バンコクでロングステイ始めました!

バンコクロングステイのあれこれを記録代わりに記事にしています。

健康診断

2024-08-30 16:00:00 | ロングステイ

会社員時代は、毎年労働安全衛生法に基づく健康診断があり、痛いこと、苦しいこと、血を見ることが大嫌いな私はとても憂鬱だった。中でもバリウムを飲む胃部レントゲン検査とデリカシーのない下手くそな採血が双璧で、何とかして回避しようと、あの手この手で逃げ回っていたものだ。一方で、掛かりつけのクリニックでお世話になっているベテランナースさんのウデはそれは見事で、この方になら何回注射針を刺されてもいいと思う。また、先生からは、鎮静剤を用いた無痛内視鏡検査を勧められ、恐る恐る体験したところ、1回で気に入ってしまい、今では鎮静剤の点滴でいつ意識が無くなるのかと、ベッドの上で密かにカウントダウンしているほどだ。自分の身体に関する有用な情報が得られるとはいえ、苦痛を伴う検査は早く無くなって欲しいものである。

さて、会社を退職すると法定の健康診断とは縁が切れる。以後は、掛かりつけの先生に相談しながら己の健康管理をしていくことになるのだが、ロングステイの最中に通院することはできない。バンコクに来てからは、気候、生活パターン、そして日々の食事内容が大きく変化しているので、身体に変調を来していないかは、気になるところである。そんな時に無料健康診断の機会を得たので、渡りに船とばかりに行って来ました。

病院は、サミティウェート、バムルンラット、メッドパーク、バンコクホスピタル等の外国人御用達の大手から選ぶことができたので、今回はサミティウェートを初体験することにした。この老舗総合病院は、多くの日本人駐在員とその家族が住むスクムウィットエリアにあって、日本人年間受診者数13万人を誇り、敷地内には「日本人医療センター」まであるのだ。ここでは受付から検査、問診、会計まで、全て日本語で済ませることができるので、ストレスを殆ど感じない。建屋には年季が入っているものの、内部は清潔でゆとりがあり、設備は最新、日本の病院で感じるような重苦しさはカケラもなく、第一印象は頗る良かった。

肝心の検査内容は、身長、体重、腰回り、視力、血圧、血中酸素飽和度、脈拍数といった身体測定に加え、血液検査、尿検査、便検査、胸部レントゲン、腹部・下腹部エコー、心電図、それに問診とかなり充実していた。驚いたのは、最後の問診時には全ての検査結果が出ていたことである。会社でのおなざりな問診とは異なり、ドクターは数値や映像を見せながら、私にもわかるよう一つ一つ丁寧に解説してくれたので、顧客満足度はとても高い。サミティウェートの評判がいいのもなるほどと頷ける。

しかしながら、ここバンコクでは、医は仁術というより、ビジネスそのもの。地獄の沙汰も金次第の世界である。問診においても、大腸内視鏡検査の追加検診や狂犬病、肺炎連鎖球菌などのワクチン接種をさりげなく勧められた。自分で支払ってはいないが、この2時間余りの健康診断の費用は11,600バーツ(約5万円)。今後も年1回受診するとしたら、それなりの出費を覚悟しなければならない。可愛いもので、オマケとして病院内で使える150バーツの飲食券が付いてきたが、追加料金なしで食事するのはなかなかに難しく、地階にあるスターバックスでアイスコーヒーと交換したのであった。

 


カップ麺慕情

2024-08-26 14:02:46 | ロングステイ

私の来し方は即席麺の歴史よりは短いが、カップ麺の歴史よりは長い。記念すべきカップ麺の第一号である日清食品のカップヌードルが世に出たのは、小学校高学年の頃であった。新しいもの好きの親父が、会社帰りのお土産に買ってきたのが出会いの始まりで、もとよりラーメンとエビが大好きだった私は、一口で虜になってしまった。当時、カップ麺の価格は相対的に高く、裕福ではない我が家では、なかなか口にすることは叶わず、私の密かな憧れとなったのである。爾来カップ麺は、そば、うどん、焼きそばへと守備範囲を広げ、麺、スープ、具も多種多様となり、世界に誇れる素晴らしい進化を遂げた。産みの苦労は、NHKの「プロジェクトX」で、スパコンやYS-11に伍して放映されたものだ。私も、学生、社会人と大変お世話になり、おかげでカップ麺に対する舌が肥え、一家言持つようになった。年金ジジイとなった今でも、お気に入りの「金ちゃんヌードル」、「麺づくり」、「どん兵衛天ぷらそば」、「うま!推し 高菜ラーメン」などを週2-3回は食べている。そういえば、私の敬愛して止まないムツゴロウさんも、晩年は大のカップ麺好きであった。

御多分に洩れず、ここバンコクでもカップ麺は大人気だ。セブンイレブンやTOPSでは、即席麺売り場に大きなスペースを割り当て、沢山の商品を並べている。まさに群雄割拠だ。マーマー、クイック、ヤムヤム、カップヌードルが四天王であり、中でも即席麺の代名詞でもあるマーマーが、知名度では一歩抜け出している。マーマーとクイックはタイメーカーで1個14バーツ(58円)。内国産だが、味の素のブランドであるヤムヤム16バーツ、日清ブランドのカップヌードルは19バーツと、微妙に高い価格設定をしているのが興味深い。参考までにカップヌードルのタイ文字をそのまま読むと、「カッ ヌードゥーン」となる。

タイのカップ麺の特徴は以下の通り。

①蓋を開けるとプラスチックのフォークが入っている。取り出すのを忘れてお湯を注ぐと悲劇が起きる。

②麺は揚げ麺、スープは粉末。ニンニクオイルやチリペーストが別添のケースはあるが、粉末スープは予め麺と混合されていることが多い。

③味のラインナップが豊富。同じトムヤムクン味でも通常のものとココナッツミルクを使った2種類があり、豚ひき肉味でもマナオ(スダチ)の効いたのとそうでない2種類がある。

しかしながら、私はタイのカップ麺に大きな不満がある。タイ人の好みを反映させたせいなのか、おしなべて麺が柔らかすぎるのだ。豚骨ラーメンなら大丈夫かと思い、奮発して日清と一風堂がコラボしている「赤丸博多とんこつ」30バーツを試してみた。「バリカタ」とは言わぬまでも、「カタ」を期待していたのだが、出来上がったのは「やわ」であり、逆に欲求不満は募るばかり。そんな折、TOPSで輸入品の「緑のたぬき」を見つけ、これならばと食指が動いたのだが、値段を見て棚に戻してしまった。1個104バーツ(430円)では到底手を出せない。嗚呼、美味いカップ麺が食べたい!🥹🥹🥹

 

 

 

 


滞在延長申請

2024-08-22 06:00:00 | ロングステイ

今回のロングステイは6月30日から11月9日までの133日間の予定だが、私のビザでは連続90日までしかタイにいることはできない。一旦出国して蜻蛉返りするか、滞在延長を申請をするしかない。前者はビザランと呼ばれ、カンボジアやラオスに行く陸路と、マレーシアやベトナムに飛ぶ空路がある。土日に実行できるのはメリットだが、そもそもあまり褒められた行為ではなく、タイへの入国審査で問題視される可能性もあり、100%保証されるものではない。素直に滞在延長を申請すればいいのだが、9月はチュラ大のタイ語講座レベル3の真っ最中。経験者のクラスメイトによれば、入国管理局はとにかく待ち時間が長く、1日がかりになってしまうとのこと。授業を休むのは何としても避けたいところだ。

詳しく調べてみたところ、滞在延長申請は滞在期限の45日前から可能なことを見出した。これは天祐である。学校が休みの今ならば、毎日が日曜日。やらない手はないと、早速準備に取りかかった。作成する文書は、TM-7とSTM-2の二つだけでいいのだが、添付資料を用意しなければならない。①パスポートの顔写真のページ、ビザのページ、直近の入国スタンプのページのコピー各1枚(青インクでパスポートと同じ署名をする)。②居住者の入居を大家さんが入国管理局に届け出た際に受領するTM-30という文書の写し。これはすでに電子ファイルで入手済だ。③4cm×6cmの写真1枚(眼鏡は外す)。

まずは1週間振りにチュラ大に登校し、文学部1階のエレベーター脇にあるコピーショップでコピーとプリントアウトを行い(全部で8バーツ)、学食で朝メシを詰め込んでから、入国管理局が入っているチェーンワッタナのガバメントコンプレックスへ向かった。チェーンワッタナはバンコクの北の外れ、ラックシにある。これまでは陸の孤島とも評され、タクシーを使う他はなかったが、今般BTSの延伸とピンクライン(モノレール)の開通により、アクセスが飛躍的に向上した。チュラ大からは、サムヤーンで地下鉄に乗り、パホンヨーティン駅でBTSに乗り換え、さらにワットシーマハタート駅でピンクラインに乗り換えて、ガバメントコンプレックス駅で下車。シニアカードを使って片道65バーツだった。ここからは徒歩15分だが、バイクタクシーもあるし、今回は無料送迎カートにタイミング良く乗れたので、往路は楽チンであった。

この政府庁舎はとても大きく、初めての人は2階にある入国管理局を見つけるまでに苦労しそうだ。1階にはコピーショップ兼写真屋が何軒もあるので、私はここで写真撮影をした(100バーツ)。必要な物が全て揃ったので、入国管理局に向かう。IMMIGRATION DIVISION 1と書かれた入口は小さく、入ってから出るまで動線は一方通行。最初の受付で申請用書類が揃っているか確認され、二つ目の受付で目的に応じたカウンターに振り分けられて、順番待ちの整理券を受け取る。あとは申請費用の1,900バーツを用意して、自分の番が来るまでひたすら待つだけで良いのだが、整理券を見て驚いた。

滞在延長を担当するNカウンターには、私の前に298人もの先客がいたのだ!


チュラ大Intensive Thai Level 2 終わりました

2024-08-18 06:00:00 | ロングステイ

14日の最終試験を以って、Thai 2を修了した。最終試験は、分量、難易度共にこれまでの小テストとは段違いで、時間を持て余したThai 1の最終試験と比べても圧倒的に難しい。タイ語の会話や文章を一度だけ聴き、質問に対する正解を選ぶヒアリングテストが20問、規則に合致した/外れた綴りの選択問題、文章中にある空欄を適切な単語で埋める4択問題、単語の並び替えによる文章作成、指定された単語を使った作文などの筆記が65問。試験時間は3時間(早期退出可能)の長丁場であり、タイ文字で書かれた問題文や選択肢を読むだけで、かなりの体力と時間を持って行かれる。兎にも角にも、右肩の痛みとともに解答用紙を埋め切ったのは、終了7分前であった。打ち上げにクラスメイトと行ったピザ屋で飲んだビールの、それはそれは美味しかったこと!

翌日からは休みなので、採点が特急で行われたらしく、夜にはメールで成績が送られてきた。結果は40点満点中37.66点。今回に限り満足すべき点数だが、小テスト4回を含めた通算では89.23/100点と、目標としていた9割に僅かに届いていない。我ながら頑張ったとの思いはあるものの、20点を占める4回のディクテーション(単語の書き取り)で、6割しか取れなかったのが大きく響いた。幸い教科書や宿題の音源を確保できたので、2〜3日英気を養った後、じっくり復習をすることとしよう。レベル2を終えて実感することは以下の通り。

1. 国際音声記号(IPA)から抜け出せた。タイ語を聴いて、IPAを経由せずにそのまま文字を書き、声調記号を打てるようになった。6割しか得点できなかったので、大きなことは言えないが、これはこの先役に立つと思う。

2. タイ文字の発音を徹底的にトレーニングできた。口の形、舌の位置、息を吐く/吐かない、喉の使い方等、36時間(12日)もかけて仕込まれたので、先生には感謝しかない。他のタイ語学校がどうかは知らないが、おそらくチュラ大でしかできないことだろう。

3. タイ文字をひと通り読めるようになった。特殊記号、cr、sr、thr等の擬似複合子音、子音の2重読み等の特殊事例については、まだ理解が浅く、追加学習が必要。

4. 使える基本構文が増えた。関係代名詞や受動態、二つのモノの関係(同じ、似ている、別物、多い、少ない、etc.)を学び、表現の範囲が広がった。

5. 語彙の増加。後半の文章読解で、毎日20〜60個の新しい単語が登場したので、全部覚えたら500個は増えたことになる。レベル1と合わせると、約1500個だ。

先輩のトモさんによれば、9月から始まるレベル3では、5分間のプレゼンテーションが4回も課されるという。山はますます険しくなるが、滑落事故を起こさないよう頑張りたい。

 

 

 

 


タイの焼き鳥、ガイヤーン

2024-08-15 09:12:14 | ロングステイ

唐突だが、私が好きな肉は、牛肉 > 豚肉 > 鶏肉であり、日本で日々の食卓に上る頻度もこの順だ。低脂肪かつ高タンパク質の優等生である鶏肉の順位が低いのは、我が家で購入する鶏肉に微かだが嫌な味を感じてしまい、どうにも好きになれないからである。もとより、美味い焼き鳥には目がなく、大ファンである立川の「かもしや」の味を思うと、すぐにでも飛行機に飛び乗りたくなるくらいなので、美味い肉は素直に美味いと思う。

それがバンコクに来てからは、この順位がまるっきり逆転してしまった。牛肉は基本輸入品であり、コストパフォーマンスが良くない。内国産の牛肉もあるにはあるが、結構固くて顎が疲れる。牛肉を炭火で焼いて、細切りにし、少しの香草や香辛料と和えた好物のタイ料理があって、その名をスアロンハイと言う。タイ語で、虎が泣くという意味であるが、美味過ぎて虎が嬉し泣きする説と、肉が固くて噛み切れずに泣くという説がある位である。学校がある日は買い物に出る時間が限られるので、スアロンハイを買って帰るのは週に一度程度だ。

次に豚肉だが、中華料理の影響もあってか、バンコクでは多彩な豚肉料理にお目にかかることができる。中でもよく目につくのが、コムーヤーンという喉肉の炙り焼き、皮付きバラ肉を揚げたムークロープ、甘いタレの串焼きムーピンなどだ。これらも美味しいのだが、脂身が多いので敬遠することが多い。一方で、スペアリブの辛くて酸っぱいスープであるトムセープ、コラーゲンたっぷりの豚足トロトロ煮込みはよく注文する。特に、付け合わせの生唐辛子とニンニクをちょびっと齧りながら頬張る煮玉子添え豚足ご飯は最高で、チュラ大近くの店にせっせと通っている。

特筆すべきは鶏肉で、蒸し鶏ご飯のカオマンガイ、タイ版唐揚げガイトート、焼き鳥ガイヤーン、チキンカレーなど、豚肉料理に匹敵するくらいの種類がある。店自体を選んでいるせいもあるだろうが、とにかく肉自体に嫌味がなく、美味いのである。コストパフォーマンスもいいので、いきおい普段の食事の主役は鶏肉になってしまった。中でも焼き鳥を買って帰ることが多い。焼き鳥と言っても、こま切れにした肉を串に刺して焼き、塩またはタレで味付けする日本スタイルではない。予め秘伝の調味液に丸ごと漬け込んだ鶏肉を竹串に挟み、焦げないように注意深く焼き上げて、付けダレ(ナムチム)で食べるのがタイ式。贔屓にしているゴントゥーイという店は、チュラ大の南出口付近にあり、昼過ぎには売り切れてしまう人気店である。なので、焼き鳥が食べたい日は、授業が終わったら、脇目もふらずにスクールバスに飛び乗っている。お気に入りの胸肉の焼き鳥とパパイヤサラダ(ソムタム)、それに蒸したもち米(カオニアオ)をこの店で揃えると、極上のイサーン(タイ東北部の別称)定食のでき上がりだ。