2月さいごの29日土曜日。
2月29日は4年に1度で、オリンピックイヤーですね。
（＊正確にはそうじゃないそうです。うまく説明できませんが4年に一度とは限らず
西暦2100年は「4年に1度だけどうるう年が来ない年」だとか）
カプアンたちは、またまた青山霊園をお散歩しました。
毎回、大きなお墓や変わった形のお墓が気になってしまいます。
とくに、広い墓所の場合、青山霊園では、
ほとんどが江戸末期〜明治時代の偉人のお墓です。
こちらの立派な石灯籠が並ぶ墓所を前から気になってました。
というのも、石灯籠の足元に「日本美術協会」と彫られていたのです。
日本美術協会の関係者なら芸術家かも、と思いますが
それにしては、荘厳な雰囲気です。
お名前を撮影してあとで調べました。
「伯爵佐野常民之墓」と彫られています。
高校時代、日本史に弱かったので、私は存じあげませんでしたが
佐野常民（さの つねたみ）さんは明治初期の歴史的偉人でした。
元は佐賀藩の武士で、後に枢密顧問官、農商務大臣、大蔵卿、元老院議長
などを歴任した政治家で、「佐賀の七賢人」の1人だそうです。
そういえば、こちらの回でご紹介した大木喬任（おおき たかとう）さんも
「佐賀の七賢人」の1人でした。お墓もすぐそばです。
そして、佐野常民さんは日本赤十字社の創始者であるとともに
後に日本美術協会と名前を変える「龍池会」という美術団体も創設しました。
龍池会の活動は後に東京美術学校（現在の東京藝術大学美術学部）を
設立する運動に繋がります。
政治に、命に、芸術に、活躍の場の拡がりが凄いです。
前にも紹介しましたが、こちらは、一族の墓所としては青山霊園屈指の墓所です。
広い範囲がフェンスで囲われ、この中にはおびただしい数の墓石が並んでいます。
正面の一番大きい墓石を拝見すると
「従四位相馬充胤之墓」と彫られております。
相馬充胤之（そうま みちたね）さんは、相馬氏第28代当主で
陸奥中村藩（現在の福島県浜通り北部）第12代藩主です。
相馬氏は、中世から近世にかけて現在の千葉県北西部や福島県東部の浜通り夜ノ森以北
を領した大名の氏族です。みな名前に「胤」（たね）という字が入ります。
平将門に繋がる家系と言われています。
家系には、さまざまな著名な子孫がいらっしゃいますが、私も知っている方がおられました。
「憲政の神様」と呼ばれる尾崎行雄さんの三女は「難民を助ける会」を創設した
相馬雪香さんですが、相馬氏第32代当主・相馬恵胤氏と結婚したので
相馬姓になったのでした。
私は、今は犬猫のボランティアをしてますが、若い頃は長い間
「難民を助ける会」の会員でした。
こちらも陸軍大将として著名な岡澤精（おかざわ くわし）さんのお墓
もうひとつ気になるお墓があります。
ピラミッドのように石を積み上げた上に将棋の駒のような形の墓石。
「大蔵技監従四位勲三等得能君墓」と彫られてますが詳細がわかりません。
あとで調べたら、得能良介（とくのう りょうすけ）さんという方のお墓とわかりました。
得能良介さんは、幕末・明治初期の薩摩藩士・大蔵官僚です。
初代印刷局長を務められました。
印刷局とは紙幣・切手・旅券・証券類などの印刷をするところで、
初期の頃は銀行業務も行ってました。
近代的な印刷を行うために、
イタリア人版画家のエドアルド・キヨッソーネらを招聘したそうです。
現在の日本紙幣の高度な技術はこの人のおかげです。
この変わった形のお墓はキヨッソーネさんのデザインだそうです。
他にもさまざまな変わったお墓があります。
犬たちはこの石の庭をどう思っているのか？
わかりませんが、この顔を見れば、墓地の散歩はけっこう好きなようです。
おうちに帰って、朝ごはんを貰ったら２人でお昼寝。
お昼寝から起き抜けのアンジェロ。
カプも、ふぁーーーあ、よく寝た（笑）
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