軒下の怪

少し話が古いだが、クリスマスの為

丸鶏を二羽を買い入れて仕込み、孫たちにふるまうことにした

塩と香辛料を刷り込み、二日間陰干しにした

そして玉ねぎを炒め味を調え、フランスパンの角切りを加え

これを腹に詰め一時間かけてオーブンで焼き上げる

二日間で、一から二割ほど身がしまり、濃厚な味に変わった鶏が

きつね色に焼き上がり、食卓に並ぶ

自分で言うのもおかしいが

とてもうまい

とてもじゃないが、そのへんの店で売っている

訳の分からん調理担当が焼いたものとは、比較にならない

本当だよ

試してみたい人、味の付け方は好みだが

問題は、風乾だ絶対避けなければいけないことは

雨と直射日光、不思議かるかもしれないが

衣類の乾燥とは違う、絶対ダメ

他にも野良猫

これさえ守れば本当に旨いチキンローストに在り付ける

試してごらん

しかし、この日宿六の頂いた部位は手羽先2本

まあ爺の食欲にはこのくらいかな

一番上の孫でただ一人の姫に、ここにいる間毎年焼いてあげると約束した

あと3年か,そう思うと少し寂しい

でも15年、いっぱい楽しませていただいた

もう少し応援しようと気持ちを新たにする宿六であった

豚の角煮

天川荘のこの季節の料理に角煮が登場する

仕込みは豚二頭分を一度に処理する

100人前の調理だが下茹で2時間半、本調理2時間半

延べ5時間の加熱時間となる

光熱費を考えると最低この量は仕込みたい

まず肉のカット、これが難しい調理中の縮みを考慮して包丁を入れていく

次にフライパンで焼き表面をきつね色に

大きい鍋に綺麗に並べ落し蓋をして下茹で

流水で一晩さらす、煮汁は鍋ごと一晩放置

翌日に、鍋の上部の脂を取り除き綺麗に濾すこの汁を加熱して調味

肉を並べた鍋に移し煮立てる

2時間半じっくりと煮て火を止めて鍋止め

出来上がり

提供時に再加熱して、とうやの餡をかけ出来上がり

美味しいよとても

食べてみたい？

ご来館心よりお待ち申し上げます。

新蕎麦

販売先月の半ばに、待ちかねていた長野県産の新蕎麦の

が開始した。

今年は長野を通過した台風がなかったと覚えている

同時に蕎麦の開花期に長雨もなく、受粉を阻害されないで済んだ

おかげで、例年並みかわずかに収穫量が多いようで価格も安定しそうだ

そして何よりも、おいしいそばが頂ける筈だ

やはりお客様の評判はすこぶる良い

先日「今年の蕎麦は甘みが強いんですよ。」とお客様に話すと

「そばに甘みがあるんですか？」と不思議がる

このお客様、一口たれをつけずにすすりこみゆっくりと噛み始めた

すると「本当に甘いんですね初めて知りました。」

あまり知られていないが蕎麦の中には、蛋白質と脂質そして糖質が含まれている

このバランスが蕎麦の味を決めるのだ

今年のような気候の年はすべての成分が濃く、そしてバランスが素晴らしい

安くて美味しいそばが頂ける、ありがたい年なのだ

先日天川荘のあらゆる保険の面倒を見てくれているkonちゃんから電話

火災保険の更新が来てるそうで、書類を持って窺うとの事

Konちゃん「お昼時をめがけて窺うかな。」の一言

察しのいい宿六、蕎麦が食べたいということだな

丁寧に打ち上げる

久しぶりに宿六の打つ蕎麦に舌鼓を打ち

食後、家族のために自身でそばを打ってお土産とした

新調したそば切り包丁をこの日、初下ろし

気合が入っている

だが蕎麦打ちの工程をかなりアレンジしている

指摘をすると、アレンジではなくすっかり忘れたとの事、やれやれ

全工程を付きっきりで見て、教えてあげる

多分今年の年越しそばは、いいそばに仕上がるよ

F君もしばらくそばを打っていないが近いうちに打つそうだ

大丈夫か？

やはり2か月に一度は最低打たないといけない

そう、弟子たちも若くはないのだ

宿六、今年の夏から微妙に蕎麦打ちを変えた

まだ研究段階だが、来春あたりまでをめどに完成させたい

今までより麺線が細くなる

そのまま丸呑みも可能で、噛んでシャキシャキした食感

今までより腰があり細麺に仕立てるのだ

普通の麺線では固すぎるのだ

みんな食べてみたいでしょう

はい、ご来館心よりお待ち申し上げます。