心が満ちる山歩き

美しい自然と、健康な身体に感謝。2019年に日本百名山を完登しました。登山と、時にはクラシック音楽や旅行のことも。

尾瀬 沼山峠から沼田街道を下る

2021年07月03日 | 尾瀬・燧ヶ岳・会津駒



 日本のすべての県境の中で、群馬と福島の境だけは、車を使って越えることができません。
 この県境を、会津沼田街道が通じています。福島からは沼田街道、群馬からは会津街道です。400年以上の歴史がある古道だといいます。
 沼山峠から下り始めると、20分ほどでブナの高木が現れました。標高が下がると、わずか20分の間にも森に変化があります。400年の間に、ブナも世代交代しているかもしれません。
 ブナは樹でも漢字は「橅」、木で無いという漢字なのが不思議です。
 会津駒ヶ岳を見渡せるポイントもあります。山頂には雪がたくさん残っていました。
 さらに下ると、抱返の滝です。岩は磨かれて黒く光っています。滝口は細かい水しぶきなのに、滝壺から先は轟音でした。
 沢沿いを下るところは、他の尾瀬の道にはない雰囲気でした。木道の敷かれた場所は少ないですが、幅は広くて、昔の交易路らしい雰囲気もあちこちにありました。
 ここは福島県ですが、「前橋営林署」の札が付いている樹があります。
 視界が開けて、大きな鉄塔と送電線が現れました。電線の起点を遡ると、奥只見ダムの発電所でした。尾瀬ヶ原が源流の、只見川のダムから、電気が車の通れない福島と群馬の県境を越えていきます。
 沼山峠から七入のバス停まで4時間以上、しっかり時間をかけて下りました。いつもバスで移動していた区間を、初めて歩くことが出来て、充実感がありました。










 (写真:2021年6月上旬) 



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