家出犬ブラッキー(仮名)

昨日、外出先から戻り、自宅マンションのエレベーターから出ると、真っ黒なラブラドールが駆け寄って来ました。
あたかも、私を待っていたかのような視線で、見上げています。
もちろん、心当たりはなく、「お家、どこ？」と訊いても無言のまま。
「早く家に帰ろうよ！」と私を促すように歩き始めました。
何度か立ち止ってみたものの、結局玄関まで同行し、ドアを開けると、当たり前のように、入ろうとします。

このマンションでは、各ペットは登録されています。
管理人さんに問い合わせて、迷子犬と判明しました。大型犬のいるお宅から、リードをお借りして、管理人室へ。
先ずは警察に届け、「手入れも躾も行き届いた、血統の良さそうな犬で、野良犬ではないので、絶対に保健所には、連れて行かないように！」と、ペット委員長さんが、念を押して下さいました。
まもなく、バイクでお巡りさんが駆けつけ「ここに居た！居た！」
ご近所の飼い犬でした。

飼主さんの留守中に脱走して、近所の方が警察に届けていたそうです。
しかも、家出の常習犯だとか。何か事情があるのかな…と思いつつ、お巡りさんとブラッキー(仮名)の後ろ姿を見送りました。
その凛々しく精悍な風貌は、まるで捜査中の警察犬のようでした。まさか、補導？された家出常習犬とは、誰も思わないでしょう。

何故、ブラッキー(仮名)？管理人室前にいると、声をかけてくれた人がいました。
「名前は？ブラッキー？まさかね？」尻尾は振っていましたが、名前に反応した訳ではありません。でも、その時から私の中では、ブラッキー(仮名)になってしまったのです。
ブラッキー(仮名)、ちゃんとお留守番しているかな～。
お散歩の途中に出会ったら、思い出してくれるでしょうか。
写真を撮っておけば良かった！

写真のぬいぐるみは　数年前大学生だった息子から、私の誕生日に届いたプレゼント。名前は付けていなかったのですが、ブラッキー(本名)になりそうです。