さっき見たカエルは二度嗤う

ちょっと一言いいたい、言っておかねば、ということども。

○妻の留守

2007-06-17 16:09:08 | ○日々のさざめき
某月某日(晴れ)

久々に妻が出かけた。
帰ってきたときに部屋がきれいになっているかきたないままかによって、
その後の機嫌が左右されることを知っている私は早速台所に立ち、洗い物に
とりかかり、掃除機をかけ、玄関の靴をそろえ、175×90の部屋に比して
大きすぎるけれど自慢の大きな食卓の上を何一つ置かないまっさらな状態にする
(これが妻の一番喜ぶこと)。

洗濯物をとりこみ、きれいにたたんで、すっきりした部屋ができあがる。
これで、いつ帰っても大丈夫、と残り少ない時間を楽しもうと本を広げた
ところ、先に上の息子が帰ってきた。「腹減ったー」と、戸棚から菓子袋を
引っ張り出して、塵一つない食卓の上に広げてむしゃむしゃと食べ始める。

そうこうするうち、下の娘が帰ってきて、バッグをその辺に放り出しざま。
「腹減ったー」と、やはり戸棚から別の菓子袋を取り出して、食べ始める。
すっきりした175×90のひろい食卓の上はたちまち、菓子であふれかえり、
先ほど掃除機で磨き上げた床に、食べこぼしが落ち始める。

「おい、おまえたち、そこ食べ終えたら絶対きれいに片づけとけ。いいな」と
念をおしているところへ、玄関のチャイムが鳴る。
妻だ! 妻が帰ってきた。

妻はカギは持っているはずだが、いつもチャイムを押して開けてもらうのを
待っているから、いそいで玄関に向かう。
子どもたちの脱ぎ散らかした靴が散乱しているのに気づくが、もう遅い。

「ただいま……、あーあ、家ん中、汚い! ちょっと、あたしが居ないと
これだもん、もう、いやになる!」


……こっちもイヤになる。