だいすき

基本的に自分の好きなものについて綴っていきます。嫌いなものやどうでもいいこと、さらに小説なんかもたまに書きます。

未完の傑作

2008年08月18日 03時22分25秒 | 小説が好き
『この獣は葬り去らなければならない』
 (『神なる狂獣の剣』 著者:神代創)

 忘れられない煽り文句がいくつかある。
 古本屋で見かけたとある本。
 天野喜孝先生の、美麗な表紙の下を隠すその帯に書かれていたのが、上記の煽り文句。
 読んだ瞬間にほれ込んだ。
 理由は定かではない。
 いまもってしてもわからない。
 それなのに、
 いまなお胸が躍る。
 その言葉から、様々な物語が、映像が、大冒険が、
 僕の脳裏に浮かんでやまない。

 さて、そんな魅力的な煽り文句の書かれていた本だから、当然僕は購入した。
 正直言うと、中身にそれ程惹かれなかったので、暫らく悩んだ末に買ったのだけど、買って正解だったと思う。
 いや、一巻はちょっと微妙な内容なんだけど、二巻以降は面白い。
 ものすごく面白い!

 呪われた闇の神を守護神に持つ美貌の少年ヴィシュアと、いわくありげな過去を持つ巨躯の戦士レシュボーン。
 この二人を主人公に闇やら混沌やらが入り乱れておくる、肉体派ヒロイック・サーガなんだけど、まぁ、よく出来てるよ。
 いまここまで本格的なファンタジー書ける人って少ないんじゃないかな。
 とにかく面白い。
 続きが読みたくて仕方ない。
 まぁ、未完で、いまのところ復刊の可能性も、完結の可能性も皆無だけどね。

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