食事中の方には恐縮だが、今日はトイレの話である。バンコクのトイレの特徴は、なんと言ってもウォーターガンであり、これでお尻にシャワーを浴びせてから紙で拭くという、謂わば「手動ウォッシュレット」である。勢いよく水が出るので、慣れないうちは、辺りを水浸しにしてしまうことがあるので、最初は使用する度に緊張したものだ。
さて、私が経験したバンコクのトイレは3種類であり、①横にある水槽から手桶で水を汲んで流す旧式トイレ、②水洗だが、紙は流せないトイレ、③紙を流してもよい水洗トイレだ。①は気持ち的にとてもハードルが高く、タイ初心者においては、利用に勇気と決心が必要となる。②が最も普及しており、大抵のゴルフ場や我らのチュラ大もこのタイプである。③はホテルやコンドミニアムに多く見られる。私たち外国人に課せられた責務は、②と③をきちんと見分けて、トイレを詰まらせないように使用することであろう。しかし、日本人にとっては、結構難易度が高い。なぜなら、我々は、「紙はトイレに流せるもの」と固く信じて疑わないからである。トイレットペーパーは水溶性ではないのかと、怪訝に思う向きもあるだろうが、世界中どこでもそうとは限らない。私のゴルフ友達も、教えるまではそれと知らずに流していた人ばかりだ。
では、どうやって②のタイプを見分けるのか?実はとても簡単である。それは個室内に写真のようなゴミ箱があるかどうかである。このゴミ箱は、シャワーで洗った後のお尻を拭いた紙を捨てるための物なのだ。間違っても、先に拭くこと勿れ。
また、トイレに必ず紙があるとは限らない。チュラ大文学部では、経費削減のためか、個室内にトイレットペーパーがない。トイレの使用者は、洗面台の横にあるトイレットペーパーを予め必要量切り取ってから個室に籠るのだ。朝のうちはいいのだが、昼前には完売御礼となり、腹痛等の緊急事態に遭遇した生徒は脂汗をかくことになる。朝、家を出る際には、たとえ教科書を忘れても、ポケットティッシュはゆめゆめ忘れてはならない。