青森デスティネーションキャンペーンblog

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酒蔵見学 in 八鶴 -前編-

2012-02-10 10:41:12 | 体験

先週は、雪と寒さがどこかへ行ってしまったような陽気で、ホッとしていました。

と、気が緩んだところで再度やってくるのが寒気
今週半ばから寒さが戻ってきました。
青森の春は、まだまだ先のようですね・・・


ところで、冬といえば熱燗がうまい季節ですよね♪
そして、酒造りの季節でもあります


以前、おいらせ町にある「桃川酒造」の酒蔵におじゃましたことがありましたが、とても楽しく見学させていただきました。
そのせいか、この時期になると無性に酒蔵へ行きたくなります・・・

そんな衝動に駆られた一行は、気が付くと八戸にある酒蔵へ向かっていました


玄関先に青々とした杉玉が吊るされたこちらの建物は、八戸酒類の『八鶴工場』
1786(天明6)年の創業から代々受け継がれている、老舗の酒蔵です。

緑色の杉玉は、新酒が出来たという目印。
ワクワクしながら酒蔵の扉を開きます
 
酒蔵に入り、まず最初に案内されたのが「枯らし場」という部屋。
この枯らし場は、麹を乾燥させるための低温で乾燥した部屋のことをいうそうです。

そして、部屋の片隅には神棚がありました。
この神棚には醸造の神様が祀られているそうで、酒だけでなく、味噌や醤油の神様でもあるということです

 

 

左に写っている方は、今回案内して下さった加藤さん。
 
(※画像クリック

一行は、加藤さんから日本酒の原料になる米は精米しなくてはならないという説明を受け、口をそろえて「もったいな~い!」と。
確かに、かなり削られていますよね。
吟醸酒では40%程度、大吟醸酒では50%も削られてしまうそうです

 

 

 

こちらは「酒母(しゅぼ)室」

(※画像クリック

“酒母”とは、読んで字の如く日本酒の母のような存在で、お酒のもととなるものだそうです。
水と蒸米と麹を混ぜ合わせた樽の中では、純粋な酵母がすくすくと育っています。

そして、この酒母を造る人を酛屋(もとや)といい、舌で発酵具合が分かるということで“ベロメーター”と呼ばれることもあったのだとか。

ひとむかし前は、酛屋さんといえば歯がボロボロだったそうです
なんでも、味見をした際に酒母に含まれる酸が歯を溶かしてしまうで・・・
ただ、いまどきの酛屋さんはすぐに歯磨きをするので、普通の歯をしているとのことです

 

 


さて、間接照明が温かい雰囲気を演出しているこちらの部屋は・・・
「麹乾燥室」

湿った麹だと良い酒が造れないということで、こちらの部屋で乾燥(冷却)するのだそうです。
写真の左側に見える光はハロゲンヒーターで、部屋の温度は15℃くらいに保たれています。
遡りますが、ここで乾燥・冷却させた麹が酒母のもとになるということです。

 

 


次に案内されたのは、厳重な木製の扉があるこちらの「製麹(せいきく)室」
またまた遡りますが、麹乾燥室で寝かされていた麹は、ここで造られたものです。

(※画像クリック

蒸米に麹菌の胞子をまんべんなくふりかけたあと14~15時間ほど布で保温し、切り返し・盛りという作業を経てから大箱に移されます。
吟醸酒の場合は麹蓋とよばれる小箱で仕上げるそうなのですが、仕上がりに48時間以上かかり、夜通しで温度管理をおこなうハードな作業となるようです。
「麹の出来が酒の出来を決める」ということで、ここでの作業が酒造りの中で最も重要なのだと聞きました。

実際に作業を見ることはできませんでしたが、32~33℃という真夏のような室内で作業を行う蔵人さんの姿(写真)からは、室温よりも熱い何かを感じとることができました

 

 

 

さて、大きなタンクが見え隠れするこちらの部屋は、「仕込蔵」です。

(※画像クリック

タンク(酒樽)の中を見せてくれるということで、階段の上へ案内してもらいました。

 


 

大きなタンクの中を覗いてみると、真っ白な“もろみ”が入っています。
もろみとは、酒母に蒸米、麹、水を加えたもので、麹に含まれる酵素の働きと、酵母が発酵を進めるということです。

これらのタンクは、毎日欠かさず点検して撹拌すると聞きました。
撹拌といっても、誰にでもできるものではなく、技がいるようです。

また、発酵を進める時期をズラすことで、味も変わってくるのだそうですよ

 

 


一行は、このあと最初に見学した枯らし場に戻りました。
目的は、米の標本の横にあったこちら ↓

米麹です。

お酒の元となるこの麹は、一体どんな味がするのでしょうか?
「食べてみてください」ということで、ひとつまみいただきます。

第一印象は、“甘酒”のような味がしました
白い部分(麹カビ)はさらに違う味がするとのことでしたが、やはり甘酒のような味がしました・・・ほかの方たちは、どう感じたのでしょう?

 

 


そして、お待ちかねの試飲タ~イム!
今回いただいたのは、「八鶴 立春朝搾り」というお酒。

立春の朝にしぼり上がったという“しぼりたての純米生原酒”は、19度と少々高めの度数で、ブドウのような香りがするスッキリとした味わいのお酒でした♪
非常に飲みやすくて美味しいお酒だったので帰りに買っていこうと思ったのですが、出荷前ということと予約販売(※)ということで、残念ながら手に入れることはできませんでした (※現在、注文は終了しているようです。)

 

とりあえず酒蔵見学は、ここでおしまい。

 

かと思ったら、最後にお酒を搾り出すところを見せてくれるということだったので案内してもらいました。
加藤さんの横にある水色のボックスのようなものが、酒の圧搾機です。
 
もろみをこの圧搾機にかけることで、新酒と酒粕とに分かれるそうです。

右の写真はお酒が搾り出されているところですが、純米酒や本醸造酒などは、このように薄黄色をしているのだと聞きました。
吟醸酒になると緑がかった色になるそうで、これを「青冴え」というのだそうです。
(※大吟醸酒は、この圧搾機を使用しないで造るということでした。)

ちなみに、この段階で目の粗いもので濾すと、“にごり酒”になるそうです。

加藤さんから教えてもらったのですが、日本酒の古酒というのがまた味わい深くていいのだそうです
古酒は自分でも造れるそうで、ポイントは(1)鉄に接触させない(2)紫外線に当てない(3)急激な温度変化を避けるというということでした。
一番簡単な方法は、買ってきた日本酒を瓶のまま冷蔵庫の中へ入れておくこと。
ただ、最低でも3年(オススメは5年)は冷蔵庫に入れっぱなしにしておかなければならないということで、相当な忍耐力と根気がいりますよね
良かったら、みなさんも試してみてくださいね♪


さて、一行はこのあと場所を移します。
その様子は、後編で

 

§八戸酒類(株)八鶴工場§
■住所 青森県八戸市大字八日町1
■TEL 0178-43-0010 / FAX 0178-43-0095
■蔵見学可能時間 8:30~17:30 (※要予約)
■見学料 無料
■定休日 なし
■最寄駅 JR本八戸駅(八戸線)/ 駅から徒歩約15分
■八鶴HP http://www1.odn.ne.jp/hachituru/

 
by ヴァ♪


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