天川荘の宿六の戯言

北信濃渋温泉から四季の味覚と風景をお届けします。

奇妙なお土産

2021-08-20 19:22:46 | 日記
先日、秋山郷から魚野川に入渓したF君なんと日本鹿の角を持ち帰ってきた
途中の支流付近で、2頭の鹿の白骨死体を見つけたのだそうだが
どうやら、つがいで雪崩に巻き込まれたらしい







ところで昔はこの地には日本鹿は、生息してなかったのだが近年かなりの数がいるようだ
20数年前、宿六が奥志賀高原をドライブ中に崖から鹿が飛び出し反対側の藪に消えた
この話を数人の知り合いに話すと、後日に環境省の志賀高原の技官から電話が来た

「○○さん日本鹿を見たと聞きましたが本当ですか?」
宿六「間違いありません、日本鹿です立派な角を持つ雄でした。」と答えた
「○○さんなら見間違いはないですね。」と技官
実はこの技官、宿六を本当に信頼してくれていたんだ
環境省の主催する志賀高原の自然観察会の度、宿六をインストラクターに
指名してきたんだよ、ほぼ毎回

自分の持つ知識で人を楽しませて、さらに副収入が入る
結構稼いだな。
それから数年の時を経て、長野県北部のこの地で多数の鹿がいろいろな被害をもたらすようになった。
一つのエリアで群れが増えすぎると、先遣隊の数匹が群れを離れ新しい生息地を探し
適地を見つけると、群れの一部を迎えに行くらしいのだが宿六が見たのはその最初の
鹿だったと思われる、技官の話によると三国峠を越えてきたのではないかとの事
凄いことだよね。

今回F君が見つけたのはその時の末裔

でも宿六、鹿の角に興味はないのでボンビー爺のY氏に差し上げた
ナイフのハンドルに加工すればと思ったのだが、国産の鹿の角は柔らかすぎるのだそうだ





まあー、でも彼はこの類のものは大好きなので引き取っていただいた
次に行ったときは、きれいに飾ってあるはずだ

宿六が持つより、きっと上手な使い方をするに違いない「頼んだよ。」
やはり宿六、角より肉がいいな


最高の珍味

2021-08-07 19:16:04 | 日記
7月の連休の最終日、F君が魚野川の源流釣行を済ませ天川荘によった
お土産に、いつものように焼きがらしを届けていただいた、ありがたい




他にも生のイワナも頂戴して感謝、道中は彼の肩を相当に痛めつけたに違いない




焼がらしとは、黒部源流の漁師が夏の間大量のイワナを釣りあげ
その獲物を、にわか仕立ての杣小屋を作り焚火の周りで燻しあげたものだ
焼がらしにした岩魚は、小屋の最上部に吊り下げたスノコの上で保存

これを大量にしょって下山、旅館などに売りさばき生活の糧にしたらしいのだ
これを最初に調べて作り始めたのは、ほら前に書いた古民家を改造して優雅に暮らす
超ボンビーじじいのY氏、F君はその孫弟子にあたる

かなり昔、Y氏と二泊三日の釣行を年に4~5回、毎年の恒例行事としていた
ある日テントサイドで「おい、ハンノキって知ってるか?」と尋ねた
宿六前方を指さし「目の前のその木だよ」と答えた
ハンノキが焼きがらしの燻材には最適なのだそうだ

この技術が孫弟子まで伝わったのだが・・・・・

ただ少し料理に覚えのあるF君のほうが、塩加減は絶妙に感じる
女将が「味はどうなの?」と尋ねるので
「たぶん山ちゃんより塩うちは上手だよ、食べてごらんきっと美味しいから」

女将、おもむろに一番多きいやつを取り出しパクパク食べ始めた
酒を飲むわけでもなく、ご飯のお供でもない
少し間をおいてさらに二匹目




ははーん、やっぱり美味いのだ

こんな美味しいものは独り占めしてはいけない、宿六はそう思い少量ずつ
差し上げることにした、特に今年は渋温泉で洋食屋を昨年の一月に開業した
若い夫婦に差し上げた、軽井沢のブレステンコートで活躍していた本格派

ついでに、店のPR 渋温泉食堂GONKI ☎0269-38-0246
渋温泉で素泊まりを考えている方にお薦め、要予約だからね

読者の皆さんに、味わってもらえないのが残念
まっ、気持ちだけ伝えておくね
ついでに写真も
みんなの代わりに宿六が、味わい尽くすからね