ポピパ3章「Live Beyond!!!」は、ライブ配信で思いを伝えるにはどうしたらいいか、という、大人でも答えることが難しい問いに高校生である彼女たちが立ち向かっていくというストーリーです。
コロナが蔓延している今だからこそ、多くの人たちに読んでほしいと思っています。さっそく振り返ります。
「ライブ配信」という新しい試み
有咲ちゃん家の蔵にて、ポピパは前日のRoseliaのライブの感想を語り合っていました。 そのうち、自分たちもライブがやりたくなってきたポピパ。 でもどうせやるなら、成長した自分たちの姿をたくさんの人に見てもらいたい と話す有咲ちゃん。 そこで1か月後をめどに、ライブハウス「CiRCLE」での開催を目指して、スケジュールを抑えに行きます。
しかし、1か月後は既に予約でいっぱい……。 落ち込む香澄ちゃん。 3か月後にしようかと考えていると、まりなさんから「1か月後にライブできる方法」があると聞きます。それは以前ポピパも出演した「ロッキンスターフェス」に出ること。 CiRCLE代表として参加を打診されたのでした。 図らずも「成長した自分たちの姿をたくさんの人に見てもらう」ことができるチャンスを得たポピパ。 まさに「ライブに呼ばれた」ような偶然に一同喜び、参加を快諾します。
ある日、フェスの打ち合わせで「CiRCLE」へ向かったポピパ。 打ち合わせの後、まりなさんが運営会議に参加することを聞き、自分たちもその運営会議に参加させてもらうことに。 会議室では多くのライブハンススタッフに顔を覚えられていたポピパ、話がはずみます。
そこへ入ってきたのは、オーナーこと都築詩船さん。 ライブハウス「SPACE」のオーナーで、店は閉めたものの、今もガールズバンドの普及に携わるオーナー。 ガールズバンドチャレンジと同様、スペシャルアドバイザーとして運営に携わっていたのでした。 オーナーを交えたピリッとした会議の中、香澄ちゃんはたくさんの人に楽しんでもらうためにある提案をします。 それは「会場に来られない人のためにライブ配信をする」 というもの。 今回、りみちゃんのお姉さんで留学中のゆり先輩は日本に戻れないため、そのこともあって提案したのでした。 しかし……オーナーから「却下だ」の一言 。 理由を聞きますが「自分で考えな」と会議をお開きにされてしまいます。
別の日、ポピパのメンバーはライブ配信を却下された理由をオーナーに直接聞くことに。 オーナー曰く ・ライブは生き物だから、その場にいて、同じ空気を感じて、同じ時間をともにしないと本当のライブとは言えない。 ・バンドマンは会場にいない多くの顔が見えない人たちに、自分たちの気持ちをしっかり伝えられることが難しい。 プロのミュージシャンですらそのことを悩み真剣に議論してライブしているのに、観てくれる人が増えるからという生半可な気持ちで軽々しくライブ配信を行うのは失礼だ。 (オーナー的に言えば、多くのミュージシャンに対する冒涜 )
オーナーの「大人の意見」に言われて何も言えなくなるポピパ。 しかしおたえは、「文句があったら連絡してきな」というオーナーの言葉から、オーナー自身が答えを見つけられておらず、その答えを知りたがっているのだ ということを感じます。 そして、これまでたくさんの人たちに支えられて成長してきた自分たちが、会場に来られないような多くの人たちに、ライブ配信でも気持ちを伝えたいという沙綾ちゃん。 触発されたポピパ一同。 「顔の見えないたくさんの人たちにも伝わるライブ」の実現に決意を新たにするのでした。
チャレンジを繰り返して
りみちゃんは、海外にいるお姉さんとビデオ通話をしているうちに、離れたところにいる相手でも、ビデオ通話であればお互いに距離を感じない、確かにつながっていることを実感していることに気が付きます。物事はやってみないとわからない 。 机上であれこれ考えるより実際にやってみて問題点を洗い出してみること気が付きます。 だからこそ自分たちもライブ配信をやってみて、それをオーナーに観てもらって認めてもらおうと試みます。
そしてやってきたお披露目の日。 カメラの映り方、お客さんからの見え方などを意識して、オーナーにライブ配信を披露します。 しかしオーナーの答えはNO……。 演奏はうまくなっていても、ライブのような熱を感じない、空気も伝わらない、音の臨場感も高揚感も余韻もなく「ライブではない」とバッサリ。
それでもポピパはあきらめません。 1週間という猶予をもらって再挑戦することになりました。 演奏する自分たち自身も、誰に向かって気持ちをぶつければいいのかがわからないなど、やってみて見えてきた課題。 オーナーを震えさせる演奏をするための、ポピパの一週間が始まりました。
1回目はカメラを意識してばっかりだったのでは、と、2回目の挑戦では「気持ちを込めて」歌ってみたポピパ。 しかしオーナーは認めてくれません。何をどうしたらライブの熱が伝わるのか。 練習にも力が入る中、あっという間に期限の1週間後になります。
再度臨んだ1週間後のチャレンジ。 しかし……熱は伝わっているがまだ不十分だと、NOを突き付けられてしまいます。 あんなに一生懸命にがんばったのに。 自分たちがうまくできなかったから、ライブを成長させることができなかったと、香澄ちゃんは悔し泣きしてしまいます。
その姿をみて、普段は冷静で大人な有咲ちゃんが、有咲ちゃんが泣きの一回をお願いするのです。「まだ諦めたくない」「ポピパなら絶対できる」 その言葉に、他のメンバーも、まりなさんもオーナーにお願いします。 そして、本当のラストチャンスをもらえたポピパ。 最後の一回にすべてを賭けることに。
ちなみに、有咲ちゃんがここまでしてお願いをしていたのには、ライブを成長させてあげられなかったと諦めてしまいそうになる香澄ちゃんをみたくなかったから 。 香澄ちゃんがここで引き下がってしまうのも珍しい気がしますが、それだけ心ポッキリいってしまいそうだったのかもしれませんね。 それをポピパには2番目に入って一番バンドの中での付き合いが長い有咲ちゃんが支えてあげる……かすありというカップリングの強さが滲み出ている、ガルパ屈指の名シーンだなと感じます。
音楽の力を信じて
その夜、明日のオーディションに向けて、士気を高めるために一緒にお泊りするポピパのもとに、まりなさんからビデオ通話が入ります。 ポピパへの感謝とねぎらい、そしてフェスでのライブ配信実現に向けてがんばっているポピパの動画を、フェスに参加する全国のライブハウスにみせたこと、その反響で多くのスタッフたちが自分たちにできることはないかと動き始めている事実を知ります。 寄せられたたくさんの応援コメントをみて、心を打たれるポピパ。
こんなにもたくさんの人たちが自分たちのことを応援してくれていること。 映像越しでも自分たちの思いがちゃんと伝わるライブを実現できていたこと。離れていたとしても、たとえ顔をみたことのない人であっても、音楽は距離を越えて思いを伝えられるということ 。 またしても音楽の力 に支えられたポピパ、その力を信じてラストチャンスに臨みます。
音楽の力といえば、前回のロッキンスターフェスのイベントを思い出します。 あのイベントで配信された曲「CiRCLING」の歌詞にも「音楽のチカラで Believe(me!) Make(wa!) もっともっと!」と歌われています。 しばらく前だから全然覚えていない……。いずれ振り返ります。
さて、ラストオーディションを終えたポピパ。 オーナーの「やりきったかい」の質問に、自信をもって「やりきりました」と答えるメンバーたち。100点の演奏ではなかったかもしれないが、自分たちのできる一番いい演奏ができた と香澄ちゃんは言います。 そして、自分たちが周りからの応援で成長できたように、生き物である「ライブ」も成長できる可能性がある こと、だからこそ自分たちは「ライブ」を成長させてあげたい という思いを、オーナーにぶつけます。
ポピパに満点の答えを求めてきたオーナー。 しかし「ライブ」を成長させたいという香澄ちゃんの思いは、しっかりと画面越しのオーナーに伝わったようです。ポピパの出した答えを、満点に近づけるために 、「ライブ」を成長させるために、オーナーは合格を伝えたのでした 。 喜ぶポピパを尻目に、思いを受け取ったオーナーは、残り2週間となったライブに向けて、動き始めます。
やってきたフェス前日。 ポピパの頑張りを動画を通じて多くのスタッフが知っていたためか、多くの人たちから声をかけられる中、ポピパは準備するオーナーやこのフェスのために再結集されたSPACEのメンバーにあいさつ回りをします。 そこでオーナーからスタッフへの激励の際、香澄ちゃんからも一言とオーナーから挨拶を求められます。
香澄ちゃんは、そこにいるスタッフに向けて、音楽の力を信じましょう と伝え、会場にいる全員で円陣を組む ことを提案します。 みたこともないような大きな円陣。 そこに音楽の力をみたポピパ。 明日のフェスに向けて士気を高めるのでした。
そしてライブは成長を続ける
ロッキンスターフェス当日。 センターステージでは大型モニターにSNSの書き込みが流れている ことに、ライブの成長を感じるポピパ。 そこにやってきたオーナー。 「ライブ配信」の100点の答えを出すために、気持ちだけではない、技術面でのサポートを行ってできる限りのことをやったと伝えます。
午前中の部が終わった……と思いきや、パンフレットに書かれていないシークレットゲストが画面上に登場しました。 そのバンドは……なんと「Glitter*Green」!
メンバーが別々の場所からライブに参加する 、という新しい試みが行われたのでした。 予期せぬグリグリの登場に、驚きながらも全力で楽しむことにしたポピパ。 ライブは、技術と相まって大きく成長した姿をみせてくれたのでした。
そしてやってきったポピパの出番。 ビデオ通話でオーナーに向けてライブしたときはどこに向かって歌えばよいのかわからなかった香澄ちゃんたち。 はじまったばかりの新しい形でのライブだからこそ、答えはまだ出せないまま。 だからこそ、まずは一番遠いところへ、すなわち「星」に向かって 演奏することを提案します。 星の鼓動を感じて、キラキラドキドキを追いかけた香澄ちゃんだからこその提案に、ポピパっぽい答えだと笑いつつ、メンバーの気持ちがひとつに、いつもの掛け声とともにライブの幕が開けたのでした。 その思いは、妹の明日香ちゃんにも、ちゃんと届いていたのでした。
ライブを終えたポピパたちのもとに、まりなさんが駆けつけます。 SNSでの反響も大きいようで、ライブは大成功。 これから先、ライブの形が変わっていくことでライブハウスの存在意義が無くなるのでは 不安そうなまりなさんでしたが、ライブの熱、汗、空気の振動、歓声、その全部を感じられる唯一の場所であるライブハウスは絶対に必要という香澄ちゃんのメッセージで物語は締められます。
この時代だからこそ、伝えたいメッセージがそこにはある
コロナの影響で多くのライブイベントが中止になっていた去年、新しい生活様式に移行しなければならなくなったとき、ライブは大きな変化を遂げました 。 観客を入れないで行う、無観客配信ライブ。 この新しい試みに戸惑ったのは私たち観客だけではありません。 バンドマンも、運営側も、今までと違った方法で観客に熱を伝えなくてはならず、私達には想像のつかないような苦労があったのだろうな と感じます。
私はガルパだけでなくラブライブも追っていますが、特に虹ヶ咲の2ndライブのことを思い出しました。 お客さんがいないことで100%の力を出せていない演者さんたちをみるのは、正直つらかったです。 会場に行けたら、たとえ演者さんがミスしても声援を送ることができますから。 プロとしてどうとかそんな話ではなく、実際に同じ場所にいるからこそできることがたくさんあるという話で、無観客ライブではそういったことができないからつらいよねという話です。 少しずつ制限が緩和され、今では安全対策を徹底したうえで観客を入れてのライブが行われていますが、状況が状況だけにいつまた無観客になるかと思うとヒヤヒヤしますね。
話が逸れましたが、このイベントでのストーリーで描かれている「ライブ配信」の難しさ は、この1年で多くのパフォーマーが経験したことだと考えています。 それでも、音楽の力がある限り、香澄ちゃんの言うように、どんどんライブは成長を続けていくはずです。ロックンロールは鳴り止むことは決してないのです!! 時代の変化にしっかりと順応し、形をかえてライブはまた次の時代へ。 そんなライブの成長を、パフォーマーの成長と共に、これからも楽しんでいきたいなと感じました。
以上、強いメッセージ性が込められた、素敵なエピソード「Live Beyond!!!」でした! でも、やっぱりライブは会場で楽しみたいな……。 はやくコロナが収束しますように!
P.S.
ポピパの新曲『Live Beyond!!!』のPVが公開中です。(フルはゲーム内で視聴可能) PVの中には、印象的な「輪」 が散りばめられています。ポピパたちが乗っている電車(ミライトレイン)の吊革 、演奏するポピパの背景に広がる虹 、そして北極星を中心に弧を描く星の軌跡 。 そういえば、このストーリーの中でも、大きな円陣 を組んでいましたね。
そして『ミライトレイン』に乗って、終わらない夢に向かっていくポピパのみんな。 ミライ行きの電車は、どんどん増えていって、終着駅という概念はもはやありません 。 この『ミライトレイン』は実は環状線 という考察がありますが、私もその考察には激しく同意です。夢を追うたびにどんどん大きくなっていく環状線 な気がします。VIDEO