ロシア投資&ビジネス情報

日本の投資家よ、外国投資家に乗り遅れるな!人生とビジネスに役立つ本も紹介します!

■MICEX火曜日の結果/ロシアの医療事情!

2007-02-07 15:40:41 | Weblog
 

■今日のモスクワは 。寒波が到来し、昨晩はマイナス16度まで下がりました 。

■寒さに負けず、今日も株式コーナーからスタートしましょう 。

■火曜日のMICEXのインデックスは、前日比1% の1,730.73でした。売買代金は約686億Rblで、177社が 、72社が でした。

 上げ組代表:(終値 / 前日比/売買代金)
『UES』・・・33.38Rbl / 4.04% / 約246億Rbl
『モスエネルゴ』・・・5.42Rbl / 1.5% / 約3億Rbl
『ノル・ニッケル』・・・4,799.99Rbl / 0.94% / 約82億Rbl
『ルコイル』・・・2,228.88Rbl / 0.9% / 約97億Rbl
『ガス・ネフチ』・・・118.88Rbl / 0.75% / 約2億Rbl
『タトネフチ』・・・119.43Rbl / 0.7% / 約8億Rbl
『ズベルバンク』・・・9万1,300Rbl / 0.56% / 約35億Rbl
『ガスプロム』・・・290.85Rbl / 0.25% / 約105億Rbl
『スルグト』・・・34Rbl / 0.24% / 約22億Rbl
『ロスネフチ』・・・239.8Rbl / 0.23% / 約6億Rbl

 下げ組代表:
『ロステルAO』・・・212.55Rbl / 0.91% / 約5億Rbl
『アエロフロート』・・・74.33Rbl / 0.27% / 約788万Rbl

■昨日はスタート時は軽く 。その後モスクワ時間で13時ごろまでグーンと 反発します。しかし、結局はこれがピークで、その後はほとんどの株が緩やかに下降しています。

■午前中は原油が好調だったためグーンと反発しましたが、午後になり原油先物も下落 。それに伴い、ロシア株式市場の石油株も緩やかに下降し始めたようです。はい 。

■通常なら、これでロシア市場はノックアウト のはずですが、昨日の市場を救ったのは電力系の株  。ロシアの電力独占企業『UES』(統一エネルギー)は4.04%の で売買代金は何と市場全体の約36% 。

■またモスクワの独占企業『モスエネルゴ』は1.5%の で、こちらは珍しく3億Rblの売買代金でした(この株の取引額は、通常数百万~数千万Rblの範囲 )。

■また昨日『ノリリスク・ニッケル』は危ないかも  、というアナリストのコメントを載せましたが、昨日欧州委員会が同社に対し、米国企業『OMグループ』のニッケル事業買収を認めるというニュースがありました 。

■『ノル・ニッケル』社は『OM Group』との間で昨年の11月に、フィンランドとオーストリアのニッケル事業の4億800万ドルでの買収に合意 。欧州委員会がこの買収を許可したことで、同社はニッケルの製造量を年間15%増となる3万5,000~4万トン増加させる予定だそうです  。

■しかしまぁ~、『ロシア企業の資源独占は許せんぞよっ  』という世界の由緒ある財閥達が相場を落としにくる可能性も十分に考えられます。はい 。今日以降、この株の動きを含め注目しましょう 

■さて、今日の話題はロシアの医療関係のお話です 。

■医療ミスについての記事で、世論基金の専門家が実施したアンケート結果を基に作成されています 。

■『おそらくロシア人の2人に1人が、何らかの医療ミスを体験していることだろう 』、という出だしで始まる物騒な記事ですが 、その内容はいかに それでは、さっそく記事へLet`s Go 

 今日、ロシアにおける診断の3分の1は正確ではない、と医者さえもが認めている。その理由は、人材不足、医者への過度の負担、専門家養成の水準の低さ、そして給料の安さにある。

 (略)そして官僚達だけが、“医者の管理の厳格化について”言及しつつも、この問題に目を瞑り続けているのだ。

 医療ミスの原因の中で、39%が医者の未熟を上げた。また33%の回答者が、『使命を持って医学へ進むことをやめている』と回答した。4%の回答者が、無料の医学に質の高さは有得ないと回答。

 医者のミスを擁護する人々は際立って少ない。アンケート結果では5%の回答者が、病院には良質の設備が不足していると答えている。医者の過度の負担と答えたのは僅か2%で、3%は医者も人間であるため、ミスを犯すこともあると共感を示している。

■この記事によると、最近は産婦人科、助産婦、小児科でミスが目立っているそうです 。

■ウラジオストックでは、助産婦が数回にわたって出産の際に間違いを犯し、外傷性ショック、出血性ショックでその内の母親と子供が死亡 (医者の未熟 )

■ウリヤーノフスク州では、患者の子宮外妊娠の診断が遅れ、超音波検査を怠った結果、手術を行う時には患者は弱りきっており、出血が酷く、輸血をする必要に迫られますが、輸血を保管する場所がなく、結局患者さんは病院で死亡 (医者の怠慢+設備不足 )

■その他にも、ペテルブルグの小学生の女の子が、保健室で風邪ぎみと診断され帰宅したものの、その後体調が悪化し、病院に行き血液検査を行うも、検査結果は、血液を検査する別の研究所が夜間は閉まっているために翌朝に持ち込まれます。結果は脳膜炎の疑いで、至急小児科病院に輸送されましたが、昏睡状態に陥り、この可愛そうな女の子は、1日半後に亡くなっています (医者の未熟+怠慢+血液研究所の予算不足 )。

■また最近では、クラスノダールで、看護婦が乳児に点滴を謝って注射し、そのままほったらかしに。結局気づいた時(2~3日後)には乳児の右手は腐敗・・・。右腕を切断するという悲惨なニュースがあったばかりです (医者の未熟 )。

■いずれも、医者の未熟と怠慢が根底にある大きな原因のようですね・・ 。

■なぜ使命を忘れて、怠慢になるのか、または自分の知識・経験に磨きをかけようとしないのか それはやはり、医者、特に国営病院のお医者さんの給料が安いことも大きな原因のようです 。外相専門医のビクトル・シューモフは、次のように語っています。

 『私は生活するために3つの仕事を掛け持ちしなければなりません。専門書を読む時間さえありませんよ。蘇生術専門科の医者が、タクシーの運転手をせざるを得ないのですから。彼らが病院で受け取るカペイカ(小銭)に比べ、白タクの方が、それ以上の収入をもたらしてくれるのです』。

■これらの理由から、特に給与の安い国営病院では人材不足が際立っており 、そのためにお医者さんは規定の倍以上の患者を抱えざるを得ないのが現状のようです 。結果、1人当たりの診察時間は短縮され、待ち時間は倍増するという最悪の状況が生まれています 。

■私も先日国営病院に妻を伴っていってきましたが、待ち時間は2時間 診察時間は10分程度でした 。

■しかし、こういった医療ミスは国営のみならず、幾分給与の高い民間の診療所でも多発しているそうです 。

■そのための解決策として、記事では、各病院へ治療管理委員会を創設し、医療を管理していくことを上げています  。また民間医療機関へも強制医療保険を導入し、医療ミスのあった病院には掛け金を高く設定することで、ミスを削減しようとも提案しています 。

■しかしこれは行政のバックアップがなくては無理な問題です 。ロシア連邦保健・社会発展省のエレーナ・ワローホワ大臣補佐官は、こうコメントしています。

 『私達は必ず医学の管理を強化するよう対策を実施していきます。既に全ての感染センターで開始していますが、そこでは秩序が保たれ始めています』

■保健省も手を抜いているわけではないみたいですね 。医者の管理も必要ですが、その他に医療設備を充実させること 、そして医学生の教育水準を上げることも 、国の支援抜きでは解決できません 。

■特に教育に関しては、高齢の教授や先生方が、最新の医療設備の存在すら知らず、あるいは知っていてもその扱い方を知らないため、数十年前の医学レベルしか伝授できない 、という悲しい現実もあるようです。

■私の周りでも、誤診を受けたという話をよく耳にします 。これ以上の犠牲者を出さないためにも、具体的対策のスピードアップが迫られています 。

■ではでは