のビジネスに力を入れた方がよさそうですネ 。

■またランキング入りした500名の総資産は4,251億ドル=50兆8,377億円です (←日本国の税収に匹敵 )。

■しかもその80%がトップ100入りした人々が構成している・・・ 、ということは約41兆円を100人が所有しているということに・・・ 。これは、またまた




■『なんじゃ、こりゃ   』  (by 松田優作)




■少しは社会に還元して欲しいところですネ・・・ 。

■ではでは 

■金曜日の結果~『モスエネルゴ』が38.78%↑の急騰!!/お知らせ

2007-02-10 17:06:43 | Weblog
 

■今日のモスクワは 。昨晩から降り続ける雪で、窓の外は真っ白です 。

■突然ですが、皆さんにお知らせです 。

■勝手ながら、来週は仕事の都合でこのブログをお休みいたします 。次回は10日後の、2月20日(火)から再スタートすることにしています(本業も大事ですので、ご理解下さい 。またこのブログをよろしく応援ください )

■そして更に申し訳です。今日はその準備に追われているため 、株式コーナーのみお届けいたします。ご了承下さい 。

■それではさっそくいきましょう  。

■今週を締めくくった昨日のMICEXのインデックスは、前日比0.92% の1,695.24でした。売買代金は約599億Rblで、163社が 、84社が でした。

 上げ組代表:(終値 / 前日比/売買代金/先週金曜比)
『モスエネルゴ』・7.34Rbl/38.78%  /約18億Rbl/37.97%  
『AvtoVAZ-3』・1,912.01Rbl/2.66% /約1,130万Rbl/2.1% 
『スルグト』・32.93Rbl/2.11% /約14億Rbl/0.27% 
『UES』・33.65Rbl/1.91% /約278億Rbl/7.1% 
『ノル・ニッケル』・4,708.9Rbl/1.14% /約40億Rbl/0.53% 
『ルコイル』・2,153Rbl/0.95% /約71億Rbl/0.05% 
『ガス・ネフチ』・115.29Rbl/0.8% /約9,992万Rbl/1.99% 
『ロスネフチ』・233.99Rbl/0.51% /約4億Rbl/2.49% 
『ロステルAO』・208.95Rbl/0.45% /約1億Rbl/2.25% 
『タトネフチ』・115.27Rbl/0.3% /約4億Rbl/0.63% 

 下げ組代表:
『アエロフロート』・71.51Rbl/1.73% /約850万Rbl/4.74% 
『ガスプロム』・278.47Rbl/0.58% /約84億Rbl/3.8% 
『ズベルバンク』・8万9,500Rbl/0.06% /約36億Rbl/2.53% 

■金曜日はスタート時は、木曜の結果に反発して、ほぼ全ての株が 。しかし欧州市場開始後から へ、そしてNY市場開始後には横ばい、あるいは という結果でした。概して、スタート時に大きく となった株が上げ組に入っているようです 。

■やはりスタート時の は、前日に原油先物がバレル当たり60$付近で終了したことが要因のようです 。またNY市場開始後は、出だしが不調だったため 、ロシア市場にもその影響がでたようです 。

やはり昨日の注目株は『モスエネルゴ』でしょうか 。

■1日で38.78%も急騰   久しぶりに、



■『なんじゃ、こりゃ   』 (by 松田優作)

■モスクワ時間15時30分過ぎから突然大口の買いが入り 、NY市場開始後の16時以降に、まさに、うなぎのぼりで 上昇しています。

■16時52分に今日のスタート時から11.6%上昇した時点で、MICEXはこの株の取引を1時間停止します  。しかしストップも何のその 、結局はその4倍近い約39%の急騰でした 。

■その理由を探しても、今のところこれといったコメントはみつかりませんが、昨日お伝えした『ガスプロム』と『SCEC』(シベリヤ石炭電力会社)の電力事業提携の話しが、この急騰に影響を与えたのではない  、という見方が一般的のようです。

■まぁ~『モスエネルゴ』も『TGC』(地域電力会社)の1つですので 、昨今の“TGC荒し”が飛び火したともいえるかもしれませんね 。

■しかし『モスエネルゴ』の場合、100%上げて100%下げた『TGC-14』とはファンダメンタルが異なり、しっかりしてますし 、今までの株価(5Rbl台)は安すぎたと言っても過言ではありません  。はい。

■また、この株には外資が余り入っていなかったことも遠因でしょうか 。“5月暴落”時にも『モスエネルゴ』株は独自路線を突っ走り 、また常々、他の大手企業株とは違う動きをするのがよく目立ってました 。これは他の資源株に比べ、外資が少ないからです  。

■ですので外資の少ない株『アエロフロート』、『AvtoVAZ』などと連動していたのですが  、これで最初は『アエロフロート』に、そして次に『モスエネルゴ』に外資が入ってくるというパターンが見えてきましたネ 。

■NY市場が開始する直前の15時半から買いが大量に入り、1時間弱で取引停止になり、その後さらに急騰するということは、外資がドーンと流れ込んできたという証拠です  。

■また、ここのところモスクワも急にロシアの冬らしく冷え込んできましたが 、この天候要因が、昨今の電力系に対する投機的な動きの波と重なったのかもしれませんネ 。電力系は、寒波がくると になりますからネ 。

■まぁ~この株の今後に注目しましょう 。

■さて、一週間をみると、インデックスは1701,26から1,695.24へと0.36%の 。やはり石油系が足を引っ張っているようですね 。

■先週金曜比で上昇したのは、電力系『UES』と『モスエネルゴ』、そして好調なニッケル業界の世界的メジャー『ノリリスク・ニッケル』のみでした 。

■しかし何といっても、ロシア株式市場を盛り上げるのは石油株です。以前にも書きましたが、米国がイラン戦争を本気で考えているなら、原油を落としにかかるでしょう 。戦争と言っても、今や人海戦術は時代遅れで、機械ばっかりですから 、それを動かす燃料が大量にいるわけで・・・ 。

■そのためには、相場を安くしておかないと、折角お金儲けのために戦争をけしかけるのに、逆に大損しちゃいます 。ペンタゴンにとっては、利益率を高めるのも大事なことですからネ 。

■そういう視点からは、値段を徐々に過去の水準に戻して、戦争突入直前・後からドーンと というパターンになるのではないでしょうか。問題はそれがいつか  ということです。はい 。

■まぁ~なにはともあれ、来週も激しい動きになるのか楽しみなところです 。

■それでは皆さん、また20日にお会いしましょう  

■ではでは 

■木曜日のMICEXの結果/『AvtoVAZ』前年比17%減~ロシア市場販売台数

2007-02-09 17:24:21 | Weblog
 

■今日のモスクワは 。気温はマイナス14度。少し暖かくなりました 。

■さっそく株式コーナーにいきましょう 。

■木曜日のMICEXのインデックスは、前日比2.58% の1,679.79と1,700台を切ってしまいました 。売買代金は約691億Rblで、77社が 、157社が でした。

 上げ組代表:(終値 / 前日比/売買代金)
『アエロフロート』・・・72.77Rbl / 2.06% / 約3,875万Rbl

 下げ組代表:
『ルコイル』・・・2,132.75Rbl / 4.1% / 約116億Rbl
『スルグト』・・・32.25Rbl / 4% / 約20億Rbl
『AvtoVAZ-3』・・・1,862.51Rbl / 3.55% / 約820万Rbl
『ノル・ニッケル』・・・4,656Rbl / 3.16% / 約54億Rbl
『タトネフチ』・・・114.92Rbl / 3.02% / 約5億Rbl
『UES』・・・33.02Rbl / 2.61% / 約290億Rbl
『ロスネフチ』・・・232.81Rbl / 2.46% / 約5億Rbl
『ガスプロム』・・・280.1Rbl / 2.2% / 約122億Rbl
『ガス・ネフチ』・・・114.38Rbl / 1.81% / 約9,040万Rbl
『モスエネルゴ』・・・5.29Rbl / 1.51% / 約4,646万Rbl
『ズベルバンク』・・・8万9,550Rbl / 1.49% / 約26億Rbl
『ロステルAO』・・・208.01Rbl / 0.68% / 約4億Rbl

■昨日は何と言っても、スタート時のドカーンという が致命傷でした 。その後は欧州市場開始後も、NY市場開始後も 。こういう日もあるもんです。はい 。

■スタート時の大きな は、何と言っても前日の原油先物が57$まで値を下げて終了したことが大きな原因だったようです 。はい。それで投資家達はこれを機に利益確定に出たようですね 。

■ガス独占企業『ガスプロム』は、終了間際に、同社の電力事業部門と『SUEK』社(SCEC/シベリア石炭電力会社)の石炭事業部門の統合発表のニュースが流れましたが 、株価に良い影響を与えることは出来なかったようです 。

■今週、ひたすらロシア株式市場を支え続けてきた電力系の株も今日は全滅 。現在ロシアに数社ある電力卸売会社(OGK)の株は、ここ2~3日間で10%~20%上昇 、そして地域電力会社(TGC)の株に至っては20%~100%まで上昇  していました。

■しかもこれら電力会社のファンダメンタルと、急激な株価上昇はとてもバランスのとれたものではなく 、まさに投機筋が買い、そして売りに走った模様です  。結果としてOGKは3~7%の下落 、TGCは5~15%急落  しています。

■特に『TGC-14』は、短期間で100%上昇  しましたが、一瞬にしてそれを失っています 。そりゃ~株価が1日に30~50%も上昇しては、投機筋も、もう今か今かと売りのタイミングを見てるでしょうし 、まぁ~こんな株には手を出してはいけない  、という良い見本でしょうか 。

■ちなみに、電力最大手『UES』(統一エネルギー機構)の場合は、キチンとした基盤がありますので 、この株の上下は常識的です。はい 。

■電力系は投機筋の仕業だとしても、やはりキーとなる石油株が大きく足を引っ張っています 。アナリストは今後の原油相場の動向について次のようにコメントしています。

 今後の原油相場の変動については、私は、“異常に寒い米国の天候”というアイデアは徐々に功を奏し、それから2月21日に近づくに連れて、イランの核プログラム抑止に関する要求不履行に対する世界各国の決議を活かすアイデアが波及し始めると思う。

■イランとの問題で、何れは石油株も上昇すると思いますが 、それがいつになるのか、それまで持ちこたえられればいいんですがね 。まぁ~今日は今週を締めくくる最終日。昨日の結果を真摯に受け止めつつ 、ドキドキしながら、結果を追いましょう 

■ちなみに今日のスタートは昨日の結果に反発し、 の株が多いようです。はい 。

■さて、今日は自動車業界 のお話しです 。

■今週の火曜日にロシア自動車業界全体の昨年の結果をお伝えしました。外国ブランド車が躍進して、ロシア国産車はますます独占していたシェアを受け渡す羽目になっているというのが要点でしたが 、今日は株式コーナーでもお馴染みの、ロシア最大手乗用車製造メーカー『AvtoVAZ』社のお話し 。

■外国ブランド車が現地生産化する中、『AvtoVAZ』社はますます窮地に追い込まれていきます 。その同社の昨年の結果に関する記事がありましたので、ご紹介しましょう それでは記事へLet`s Go 

 ロシア最大手の乗用車製造メーカー『AvtoVAZ』社の昨年の国内販売台数は17%減少した。しかし、輸出台数は増加している。

 『AvtoVAZ』社は2月8日、昨年は72万4,000台を販売し、その内の18万6,000台が輸出だったと発表した。同社は2005年には74万4,000台を販売したが、国内は64万8,000台、国外が9万6,000台だった。従って、『AvtoVAZ』社の販売総数は3%減少し、ロシア国内では11万台減少(-17%)したことになる。

 『AvtoVAZ』社広報担当イワン・スクリィールニクは、国内市場の販売台数激減の原因の説明は避けつつ、こう語った~『販売数は急落したのではなく、若干減少したのです』。

 ロシア自動車市場調査の大手調査会社『ACMホールディング』のデータによれば、2006年の国産・外国製車種のロシアでの販売台数は約20%増加したという。アナリストは、石油で豊かになるロシア自動車市場に大きな成長をもたらした世界のトップ10の自動車メーカーが急進するロシアで、今後『AvtoVAZ』は競争激化の波にさらされると予言している。

 なお『AvtoVAZ』社は販売台数が減少したものの、製造台数は昨年96万6,000台に増加している。『AvtoVAZ』社は2007年にも77万2,000台を製造すると伝えている。

■広報担当のコメントは、開き直っていますね~ 。まぁ~数字で言う限り、別にウソを言っているわけではない  。この辺のロジックの上手さが、ロシア人の特徴の1つです。はい 。

■同社はアフリカや南米などに乗用車『LADA』やオフロード車『NIVA』を輸出していますが、シェアを徐々に絞られていく国内市場よりは、輸出の方が好調のようです 。

■昨年の同社の国内での販売台数は53万8,000台で、前年比17%減  。それでも今年は目一杯製造するようですネ 。

■総括すると、今年『AvtoVAZ』社は13車種とそのモデルチェンジ車を110車製造するとか  。

■今年も頑張るようですね~ 。まぁ~皆さん、あたたかい目で見守ってあげようではありませんかっ 。

■ではでは 

■水曜日のMICEXの結果/あなたの収入は増えましたか?~世論基金調査結果

2007-02-08 15:44:20 | Weblog
 

■今日のモスクワは 。朝の気温はマイナス20度 。きましたね~ 。さすがにこの気温になると、Tシャツでバルコニーに出ると肌が痛く 、30秒が限界というところです。はい 。

■寒さにも負けず、雪にも負けず、ただひたすらと道路を清掃している区役所の清掃員は偉いですね~ 。こういう人々は、ほとんどが旧ソ連諸国からやって来た人達。一部の心無き人々のために 、こういう真面目な方々まで追い出されちゃうはめになっては、ホント可愛そうですネ・・・ 。

■さて、水曜日のMICEXのインデックスは、前日比0.37% の1,724.32でした。売買代金は多目の約704億Rblで、132社が 、112社が でした。

 上げ組代表:(終値 / 前日比/売買代金)
『UES』・・・33.91Rbl / 1.56% / 約371億Rbl
『ノル・ニッケル』・・・4,807.99Rbl / 0.17% / 約49億Rbl

 下げ組代表:
『アエロフロート』・・・71.3Rbl / 4.08% / 約2,330万Rbl
『ガス・ネフチ』・・・116.49Rbl / 2.01% / 約6,846万Rbl
『ガスプロム』・・・286.39Rbl / 1.53% / 約101億Rbl
『AvtoVAZ-3』・・・1,931.01Rbl / 1.48% / 約1,018万Rbl
『ロステルAO』・・・209.43Rbl / 1.47% / 約5億Rbl
『スルグト』・・・33.59Rbl / 1.19% / 約14億Rbl
『モスエネルゴ』・・・5.37Rbl / 0.92% / 約2億Rbl
『タトネフチ』・・・118.5Rbl / 0.78% / 約4億Rbl
『ロスネフチ』・・・238.69Rbl / 0.46% / 約2億Rbl
『ズベルバンク』・・・9万900Rbl / 0.44% / 約24億Rbl
『ルコイル』・・・2,224Rbl / 0.22% / 約75億Rbl

■昨日のスタート時は、基本的に石油系や大企業株は 。しかしその勢いは1時間ほどしか続かず 、欧州市場開始後には 。そしてNY市場開始には緩やかに となりましたが、結局は となっています。

■原油価格はバレル当たり59$付近で変動し、決して値崩れしたわけではありませんが 、その価格が昨年末の水準に近づいたこと が、投資家達に現状の再評価を促す、つまり、利益確定に出るように仕向けたのではないか  、というのがアナリストの見解です。

■またその他の要因として、世界的にこの日は不調だったこと (米国の場合は前日の結果がトントン)、そして昨晩に発表されました米国の石油備蓄量が影響を与えたこと もあるでしょう。米国は、石油自体は40万トン減少し 、3億2,450万バレルになってますが(これはロシア市場にはプラス )、ガソリンの備蓄量が260万トン増加 して、2億2,720万バレルになってます(これはマイナスです )。

■また『ガスプロム』の大株主が持ち株を手放す というニュースがあったことで、同社株は下落してますし 、ひいては、ロシア市場もを低迷に引っ張り込む一因になったとも言えそうです。はい 。

■それでは、今日もアナリストのまとめで、このコーナーを締めくくりましょう 。

 市場は、RTSのインデックス史上最高値更新 という壁にぶつかり 、横ばいの変動を見せた。この境界線を越えるには、他の主要銘柄に遅れを取る資源系の会社の時価総額が上昇することだけが頼りだ。

■さて、今日はロシア人の収入に関するお話しです 。

■この記事は、『全ロ世論研究センター』が今年の1月27日~28日に実施したアンケート調査結果を基にしています 。

■ロシアの地方・共和国・46州に及ぶ153の居住区の住民1,600人が、『あなたの収入は増えましたか  』、『減りましたか  』という質問に回答しています。結果はどう出てるのでしょうか さっそく記事にLet`s GO 

 ロシア人の半数(48%)が、昨年の収入は実質的に変化は無く、29%のアンケート回答者が収入が増加し、20%の人々が収入が減少したと回答している。

 金銭的に裕福とみているグループの大多数(59%)が、収入は増加したと回答し、6%のみが減少したと答えている。また、中流とみているグループは昨年、収入が増加したのが31%で、減少したのは15%だった。

 貧しいと認識しているグループでは、収入が増えたのは僅か13%で、減少したと答えた人は38%だった。

 若ければ若いほど、収入が増えたと答えているようである。18歳~24歳の中では43%が増加、25歳~34歳の間では39%が増加、35歳~44歳の間では31%が増加、45歳~59歳の間では26%が増加しており、年金適齢期の人々の収入増加が最も少なく14%だった。

 居住区ごとに見ると、最も収入の変動が大きかったのは、モスクワとペテルブルグの住民で、39%の回答者が年間所得は増加したと答え、その他の地域では27%~31%の範囲で増加したと答えている。

■『年を取れば取るほど 、収入の増加は減っていく 』、というのは、どの国でもそうですので、特にロシアがどうこういう話ではありませんネ 。

■しかし特徴的なのは、ロシアでは、富める人はますます富み、貧しき人はますます貧しくなる、というはっきりとした社会構図が見て取れるということでしょうか 。

■とは言え、数少ない金持ち層と大多数の貧困層というのが‘90年代のロシアでしたが 、最近の経済成長により、当時の貧困層から中流層が出てきています 。それは先日お伝えしました自動車業界の急成長をご覧になれば一目瞭然です  。

■自分を富裕層と認識するか、中流層と認識するか、あるいは貧困層と認識するか、アンケートにあたって、どういう尺度が与えられたのか知りませんが、この結果で見る限り、富める人は収入が増えた人が多く 、貧しい人は減少したが多い 。余りに分かり易い結果ですので、世論誘導 と少し勘繰りたくもなります。はい 。

■まぁ~全体的には収入に変化は無かったと答えた人が1番多いわけですが、私は、ここにも経済成長に対する不安の刷り込みが行われているような気がします  。はい 。

■さて収入の変動を各地方でみると、ウラル地方、シベリア地方、そして極東連邦管区が最も差が大きく、増加したと答えた人の数が減少したと答えた人の数を14%~15%上回っているそうです 。

■逆に最も差が少なかったのは、連邦北西管区だそうです(その差は僅か1% )。この管区には、外国メーカーの自動車工場があり、これからますます工場が増加するペテルブルグも含まれているのですが、これは意外な結果でした 。

■しかし一方で、なるほどなぁ~ と思わせるのは、ペテルブルグと言えば、最近、外国人に被害を与えるスキンヘッドの問題が話題になってますよね 。これは外国企業の工場建設に伴い、そこに属する人々は収入が増加するものの、そこに入れない人々は以前と変わらないか、それよりも酷くなる という二極化の現象が生じているからでしょう  。

■工場に勤めるロシア人達にそのはけ口を求めるのも、正直言って、負け犬の遠吠えのようで恰好悪い 。というわけで、ナショナリズムを掲げた外国人排斥運動が到来してくるのでしょう 。

■モスクワも‘90年代の中盤~後半は、今のペテルブルグと全く同じ感じでした 。当時は街を普通に歩くのにも結構勇気がいったものです。はい 。しかし今ではモスクワの人々は比較的裕福になったからか、平和そうな顔をして歩いている人々が多くなり、お互いに気を使いあう余裕も僅かながら出てきてます 。

やはり主義・主張よりも、財布の中身がこの世界ではキーポイントとなる 。このことは、日本のような豊かな国にいたら、肌身で感じられないことです  。そしてこのことをベースにしてロシアや旧ソ連諸国などの経済発展国、ひいては世界の動向を見つめないと、判断を見誤ることになります 。はい。

■話しがそれましたが、モスクワは外資と共存のレベルに到達 、ペテルブルグは葛藤の段階 、その他の地方はこれからぺテルブルグ⇒モスクワへの道を辿る段階 と言えるでしょう 。

■ではでは 

■MICEX火曜日の結果/ロシアの医療事情!

2007-02-07 15:40:41 | Weblog
 

■今日のモスクワは 。寒波が到来し、昨晩はマイナス16度まで下がりました 。

■寒さに負けず、今日も株式コーナーからスタートしましょう 。

■火曜日のMICEXのインデックスは、前日比1% の1,730.73でした。売買代金は約686億Rblで、177社が 、72社が でした。

 上げ組代表:(終値 / 前日比/売買代金)
『UES』・・・33.38Rbl / 4.04% / 約246億Rbl
『モスエネルゴ』・・・5.42Rbl / 1.5% / 約3億Rbl
『ノル・ニッケル』・・・4,799.99Rbl / 0.94% / 約82億Rbl
『ルコイル』・・・2,228.88Rbl / 0.9% / 約97億Rbl
『ガス・ネフチ』・・・118.88Rbl / 0.75% / 約2億Rbl
『タトネフチ』・・・119.43Rbl / 0.7% / 約8億Rbl
『ズベルバンク』・・・9万1,300Rbl / 0.56% / 約35億Rbl
『ガスプロム』・・・290.85Rbl / 0.25% / 約105億Rbl
『スルグト』・・・34Rbl / 0.24% / 約22億Rbl
『ロスネフチ』・・・239.8Rbl / 0.23% / 約6億Rbl

 下げ組代表:
『ロステルAO』・・・212.55Rbl / 0.91% / 約5億Rbl
『アエロフロート』・・・74.33Rbl / 0.27% / 約788万Rbl

■昨日はスタート時は軽く 。その後モスクワ時間で13時ごろまでグーンと 反発します。しかし、結局はこれがピークで、その後はほとんどの株が緩やかに下降しています。

■午前中は原油が好調だったためグーンと反発しましたが、午後になり原油先物も下落 。それに伴い、ロシア株式市場の石油株も緩やかに下降し始めたようです。はい 。

■通常なら、これでロシア市場はノックアウト のはずですが、昨日の市場を救ったのは電力系の株  。ロシアの電力独占企業『UES』(統一エネルギー)は4.04%の で売買代金は何と市場全体の約36% 。

■またモスクワの独占企業『モスエネルゴ』は1.5%の で、こちらは珍しく3億Rblの売買代金でした(この株の取引額は、通常数百万~数千万Rblの範囲 )。

■また昨日『ノリリスク・ニッケル』は危ないかも  、というアナリストのコメントを載せましたが、昨日欧州委員会が同社に対し、米国企業『OMグループ』のニッケル事業買収を認めるというニュースがありました 。

■『ノル・ニッケル』社は『OM Group』との間で昨年の11月に、フィンランドとオーストリアのニッケル事業の4億800万ドルでの買収に合意 。欧州委員会がこの買収を許可したことで、同社はニッケルの製造量を年間15%増となる3万5,000~4万トン増加させる予定だそうです  。

■しかしまぁ~、『ロシア企業の資源独占は許せんぞよっ  』という世界の由緒ある財閥達が相場を落としにくる可能性も十分に考えられます。はい 。今日以降、この株の動きを含め注目しましょう 

■さて、今日の話題はロシアの医療関係のお話です 。

■医療ミスについての記事で、世論基金の専門家が実施したアンケート結果を基に作成されています 。

■『おそらくロシア人の2人に1人が、何らかの医療ミスを体験していることだろう 』、という出だしで始まる物騒な記事ですが 、その内容はいかに それでは、さっそく記事へLet`s Go 

 今日、ロシアにおける診断の3分の1は正確ではない、と医者さえもが認めている。その理由は、人材不足、医者への過度の負担、専門家養成の水準の低さ、そして給料の安さにある。

 (略)そして官僚達だけが、“医者の管理の厳格化について”言及しつつも、この問題に目を瞑り続けているのだ。

 医療ミスの原因の中で、39%が医者の未熟を上げた。また33%の回答者が、『使命を持って医学へ進むことをやめている』と回答した。4%の回答者が、無料の医学に質の高さは有得ないと回答。

 医者のミスを擁護する人々は際立って少ない。アンケート結果では5%の回答者が、病院には良質の設備が不足していると答えている。医者の過度の負担と答えたのは僅か2%で、3%は医者も人間であるため、ミスを犯すこともあると共感を示している。

■この記事によると、最近は産婦人科、助産婦、小児科でミスが目立っているそうです 。

■ウラジオストックでは、助産婦が数回にわたって出産の際に間違いを犯し、外傷性ショック、出血性ショックでその内の母親と子供が死亡 (医者の未熟 )

■ウリヤーノフスク州では、患者の子宮外妊娠の診断が遅れ、超音波検査を怠った結果、手術を行う時には患者は弱りきっており、出血が酷く、輸血をする必要に迫られますが、輸血を保管する場所がなく、結局患者さんは病院で死亡 (医者の怠慢+設備不足 )

■その他にも、ペテルブルグの小学生の女の子が、保健室で風邪ぎみと診断され帰宅したものの、その後体調が悪化し、病院に行き血液検査を行うも、検査結果は、血液を検査する別の研究所が夜間は閉まっているために翌朝に持ち込まれます。結果は脳膜炎の疑いで、至急小児科病院に輸送されましたが、昏睡状態に陥り、この可愛そうな女の子は、1日半後に亡くなっています (医者の未熟+怠慢+血液研究所の予算不足 )。

■また最近では、クラスノダールで、看護婦が乳児に点滴を謝って注射し、そのままほったらかしに。結局気づいた時(2~3日後)には乳児の右手は腐敗・・・。右腕を切断するという悲惨なニュースがあったばかりです (医者の未熟 )。

■いずれも、医者の未熟と怠慢が根底にある大きな原因のようですね・・ 。

■なぜ使命を忘れて、怠慢になるのか、または自分の知識・経験に磨きをかけようとしないのか それはやはり、医者、特に国営病院のお医者さんの給料が安いことも大きな原因のようです 。外相専門医のビクトル・シューモフは、次のように語っています。

 『私は生活するために3つの仕事を掛け持ちしなければなりません。専門書を読む時間さえありませんよ。蘇生術専門科の医者が、タクシーの運転手をせざるを得ないのですから。彼らが病院で受け取るカペイカ(小銭)に比べ、白タクの方が、それ以上の収入をもたらしてくれるのです』。

■これらの理由から、特に給与の安い国営病院では人材不足が際立っており 、そのためにお医者さんは規定の倍以上の患者を抱えざるを得ないのが現状のようです 。結果、1人当たりの診察時間は短縮され、待ち時間は倍増するという最悪の状況が生まれています 。

■私も先日国営病院に妻を伴っていってきましたが、待ち時間は2時間 診察時間は10分程度でした 。

■しかし、こういった医療ミスは国営のみならず、幾分給与の高い民間の診療所でも多発しているそうです 。

■そのための解決策として、記事では、各病院へ治療管理委員会を創設し、医療を管理していくことを上げています  。また民間医療機関へも強制医療保険を導入し、医療ミスのあった病院には掛け金を高く設定することで、ミスを削減しようとも提案しています 。

■しかしこれは行政のバックアップがなくては無理な問題です 。ロシア連邦保健・社会発展省のエレーナ・ワローホワ大臣補佐官は、こうコメントしています。

 『私達は必ず医学の管理を強化するよう対策を実施していきます。既に全ての感染センターで開始していますが、そこでは秩序が保たれ始めています』

■保健省も手を抜いているわけではないみたいですね 。医者の管理も必要ですが、その他に医療設備を充実させること 、そして医学生の教育水準を上げることも 、国の支援抜きでは解決できません 。

■特に教育に関しては、高齢の教授や先生方が、最新の医療設備の存在すら知らず、あるいは知っていてもその扱い方を知らないため、数十年前の医学レベルしか伝授できない 、という悲しい現実もあるようです。

■私の周りでも、誤診を受けたという話をよく耳にします 。これ以上の犠牲者を出さないためにも、具体的対策のスピードアップが迫られています 。

■ではでは