前回に続き、またまた「女」ネタ。
先日、2014年度版ジェンダーギャップ(男女平等)指数が発表された。http://memorva.jp/ranking/world/wef_global_gender_gap_report_2014.php経済や教育、健康と政治の4項目でどれだけ男女平等が達成されているか数値化し、その総合でランキングをつけたもので、現在、世界中の国の女性の状況を、これで大まかに知ることができる。やはり工業先進国と呼ばれている国は順位が高く、じゃあ日本もいいセンいってるのかと思いきや、なんと142カ国中104位。
日本が「先進国」かどうか知らんが、国民一人当たりのGNPが高い国々と表現を変えればそん中では、ぶっちぎりで最下位である。
数値の最大値は1だという。としたら、数値が1.0000の項目では、男性を上回っている場合も考えられる。特にそれがいえるのが健康の項目。なぜなら男性より女性が長生きする国は多いだろうから。日本もそう。が、この項目で日本の数値は0.97.なんでだ。いったいどういう式ではじき出したのか。とかなんとかクレームつけても他の項目(政治と経済)の低さは明らかなことで、世界標準では、日本は女性の地位が低い国という現実を受け入れざるをえない。
4項目の中で日本がダントツで低いのは政治である。0.0583。けっこうぎょっとする数値である。マララさんが女の子にも教育をと訴えたパキスタン、あと教育の男女機会均等がなさそうなエチオピアやアンゴラより低い。そうは言っても衆・参院やまわりの地方の議員の男女比率から見たてもまあそうと言わざるをえないのが悲しい。そんでもって、経済のスコアもあまり芳しくない。そりゃそうだろう。意思決定機関がおやじばっかだもん。女性が働きやすい政策なんか出せるわけない。マタハラなる言葉がにわかに脚光?をあびはじめたのも納得できる。が、この騒ぎ、遅きに失した感がある。こんなの30年ぐらい前に解消すべき古典的な問題だ。なのに、やっと今頃騒がれだした(表面化した)ということは、ずーっと女性はマタハラに会い続けてきたことになる。少子化進むのあったりまえだろうが。
反面、教育、健康はほぼ同等。これらのことから大雑把に判断すると、社会運営の要となる決定権すべてを男性にまかせて、自身は主婦を肩書きとし、パートという低賃金労働に甘んじている女性と、他方社畜となって、寿命を縮めて働く男性、そんな社会の姿が浮かび上がってくる。もっとも今はこの構造は(悪い方へ)やや崩れかけているが。
主婦が低コストで雇えて、男はとことん働かせれる社会。そしてそれが常識とされている社会。そこでいったい誰が得するのか、これだけでうっすらわかってくるのが数字のおもしろいところ。
どうも日本社会はその得する人(財)と、現状を変えたくない人(官)と、おやじ(政)で運営されているらしい。彼らの多くは近視眼的私利私欲で動いている。だから、原発が稼動して列島が放射能まみれになろうと、子供が減っても平気のへーなのである。
女性に妊娠出産というハードルがあるのは当たり前。それを認めないと社会は維持できない。少子化は進む一方だ。だったらどういう大胆な政策を打ち出せるか、ランク上位のアイスランドやフィンランド、ノルウェーなどの政策になぜ学ぼうとしないのか。大企業の女性役員の数を増やすことより先にやることあるでしょ、安倍さん。
でもこういうマタハラなんかが表面化すると、決まって非難されるのが、一般オトコの差別意識。もっと会社の管理職の意識を改革しようとかね。意識かえるだけじゃ世の中変わっていかんのに、よくもまあ繰り返されるもんだ。言っとくけど巷のオトコ同様巷のオンナの意識も低いですよ。特に自分の夫のこと主人と表現する女性。奴隷根性ここに極まれりって感じだ。中には主人を敬語だと思っている人、いるかもね。が、主人という言葉に対するのは家来か奴隷か、ペットです。実際、先日TVのペット番組で、ナレーターがペットの飼い主を主人と表現してた。そのすぐ後、違う番組(NHK)で女性キャスターが英国エリザベス女王の夫エジンバラ公のことを、女王のご主人と表現したもんだから、思わずひっくり返りそうになった。
こんな差別語、敬語にしちまう日本人、日本語を使う者としてはずかしー。
うさぎは別にオヤジの味方するわけじゃないけど、権利はやはり自分でちゃんと自覚して戦わないと得られない。その環境が日本人従軍慰安婦と違って、今の日本女性には十分ある、「女」に甘い女と差別を差別と思わないおやじ、両者がタグくんで日本の女性の地位を低下させている。