だいすき

基本的に自分の好きなものについて綴っていきます。嫌いなものやどうでもいいこと、さらに小説なんかもたまに書きます。

オールラウンダー廻 5巻 ネタばれ有り

2011年01月08日 00時10分33秒 | 漫画やアニメが好き
 最初に読んだ頃は、普通の漫画だった。

 いつしか気になるようになってきて、

 気づいたらはまっていた。

 その理由は良くわからなかったのだけど、今回の5巻を読んで、なんとなくわかるような気がした。

 主人公の高校生が、修斗というマイナー格闘技に捧げる青春。その青春の姿が良いのだ。

 5巻では、かつて勝利を納めている、年上の選手との試合に決着がつく。

 その選手は、寝技を得意とする選手なのだけど、決め手に欠け、一本勝ちが少ないのが特徴の選手だ。負けさえなければそれは悪いことではない、とその選手自体は考えていたが、主人公、に負けてなにかが変わった。

 負けたくない。

 勝ちたい。

 どんな風に?

 自分はどんな選手になりたかった?

 相手選手の葛藤がきちんと描かれている。

 もちろん、試合中に会話などないから、主人公は相手の葛藤のことなどわからない。

 主人公だって負けたくない。勝ちたい。

 最初は劣勢を強いられる主人公が、足掻きに足掻き、自分が身につけたことの全てをここで出し切ろうと奮闘する。

 その、互いの想いのぶつかり合いが、格闘技漫画としての面白さを際立たせている。

 ラスト20秒。

 応援してくれる味方のアドバイスから、主人公はようやく勝機を見つける。

 勝つ為に、学んだことを活かす主人公。

 ――ずっと俺は、どんなルールでも最後まで攻めて

 ――そして必ず、一本を取る、そんな格闘家に

 そんな想いを胸に、最後まで攻めようとする相手選手。

 そして、決着。

 まさかこの漫画で、自分が泣きそうになるとは思わなかった。

 そのくらい、今回の試合は熱かった。

 熱いだけでなく、試合の見せ方も巧かった。

 王道の、青春漫画にどっぷり浸ることが出来た。

 遠藤浩輝先生の描く『オールラウンダー廻』。おかしなキャラが出てくるだけではない。本当の熱を持った青春漫画。

 だいすき。

コメントを投稿