もんくうさぎのブログ

もんくばかりでごめんなさい

「女」に甘い女

2014-10-31 10:28:31 | ブログ

 前回に続き、またまた「女」ネタ。

 先日、2014年度版ジェンダーギャップ(男女平等)指数が発表された。http://memorva.jp/ranking/world/wef_global_gender_gap_report_2014.php経済や教育、健康と政治の4項目でどれだけ男女平等が達成されているか数値化し、その総合でランキングをつけたもので、現在、世界中の国の女性の状況を、これで大まかに知ることができる。やはり工業先進国と呼ばれている国は順位が高く、じゃあ日本もいいセンいってるのかと思いきや、なんと142カ国中104位。

 日本が「先進国」かどうか知らんが、国民一人当たりのGNPが高い国々と表現を変えればそん中では、ぶっちぎりで最下位である。

 数値の最大値は1だという。としたら、数値が1.0000の項目では、男性を上回っている場合も考えられる。特にそれがいえるのが健康の項目。なぜなら男性より女性が長生きする国は多いだろうから。日本もそう。が、この項目で日本の数値は0.97.なんでだ。いったいどういう式ではじき出したのか。とかなんとかクレームつけても他の項目(政治と経済)の低さは明らかなことで、世界標準では、日本は女性の地位が低い国という現実を受け入れざるをえない。

 4項目の中で日本がダントツで低いのは政治である。0.0583。けっこうぎょっとする数値である。マララさんが女の子にも教育をと訴えたパキスタン、あと教育の男女機会均等がなさそうなエチオピアやアンゴラより低い。そうは言っても衆・参院やまわりの地方の議員の男女比率から見たてもまあそうと言わざるをえないのが悲しい。そんでもって、経済のスコアもあまり芳しくない。そりゃそうだろう。意思決定機関がおやじばっかだもん。女性が働きやすい政策なんか出せるわけない。マタハラなる言葉がにわかに脚光?をあびはじめたのも納得できる。が、この騒ぎ、遅きに失した感がある。こんなの30年ぐらい前に解消すべき古典的な問題だ。なのに、やっと今頃騒がれだした(表面化した)ということは、ずーっと女性はマタハラに会い続けてきたことになる。少子化進むのあったりまえだろうが。

 反面、教育、健康はほぼ同等。これらのことから大雑把に判断すると、社会運営の要となる決定権すべてを男性にまかせて、自身は主婦を肩書きとし、パートという低賃金労働に甘んじている女性と、他方社畜となって、寿命を縮めて働く男性、そんな社会の姿が浮かび上がってくる。もっとも今はこの構造は(悪い方へ)やや崩れかけているが。

 主婦が低コストで雇えて、男はとことん働かせれる社会。そしてそれが常識とされている社会。そこでいったい誰が得するのか、これだけでうっすらわかってくるのが数字のおもしろいところ。

 どうも日本社会はその得する人(財)と、現状を変えたくない人(官)と、おやじ(政)で運営されているらしい。彼らの多くは近視眼的私利私欲で動いている。だから、原発が稼動して列島が放射能まみれになろうと、子供が減っても平気のへーなのである。

 女性に妊娠出産というハードルがあるのは当たり前。それを認めないと社会は維持できない。少子化は進む一方だ。だったらどういう大胆な政策を打ち出せるか、ランク上位のアイスランドやフィンランド、ノルウェーなどの政策になぜ学ぼうとしないのか。大企業の女性役員の数を増やすことより先にやることあるでしょ、安倍さん。

 でもこういうマタハラなんかが表面化すると、決まって非難されるのが、一般オトコの差別意識。もっと会社の管理職の意識を改革しようとかね。意識かえるだけじゃ世の中変わっていかんのに、よくもまあ繰り返されるもんだ。言っとくけど巷のオトコ同様巷のオンナの意識も低いですよ。特に自分の夫のこと主人と表現する女性。奴隷根性ここに極まれりって感じだ。中には主人を敬語だと思っている人、いるかもね。が、主人という言葉に対するのは家来か奴隷か、ペットです。実際、先日TVのペット番組で、ナレーターがペットの飼い主を主人と表現してた。そのすぐ後、違う番組(NHK)で女性キャスターが英国エリザベス女王の夫エジンバラ公のことを、女王のご主人と表現したもんだから、思わずひっくり返りそうになった。

 こんな差別語、敬語にしちまう日本人、日本語を使う者としてはずかしー。

 うさぎは別にオヤジの味方するわけじゃないけど、権利はやはり自分でちゃんと自覚して戦わないと得られない。その環境が日本人従軍慰安婦と違って、今の日本女性には十分ある、「女」に甘い女と差別を差別と思わないおやじ、両者がタグくんで日本の女性の地位を低下させている。

 

 


ムラサキツユクサの異変

2014-09-05 09:54:04 | ブログ

 昨日こんな写真を近所(名古屋市内)の道端で撮りました。

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どこにでもあるムラクサツユクサの群生。でも、近づいてよく見ると

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ひとつの茎の先端に、同時に2つ花が咲いています。あっ、あそこにも・・・

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こういう双頭のムラサキツユクサ、実は2011年の夏ごろから、うさぎのまわり、あちこちで見かけるようになりました。出現し始めた時期を考えると、やっぱ、あれか・・・? と思わざるをえません。

ムラサキツユクサは放射能に敏感に反応し、その影響が如実に現れる、ということで、放射線生物学の研究によく用いられてきました。市川定夫博士の研究が有名です。この研究では、色の変化(青色→ピンク色)が調べられていますが、中にはこの双頭って現象もあったのでしょうか。

で、この件で検索してたら、市川先生の動画を見つけました。放射能が生物(人間含む)に与える影響、わかりやすく説明されています。自然放射能と人工放射能の違い、生物は放射性物質をいかに取り込まないようにして進化してきたか、万人に通じる言葉で、理路整然と説明されています。

これはそのひとつ。https://www.youtube.com/watch?v=WOQshj3LkRk

今、また、この期に及んで、自然と人工をごたまぜにして放射能による影響を「解説」している原発推進派のかたがたもいます。そんな言説にまどわされないためにも、基本に立ち戻って放射線の勉強をするのもいいのではないでしょうか。

 


8月15日に「国体」を思う

2014-08-20 15:09:33 | ブログ

 8月15日は終戦記念日と言われている。

 この日にあわせて、メディアは戦争を大体的に取り上げ、特集組んだり証言や体験談を放映・掲載したりする。日本各地では追悼式、慰霊祭など行われる。しかし、本当にこの日に戦争は「終わった」のだろうか。終戦というのは、ふつう戦闘停止→休戦条約→講和条約締結という順で行われる。だから正確には、日本が戦争状態から脱却できたのは、1951年9月8日のサンフランシスコ講和条約締結時と言える。

 そこまでいかなくても、日本以外の国が対日本戦を終わったと一般的に受け止めているのは、1945年9月2日。日本が降伏文書に調印した日のことだ。そりゃそうだ。戦争してる片方が、一方的に「負けました。戦争やめまっす」と宣言しても信用できへん。降伏する上での契約をきちんと交わさないとね。そこらへんは個人対個人の殴り合いのケンカとは違う。

 よって、正確な表現をすれば8月15日は降参記念日(?)。すなわち日本が降参の意思を示した、白旗をあげた降参宣言日ということだ。白旗記念日と呼んでもいいかもしれない。本来ならそういう名称で、いろんな行事を執り行うべきなのだが、かっこ悪いのかそんなふうには言わない。じゃあちょびっと譲って、客観的認識の上で妥当といえる9月2日を敗戦記念日とするのはどうだろう。そしてこの日を、2度と戦争をしないための国民互いの決意を確認しあう特別な日にするのである。とまあいろいろ言ってもあんまし賛同する人はおらんだろう。やはり、多くの日本人の心にあるターニングポイントは、昭和天皇によるポツダム宣言受け入れ表明(玉音放送)放送日にあるようだ。戦争を長引かせ続けたのはその天皇の立場保持だったにかかわらず。これって超へんちくりんだと思いませんか。

 したがって、もんくうさぎは、その背景には、あくまで昭和天皇が中心となって戦争を終わらせた、昭和天皇は国民のためにがんばった(?)という第3者による演出がなされているような気がしてならない。で、ここで問題になってくるのが国体という現在ほぼ死語になりかけた概念。

  国体(天皇中心の明治憲法体制)保持にこだわり続けた日本は、無条件降伏を拒み、泥沼化した戦争に突入。2個の原爆落とされて、徹底的にやられても、なお望みは捨てず、8月10日ポツダムは受け入れようとするが、天皇の憲法的地位に影響与えんようにしてくれ、と要求。でも連合国は拒否(バーンズ回答)。やっとこさ昭和天皇の「聖断」で終戦が実現した、というのが従来の歴史の見方。

 ところが、産経ニュースの最近の報道によると、8月10日にアメリカ国務長官の見解「無条件降伏といえども国体保持」を伝えるダブリン日本人領事の電報が日本に届いたという。えーっ、ならば、これが降伏決断の切り札になったんかい。これでポツダム受諾へのふんぎりがついたんかい。「聖断」はまっさらな天皇の心理状態でなされたんじゃないのかい。

 産経は、それ以前(ドイツ降伏時?)から国体保持の英米からサインはあった。見逃し続けた軍部の責任は大きいとあくまで国体内容検証はこれっぽちもせず結論づけている。が、このことによって、終戦のきっかけになったのは、広島・長崎原爆投下よりも、国体保持のサインの方だった、という可能性も出てくる。

 「国体」に異常な執着を持ち続けたのは軍か天皇自身か、それとも国民か、今、結論はつけられないが、確実にいえることは、この「国体」へのこだわりをさっさと捨てたならば、日本は戦争早く終えることができたということだ。「国体」執着さえなければ、たぶん沖縄戦も広島・長崎原爆、その他空襲による被害も回避できたろう。敗戦までの3ヶ月間で30万人の日本人が命を落としたと言う。ということは、「国体」は日本人30万人の命より価値あるということか。

 70年前、この国は何万という人間が死のうと、国体を守り抜けば本望という発想があった。改めて、この事実に慄然とせざるをえない。

 日本人はこの「国体」についてもっと注目すべきだ。横暴な軍部ばかり責める立てるのではなく、その根幹にどんなイデオロギーがあったのか正確に知るべきである。

「終戦」記念日は、70年前の日本人が多くの犠牲を払ってこだわり続けた、こだわりさせられ続けた「国体」について考える日、そんなアプローチがあってもよいのではないかと思う。


パブコメにパブコメしたい

2014-08-11 07:22:35 | ブログ

 原子力規制委員会の川内原発再稼動に向けての審査結果案に対するパブコメ書き終わってやれやれと思ったのもつかの間、もうひとつ提出必須のパブコメがあったやんけ。

 それは秘密保護法政令案・運用基準案についてのパブコメ。これははずせない。今年の夏の日本人の宿題はひとつだけではなかった。

 でも、川内原発の審査結果案もそうだったけど、原案ってめっちゃ読みにくいんだよね。特定少数の専門家集団しか理解できない専門用語を連発しまくって、しかもだらだら妙に長い。 だいだい、不必要に長い文章しか書けないのは頭の悪い証拠。よく読めば内容たいしたことないのに、「難しいでござる」って看板掲げやがって、愚かな民衆は意見できんだろう、意見なんかせんでもいいってハラだ。

 ほんと、こういう見せかけお利口さんふうの文章書く連中や、学習塾の前に夜10時になってもガキのちゃりんこがズラーッと並んでいるのを見ると思う。ああ、日本人って最終的にこういう悪知恵を働かせる人間による「権力機構」をせっせと作り上げてきたんだなって。

 あ‘‘-パブコメにパブコメするってないんかよ。パブコメって広く国民から意見を募るってことだろ? だったらちゃんとたくさん意見集められるだけの万人がわかる文章にしろよ。国民全員原発の技術者や科学者じゃないんだぜ。バーロー。

 書いていたら、ますます腹が立ってきた。専門用語ぶちけらしまくって(こんな日本語あったっけ?)だらだら長いわりに、肝心の「科学的根拠部分」をすっぽぬかしおって、そのあげく科学的・技術的な意見に限るだと? このパブコメ、一言、「この審査結果案からは科学が感じられませんでした」って書いてやりゃよかった。歯牙にもかけてもらえないから、そんなことなしなかったけどさ。

 とにかく要領をえない原案をどーんと出して、さあ意見しろっていうやり方はやめにしてほしい。最初から一般国民を門前払いしてるようなもんだ。こういうやり方で民主主義の王道を厳守してるって思ってるクソ官僚のみなさま、あんたらの給料はその一般国民から出てるんですよ。脳みそ使って、義務教育終えた人間が楽勝で理解できる文章書け。ようするに、中学生が理解できるという新聞レベルの文章ってことだ。具体的には、まずどしょっぱつで短く要約して全体像がつかめるようにし、その後、全体をわかりやすい「日本語」に訳してほしい。

 さらに言えばあんたらは給料もらってやってるかもしれないけど、こっちは猛暑の中ノーギャラで国のためにコメント書いてんだ。川内原発パブコメにどんだけ時間費やしたことか。ああ、ぐやじい・・・。うさぎの夏を返せー。


パブコメ、書いた?

2014-08-02 10:48:42 | ブログ

 みなさーん、九州電力川内原発の審査結果に対するパブコメ、書きましたか?

 いやはや、量も内容もさることながら、とんだ文書ですね、これは。

 もんくうさぎは7月17日から、頭部表面に数個のカルデラを作りながら、ひたすらこのパブコメに取り組んでまいりました。連日のこのクソ猛暑の中、思考の大噴火が起こって、火砕流に焼き尽くされた大地の上に佇んでいるような錯覚に陥ること数知れず。もう自分はどんな努力してもパブコメ完成にはたどり着けないのかもしれない・・・。

 でも、書けたのです。ようやく今日、それが書きあがりましたっ。ウルウル(涙)ダラダラ(汗)

 やはり、火山の噴火がネックだと思って、火山関連の本(うち数冊はお子様向け)を読みまくりました。原発ぬきにすると鎌田浩毅さんの本がおもしろかったです。でも火山と原発に関する決定的な記述のある本ってないんですよね。反原発の本含めて。

 同時に規制委の安全審査の文書も読んでったのですが、一言で全体的な感想を述べるとすれば、やっぱ「ごまかしてる」。膨大な審査項目に対し詳細かつ具体的な審査をやってるように見せかけて、肝心のところはぼやけたものにしているんですよね。たとえば、重大事故の想定(p、115~)。どうやってこれを抽出したかというと、日本原子力学会のPRAに関する実施基準に則って標準的な手法で行ったとあるんだよね。じゃあ、そのPRエーやらの手法って何なのさ、と現物らしきものが九電提出の資料にあるそうなので見てみたら、つっこみたい内容のものばかり。

 いちばん、ヘンやないかと思ったのはイベントツリー。このツリーから導き出された重大事象の数々、格納容器大規模破損、大規模なLOCA(冷却材喪失)、大破断LOCA+ECCS失敗、全交流電源喪失などなど。 ちょっとー、そんで終わりかよー。その先に何があるのか書いてくれよー。もんくうさぎがツリー作るのなら最後にくるのは、①メルトダウン②メルトスルー③格納容器の爆発④水蒸気爆発⑤南九州壊滅⑥九州全体および四国・中国地方壊滅⑦西日本および韓国南部壊滅⑧極東地域壊滅とするでしょう。

 で、あんだけ火山の本を読んだにもかかわらず、パブコメの内容はイベントツリーに絞りました。

 みなさんも、まだこのパブコメ書いてないのなら、今すぐとりかかりましょう。やり方としては、まず目次をよーく読みましょう。そこで、どの分野に焦点を絞るのか決めるのです。いきなり全部読破(?)しようとすると、人生の貴重な時間無駄にします。決まったら、その10ページほどを熟読します。ここは理解できるまで繰り返し読むしかありません。忍の一字です。疑問がわいたらいろいろな角度から考えてみます。関連の本を読んだりします。

 もんくうさぎのお勧めは、61ページ以降のⅢ-4.2.2 火山の影響に対する設計方針の箇所です。ここではほとんど根拠なく、安全評価を行っています。つっこみどころ満載です。

 これは、日本人全体の夏休みの宿題です。皆さんの検討を祈ります。