ドジャースの大谷選手のレギュラーシーズンが終わった。打率3割1分、ホームラン54本、130打点で二冠王となり、加えて盗塁がイチロー選手の記録を超える59個。野球ファンを興奮させる素晴らしい活躍であり、最後の2週間、私は毎日そわそわしながら試合経過を追いかけていた。ポストシーズン、そして投手に復帰する来年の更なる活躍を心から期待したい。
さて、一昨日の夜、LEOビールでの晩酌終えて、タイ語の予習をしようと教科書を開いたところ、部屋の灯りが明滅し始めた。いつも通り、暫く待てば回復するだろうと高を括っていたが、さにあらず。テレビ画面が消え、エアコンが落ち、部屋は真っ暗になってしまった。これは不味い。真っ先に部屋のブレーカーを確認したが、落ちてはいない。カーテンを開けて外を眺めると、多少の雷雨ではあるが、落雷するほどでもない。それに、他の建物には灯りがついている。同じコンドミニアムの別棟でさえ問題なさそうだ。私の棟だけ、入口や廊下などの照明も含めて、真っ暗なのである。
コンドミニアムの住人と管理室を繋ぐLINEを確認すると、どうも受電設備の故障のようで、復旧には時間がかかるらしい。こうなると何もできない。諦めてベッドに横になったが、ここからが地獄であった。まず、部屋の温度が上がり、汗が吹出でくる。エアコンはおろか、扇風機だって動かないのだから、空気がベタベタして気持ち悪い。扇子でパタパタ仰ぐのが関の山だ。窓を開けても、風がなく、外気は緩くて湿度が高い。幸いシャワーとトイレは使えたので、水を浴びて身体を冷やし、明日の授業に備えて眠ろうとしたが、まんじりともせず夜は更けて行った。日付が変わった頃、設備交換のため昼過ぎまでかかるとの情報がもたらされ、絶望感は頂点に達した。
このまま朝を迎えても辛いだけなので、5時の始発バスで登校し、24時間営業のマクドナルドで涼しく時間を潰すことを考えた。スマホの灯りで着替えを済ませ、冷蔵庫の冷凍室にナマモノを押し込んで部屋を出た。真っ暗な廊下を進み、非常口階段で外に出ると、駐車場のクルマに避難した人もいて、エンジンをかけっぱなしにしてエアコンを効かせ、車内で寝ているようだ。バス停まで15分歩くと、程なくエアコンバスがやってきた。車内の何と快適なことか!
すっかり気を取り直して、5時半にサイアム到着。途中、何軒かの24時間営業のマクドナルドの横を通り過ぎたので、何の疑問も持っていなかったが、昼間あれだけ賑わうサイアムはほぼ無人。マクドナルドもケンタッキーも24時間営業ではなく、再び難民になった私は、7-11の小汚いイートインコーナーで時間を潰したのでした。