漢検道

あおむしのヨチヨチ漢字道。

学習進捗状況

2009-04-27 00:13:06 | Weblog
 第一・第二ブログの更新もしたいのだが、何分小生現状怱忙の極みにて本日は学習進捗状況のみにてどうかご容赦を。

 仕事を追え、仕事に追われるな。とはフランクリンの名言と雖も現実はそんなに甘くない。

 現在の環境の中で出来ることをするしかないわけで、そんな状況の中細々とはあるが、漢字学習だけは続けております。

 漢検は最近色々あるみたいですが、それでも漢検一級はバラエティーに富んだ分野からの出題でありますので、一応それに準拠する形で漢字学習はしていこうと思います。読み・書き取り・語選択・四字熟語・熟字訓・対義語・類義語・故事・文章題。

 とはいえ、結構偏ってはいますが、進捗状況は以下の通り。何の参考にもなりませんが、せめてこういった形で漢字学習を継続している個人の存在を発信することは全く意味が無いとも言い切れないと思料する。

 先ず、四字熟語。一級配当は自作問題を2順したところで止まっていますが、それとは別に準一級配当の書き取りもしています。実はもう2順目になるのですが、取り敢えず2順目の150個まで。更に新明解四字熟語辞典書き取りも行い、こちらは400個まで。

 故事は「成語林」の準一級配当以上と思われるものを書きだしております。こちらは300個まで。

 熟語書き取りは、漢検漢字辞典は一級配当の小文字を600個まで。漢字源の見出し語で準一級以上、配当外まで書き取りを400個まで。

 語選択で配当外のものを60個作ってみたが、読むことすら艱しい。

 上記は覚えるというよりも「書く」ことによって一日を反省し、心を平静に保ち、明日への活力とすべく、書道と言ってもいいと思いますが、そういうコンセプトで遣ってます。

 読書は毎日通勤時間を活用して先日は貝原益軒の「養生訓」「和俗僮子訓」を読了。まぁ、其の前に「菜根譚」や新渡戸稲造の「武士道」、中江兆民の「一年有半」 「続一年有半」も読んでいますが。益軒は江戸時代の人で、今の時代とは少々かけ離れた持論の展開があるにしても、現在にも通じる教訓が盛り沢山です。漢字学習の観点からすれば、「養生訓」には植物名など熟字訓が一杯出てきます。漢検の本試験でも狙われそうなものから、配当外のものまでね。それに結構中国古典からの引用があったりして面白い。益々故事・諺の原典に接してみたくなる。

 また、それとは別に寝る前に「菜根譚」を一つ読むのが日課。これで心が洗われ、一日の反省が確固たるものになる。納得出来るのです。この箴言。前集222条、後集135条、毎日一つずつ読めば約一年。「菜根譚」は今やあおむしの枕頭の書となってます。

 最近「孟子」も復び読んでます。こちらは現在梁恵王章句下の7まで。漢字学習という観点からも一級配当、配当外と漢字の宝庫ですね。まぁ、「孟子」に限らず中国古典には漢字盛りだくさんですが。

 比率としては可也少ないですが、アウトプットの訓練、復習もしないといけない。先日解き終えた「合格ノート」の復習が漸く完了。結構配当外の問題があって面白いのです。続いて新星出版の少し古いのですが、96年度版の巻末模試を取り敢えず2回まで。こちらはそんなに艱しくはない。でも満点ではない。

 漢検はアウトプットという観点からすれば非常に有益。今後も受験を続けたいと思います。満点はなかなか艱しいかもしれませんが、それを目指すのも長い漢字学習の一手段であり一興でしょう。

 目指すところはそんなところではない。生涯追い求めるものがあおむしにはある。それがタイトルにある漢検道であり、サブタイトルである漢字道です。ホント、ヨチヨチ歩きです。あおむしなんて、まだまだ駆け出し。だからこそ先に楽しみが広がっている。この瀛は、あおむしには広すぎる。どこまで航海が続けられるかわからないけれども、ボチボチと歩んでいくことにしましょう。


 花発(ひら)けば 風雨(ふうう)多し
 人生 別離(べつり)足(た)る (于武陵(うぶりょう)「酒を勧(すす)む」)

花が開くと雨や風が多く、人の一生には別ればかりが多い。


  そんな中、何か一つでも命尽きるまで求めたいものがあれば、きっと充実したものになるのかと。艱難も乗り越えられるかと。

 さぁ、明日も頑張ろう。


 本日はこれにて。


画脂鏤氷

2009-04-19 01:41:41 | Weblog
  なんか最近は漢検協会大変な事になってるみたいですが、そんな事は放っておいて続きを。少し間が空きましたが…今後も空きそうですが。まぁ、以前みたいに半年一年空く事は避けたいので少しずつ遣っていくことにします。第一ブログも更新したいのだが。またそれは後日。

 今日は、画脂鏤氷(がしろうひょう) 苦労して効果のないたとえ。 力を無用なところに用いるたとえ。「脂(あぶら)に画(えが)き氷に鏤(ちりば)む」と訓む。出典は「塩鉄論」(殊路)

 出典の「塩鉄論」は前漢の始元6年(紀元前81年)に当時の朝廷で開かれた塩や鉄の専売制などを巡る討論会の記録を、後日に桓寛が60篇の書物に纒めたもの。

 一級配当は勿論「鏤」(ロウ・ル)(ちりば・める)漢検漢字辞典によると、意味はちりばめる。木や金属などにきざみつける。かざる。熟語は鏤刻(ルコク)、雕鏤(チョウロウ)、刻鏤(コクロウ)、属鏤(ショクル)、鏤骨(ルコツ)、鏤塵吹影(ロウジンスイエイ)=吹影鏤塵(スイエイロウジン)こちらも、無駄な努力・やりがいのないことのたとえ。「影に吹き塵に鏤む」と訓む。出典は「関尹子」。
 
 「鏤」で過去問の出題を簡単に見てみると、鏤塵吹影は7-1の四字熟語問題で出題がある。鏤めるが、13-1の訓み問題で、画脂鏤氷の読み下し文で出てます。また、

 瑠璃珊瑚をチリバめた腕輪だ。 17-2書き取り

での出題があります。

 今日はこれだけ。 といいたいけど、同じ「塩鉄論」からの出典で漢検四字熟語辞典には見出し語になってないもので膝癢搔背(しつようそうはい)というのがあります。これは、的外れなことをする。核心からはずれていること、という意味で、膝が癢いのに背中を掻くというところから。 膝癢いのに背中掻く?そんな奴おらんやろぉ。と思いますが、まぁ、そういうつっこみは無しでね。特に議論などが的外れな時に使います。うちの社内の議論などは将にそうです。「全くもっていつもいつも膝癢搔背の議論ですなぁ。」…と使ってみても誰も理解してくれないので、また、使ってみても一々意味を説明するのも面倒なので使いませんが。また、そんな議論をしている中で正鵠を射る意見をあおむしが言うわけでもないので。

 今回はここまで。一級配当四字熟語の訓読のあるものをここで紹介してみてもいいかなぁと思っていますが、それがいつになるか不明。書きたいことは沢山あるのですが・・・・・・・眠いので寝ます。

眠い・・・じゃなくて続き、剽疾軽悍のみ。

2009-04-05 02:35:44 | Weblog
 ちょっとバタバタしていてなかなか思うようにブログの更新が捗らない。

お気に入りのブログもまだ読んでないし…。 眠い目を揩りながら更新することもないのだろうが、少しだけ書いてから寐るとしよう。 

 ・剽疾軽悍では剽(ヒョウ)と悍(カン)が1級配当。 剽(ヒョウ)、(おびや・かす)が辞典にある。 意味はおびやかす、おどす、剽劫(ヒョウキョウ)、ぬすむ、剽窃(ヒョウセツ)、かるい、すばやい、剽捍(ヒョウカン)。 熟語は剽軽(ヒョウキン)、剽疾(ヒョウシツ)、剽賊(ヒョウゾク)、剽盗(ヒョウトウ)、剽略(ヒョウリャク)、剽狡(ヒョウコウ)、剽剝(ヒョウハク)、下つきで軽剽(ケイヒョウ)、耳剽(ジヒョウ)など。 
 悍(カン)、(あら・い)、(あらあら・しい)。 悍然(カンゼン)、悍馬(カンバ)、悍婦(カンプ)、悍驕(カンキョウ)、悍室(カンシツ)、悍妻(カンサイ)、悍勇(カンユウ)、悍吏(カンリ)、悍戻(カンレイ)、下つきで驕悍(キョウカン)、凶悍(キョウカン)、強悍(キョウカン)、勁悍(ケイカン)、軽悍(ケイカン)、剛悍(ゴウカン)、精悍(セイカン)、粗悍(ソカン)、剽悍(ヒョウカン)、暴悍(ボウカン)、猛悍(モウカン)、勇悍(ユウカン)、廉悍(レンカン)…と多い。

 ちょっと熟語が多いが、本試験で出題されたものを少しだけ紹介しておきます。

 ・剽窃

苦心の結果を盗むことをヒョウセツという。 12-2書き取り

洋書からのヒョウセツを指摘された。 17-3書き取り

 ・剽悍

動きが素早く荒々しい。=剽悍  14-3語選択書き取り

 ・剽軽

剽軽な動作が笑いを誘う。 9-1読み

しかし言動が快活なので、ヒョウキン者として家人にも他人にも喜ばれたそうである。 森鷗外「渋江抽斎」 9-3文章題書き取り

 ・精悍

血色のいい・眉の太い・眼のはっきりした・見るからにセイカンそうな青年の顔には、しかし、どこか、愛すべき素直さがおのずと現れているように思われる。 中島敦「弟子」 5-2文章題書き取り


これくらいにしておく。 熟語も多く、1級では基本字となるだけあって今後も出題されるだろうなぁ。 と思いながらうとうとしてます。

 続きはまた。 こんなペースじゃこのシリーズいつになったら終わるだろうか。 ま、いいか。