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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

さあ行け 井上尚弥! 世界にその拳の威力を、見せるのだ!!

2017年09月08日 | ボクシング

≪SUPER FLY≫  ~米国カリフォルニア州 カーソン~

 ◇WBO世界Sフライ級タイトルマッチ 12回戦
  チャンピオン      同級7位
  井上尚弥(大橋) vs  アントニオ・ニエベス(米国)
 ◇WBC世界Sフライ級タイトルマッチ 12回戦
  チャンピオン                同級1位 
  シーサケット・ソールンビサイ(タイ) vs  ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)
 ◇WBC世界Sフライ級挑戦者決定戦 12回戦
  同級2位                                   同級3位
  カルロス・クアドラス(メキシコ) vs  ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)



さあ、いよいよです。

WBO世界Sフライ級チャンピオンにして、
日本が世界に誇る【日本ボクシング界の至宝】井上尚弥が、
ついにアメリカのリングにデビューします。

世界チャンピオンと言えども、
日本で戦っている限り世界のファンに知られる機会は限られ、
『地域限定』的な臭いがぬぐえない今のボクシング界。

世界のファンにその存在を知ってもらい、
『スーパースター』
と認識されるにはやはり、
アメリカを中心としたリングに上がり、
戦いを挑んでいくしかありません。

ちょうどサッカーのスターがヨーロッパを目指し、
野球のスターがMLBを目指すのと同じです。
いくら『世界的な選手』でも日本国内に主戦場を設けていては、
『世界標準とは言えない』ということは厳然たる事実です。

しかし今まで、
世界のリングに挑戦する選手は、
ごく限られた選手のみ。

西岡選手、三浦選手など、
ラスベガスなどアメリカのリングで活躍した選手はいるものの、
彼らはスーパースターに駆け上がる階段の途中で、
無念の敗戦で戦線を離脱してしまいました。

彼らはもともと、
日本のテレビ局お抱えのチャンピオンだったという背景がなかったのでアメリカのリングに挑戦するハードルが低かったという事情もあり、
そのあたりはマネジメントとの微妙な駆け引きもあったりするようですが。。

今回アメリカのリングに挑戦する井上尚弥の場合は、
そんな『一切合切』をすべてひっくるめて、
とにかくアメリカのリングが『井上という凄い選手を、ぜひ見てみたい』という熱烈なオファーから、
実現に至ったタイトルマッチです。

とにかくアメリカ人に井上尚弥を『見てみたい!』と思わせたのは、
あの2014年年末の、
”スーパーチャンプ”オマール・ナルバエスを2Rで葬った、
衝撃のファイトでしょう。

井上自身もあのKOの衝撃で拳を痛めて休養を余儀なくさせられたのですが、
あの衝撃は今でも忘れることはできません。

『これがホンモノの井上尚弥の姿なのか!!!』

そう強くワタシの脳裏にも刷り込まれました。


それからはワタシ、
井上尚弥のファイトを見るたび、
『アメリカに挑戦してほしい』
と強く思ってしまいました。

今年の初めまで、
PFP(全階級で最も強いボクサーランキング)1位は井上が対戦を熱望していたローマン・ゴンザレス選手でしたが、
ワタシをはじめ日本のボクシングファンは皆、
『いや、井上の方が強い』
と思っていたと思います。

そのロマゴン、
3月の試合で今回の相手、シーサケットに敗れて一敗地にまみれました。

今回はそのリベンジ戦ですが、
アメリカのファンたちは、
井上尚弥のファイトを見た後にロマゴンを見たら、
その違いが判るのではないでしょうか。
もちろん『井上はすごい』ということです。

今回の興行、
≪SUPER FLY≫
と銘打たれました。

本来はフライ級戦線などの軽量級は、
アメリカではさほど人気になりません。

ウェルターより上、
ミドル級、ヘビー級戦線などの重量級こそがボクシングと思われており、
軽量級がファンに語られることなど、
まずないと言っていいでしょう。

しかしそんな中で、
スーパーフライ級戦線の3カードが並ぶ今回の興行は、
例外的に、いかにこの階級に人気、実力を兼ね備えた選手が揃っているのか・・ということを示していると思います。

元PFPのロマゴン、そしてそのロマゴンを3月に破り王座に君臨するシーサケット、
その試合の勝者に挑む決定戦で対戦するのが、
元世界王者同士、しかもかなり評価の高い”ホンモノの王者”であったクアドラスとエストラーダ。
そしてこのビッグネームばかりのスーパーフライ級戦線に殴り込みをかけるのが、
”まだ見ぬすごい王者”井上尚弥です。

身震いしちゃうほどの、
凄いメンツが大集合。
そんな今回の興行です。

そしてアメリカの”目の肥えたファン”たちも、
”例外的に”この興行を心待ちにしているのです。
『おいおい、軽量級もなんだか、ものすごいことになっているらしいぜ』ってなもんで。。。。。


ゴングを間近に控え、
井上尚弥のコンディションも上がっているようですが、
まあ現地マスコミの注目度もすごいらしいですね。

そんな中、
井上に求められるのは、
『オレが井上だ!!』という名刺代わりの衝撃KO勝ちだと言われています。

あくまでもインパクトを残す試合内容というのが求められている点は、
これまでの防衛戦とは一味違ったものでしょう。

相手はさほど危険度の高い選手ではありませんが、
井上にとっては海外初防衛戦ということで、
コンディションの作り方から何から、
学ぶことの多い試合になると思います。

それでも、
ワタシは4,5RでのKO勝ちを予想しています。

『負けるはず、ね~よ!!』

と確信をもって、観戦しようと思います。


何しろこの井上尚弥という選手、
日本ボクシング界が生み出した『最高傑作』だと思っています。

PFPという称号をいただき、
パッキャオやデラホーヤ、
ドネアのような世界的スーパースターになる選手だと思っています。

その第一歩として、
この試合は見逃せません。


そしてもう一つ、
来週は注目の世界タイトルマッチがあります。

それは、
9・13エディオンアリーナ大阪
 ◇IBF世界Sバンタム級タイトルマッチ 12回戦
チャンピオン       同級3位
小國以載(角海老宝石) vs 岩佐亮佑(セレス)

の対戦です。

ワタシはこのブログで、
2011年の3月8日に、
こんな記事を書きました。

http://blog.goo.ne.jp/angeldad/e/47a984f58f4b6ed2748ea38d4acab497


先月のV13を狙った世界戦で敗れた山中慎介選手と、
この岩佐亮佑選手が日本タイトルマッチを戦った時の記事です。

書いた日、東日本大震災の前日です。
およそ6年半前の記事になります。

両者の素晴らしいファイトとその実力で、
日本のボクシングを盛り上げるツートップになってほしいと書いています。

それから。。。。

山中選手については、
もうここで四の五の言うまでもありません。

この記事の後すぐに世界を獲り、
そこから6年の間、
12回の防衛を達成して、
日本中のボクシングファンを沸かせ続けて、
日本のボクサーの金字塔をいくつも打ち立てました。

しかしその時に同じぐらいの実力を持っていた岩佐選手は、
山中選手とは明暗を分けてしまった形になりました。

山中選手よりずっと年下の岩佐選手。
山中選手が世界タイトルマッチを獲るのを見て、
『岩佐はまだなのか?』
と何度思ったことでしょう。

しかし山中選手が栄光への階段をどんどん上っていくのに対して、
岩佐選手はなかなかチャンスに恵まれず、
そしてその力も徐々に落ちていっているかなあ・・・・・と思ってしまうようでした。

この6年の間、
ワタシは2試合ほど岩佐選手のファイトを見ましたが、
あの時山中選手と好ファイトを演じた『きらっきらぶり』からは、
やはりちょっと落ちてしまったかなあ・・・・・と思わざるを得ませんでした。

その岩佐選手も2015年にはイギリスで暫定王座決定戦出場のチャンスを得ましたが、
何もできずに6RでTKO負け。
その後は音沙汰は聞かず、
『やはりもう……』
と思う存在になっていました。


しかしその岩佐選手に、
チャンスが巡ってきました。

相手は年末に素晴らしい試合で戴冠した小國選手。
あのファイトを見てすっかりファンになってしまったので、
今回のこの防衛戦は、なんだか複雑な気分ではあります。

しかしお互いのボクシング、
【噛み合う】予感はしますので、
あの伝説の『山中―岩佐戦』を超えるような、
熱いファイトを見せてほしいと思っています。


この興行では、
Lフライ級の田中選手の世界タイトル防衛戦も行われます。

こちらも勝って、
田口選手(ワタナベ)との日本人世界チャンプ同士の統一戦の機運が高まっていますので、
その前哨戦として注目しています。


ということで、
週末から来週にかけて、
大変に楽しみな世界タイトルマッチが続いていきます。


ボクサーの拳には、
夢とロマンがある。

そんな一週間になりそうです。


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