川柳しま専科 2019/10 投稿句
10/1
川柳が 滋養となって 背丈伸び
ザリガニの 世話を押し付け 孫帰り
美しい 敦賀の海に あぶく銭
10/2
増税の 終わりの始め 狂詩曲
また来るぞ ぶらーり地球に 立ち寄りし
小銭持ち 街に用足し 縄を張り
10/3
10% 気には障るが きりが良い
建国を 祝って実弾 花火とし
駆け込みの 流れに乗れぬ 無職者
10/4
キャッシュレス 元手が要らぬ 訳でなし
しゃーしゃーと大岩ヒトを易く欺し
メロンの箱終えた途端に菓子の箱
10/5
ぐずぐずと推敲重ねて句は軋み
原発を菓子折一つで絡め取り
日曜は暇な重箱三つ重ね
10/6
日本式おじぎ/掃除の新トライ
十月にエアコン入れて寝る不安
虫鳴けば自律神経正弦波
10/7
香港じゃ月光仮面も項垂れる
お前もかいつか夷狄となるドローン
薔薇好きは他人の薔薇も切り刻む
10/8
サウスポー腕の長さも理に適い
満を持しこの秋一の威力もち
痩せたねと初物サンマ声をかけ
10/9
二日酔いダッチロールを繰り返し
独り身を老女二人で讃え合い
辛うじて弔問という細い糸
1010
パパチャリはアシスト無しの武者を載せ
いじめてる先生子はよく知っている
十三夜未熟な己見透かされ
10/11
第一面誉れ蔑み真っ二つ
ジャッカルの日 映画好きが目を覚ます
ステテコもイグノーベルの旭化成
10/12
首都圏に恨みあるのか超弩級
コスモスが殿となる花ごよみ
紋黄蝶立ち食いそば屋の香り嗅ぎ
10/13
多摩川の水位刻々身が細り
二、三句ができた暁メシは冷め
ビニール傘故人の遺志が雨を除け
10/14
大水害マー君怒涛のシリーズ戦
ウオーキング歩きのツマミ博物館
ネット慣れシャッター街をそっと抜け
10/15
温暖化時代の鬼子19号
人生を塗ったゑの具は十二色
ウオーキング歩きついでの博物館
10/16
最終章行く手を阻む高い壁
奥飛騨に引いては寄せるインバウンド
西部劇単純素朴さ悦に入り
10/17
茅葺きの家その先の旅遥か
尾を振って恐竜現世に顔を出し
句を吐いてあとはあちらの便り待ち
10/18
奥飛騨で叶うステーキ手を合わせ
ささらの子衝動買いのジャズ好み
札幌は油揚げでおもてなし
10/19
足元を見ればタワマン元田甫
五分刈りを9ミリですねと念押され
詠み十年軽口叩く舌三枚
10/20
ハラショーと茅葺きの家誉めちぎり
糖尿病仏の飴と言い訳し
新子から女の怨み教えられ
10/21
西に富士東に筑波江戸の華
焼き肉の隣家の煙以下同文
バックとはおれの事かとバッハ言い
10/22
採石場目覚めた巨岩肌露わ
炙るのを知らぬ奴が海苔を焼き
飲兵衛に第三のビール唯一無二
1023
お言葉を煎じて飲んで欲しい方
就活期徒花となるサクラ咲き
コマーシャル出る人みんな人がよく
10/24
新たなお言葉新たな時代
六甲も筑波も真砂甘露生み
種播けど芽が出ぬことの多かりし
10/25
大岩は天狗の仕業と天の声
台風は心配要らぬ猛暑の五輪
デビューには無縁だったがスマホ持ち
10/26
お立ち会いパワーショベルの芸達者
通院も立派な予定の歳となり
大関を超えた筑波の男女川
10/27
頂けばメロンやっぱり頂くね
サブロクで一晩お世話の研修所
人の手が入る余地ある炊飯器
10/28
あの人もこの人も逝くOB会
客多く公害扱い身勝手さ
ギャラリーもさすが習志野身のこなし
10/29
親善も親子で飛べぬ我慢 強い
あいまいな量子が仕切るカオスの世
引きこもりこれも一つの生きる知恵
10/30
度が過ぎて腰まで浸かった新幹線
少子化を国難とする分からず屋
Lett's Senryu 新子にあった新世界
10/31
忖度も常用漢字候補入り
水中を車は急に走れない
糖尿病仏の飴と駄々をこね
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