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大善人へ身魂磨き

一寸法師 小さな神様

龍宮の乙姫やかぐや姫、鶴の恩返しは常世からの使者だという事について書きましたが、日本昔話しの一寸法師も繋がりがあります。


一寸法師というか、一寸法師のモデルとされる神話の小さな神様スクナビコナ様に関係があります。


スクナビコナ様は大国主命を助けた神様ですが、常世の国(一説には龍宮、蓬莱島)に途中で帰った神様です。


まず、日本昔話しに出てくる一寸法師のお話から紹介します。


子供のない老夫婦が子供を恵んでくださるよう住吉の神様に祈ると、老婆に子供ができます。しかし、産まれた子供は身長が一寸(現代の3cm)しかなく、何年たっても大きくなりません。子供は一寸法師と名づけられました。


ある日、一寸法師は武士になるために京へ行きたいと言い、お椀を船に、お箸を櫂にしい、針を刀の代わりに、麦藁を鞘(さや)の代わりに持って旅に出ます。


京で大きな立派な屋敷を見つけ、そこで働かせてもらうことにします。その家の娘と宮参りの旅をしている時、鬼が娘をさらいに来て、一寸法師が娘を守ろうとすると、鬼は一寸法師を飲み込みました。


一寸法師が鬼の腹の中を針で刺すと、鬼は痛いから止めてくれと降参し、一寸法師を吐き出すと山へ逃げてしまいました。


一寸法師は、鬼が落としていった打出の小槌を振って自分の体を大きくし、身長は六尺(182cm)になり、娘と結婚した。御飯と、金銀財宝も打ち出して、末代まで栄えたといいます。


以上


一寸法師は小さいという点では神話のスクナビコナ様がモデルのようです。


スクナビコナ様という小さな神様は大国主命を助けて国造りをします。「スクナ」と「オオ」との大小の対比が絶妙です。大国主命はスサノオ尊の義理の息子にあたります。


スサノオ尊は、八岐大蛇を倒して祓い、スサまじく地上の人を助けました。今も色んな所にお隠れになりながらも陰で人々を助けていらっしゃるのかもしれません。


オオナムチ(大国主命の別名)はお兄さんにいじめられたり、根の国では、将来の義理の父になるスサノオ尊に色々試されたりしながらも、何とか男を磨き、大国主命として日本の国造りをしはじめます。それを様々な方面から助けたのがスクナビコナ様です。


このスクナビコナ様は、国造りの協力神、常世の神、医薬の神、温泉の神、まじないの神、酒造りの神と様々な呼ばれ方をしていてめちゃくちゃ多才です。



スクナビコナさまの多才さは、小さな国に住む、細やかな日本人の多才さと通じます。体力、腕力の方面では全く活躍できませんが、その小さな身体には数々の知識が詰まっていました。

 

スクナビコナ様と大国主命の出会いは大国主命が出雲にいる時です。大国主命が名前を尋ねたけれど名乗らなかったみたいです。不思議に思った大国主命がヒキガエルに聞きました。




カエルは「クエビコ(=かかしの姿をした田んぼの神様)なら必ず知っている」と言ったので、クエビコにきいたところ、「この神様は神産巣日神(カミムスビノカミ)の子、少彦名神(スクナビコナノカミ)です」と大国主命に申し上げたようです。




大国主命は意地悪な兄から命を奪われたとき、高天原で神産巣日神により助けてもらっていましたので、スクナビコナ様を心から信頼しました。


また、田んぼの神様繋がりで、中国に神農と呼ばれるとても偉い神様がいます。医療と農耕の神様のようですが、この中国由来の神様は、スクナビコナと縁があるようです。実際、大阪では今も神農とスクナビコナは共に祀られているようです。




お空で一緒だったのでしょうか。


あなたは、おっきいから中国をよろしく、私は小さいからから日本で頑張るね!とか言って分担したのかも?

高天原では、地球の農業の基礎を作る使命を同じくした仲間だったのかもです。


 実は、この神農は古代中国の皇帝だったと言われていて、その姿はなんと牛の頭もしくは角を生やした人間の姿で、手には金属製の鞭を持った姿で描かれているようです。牛の頭ときいたら、牛頭天王=スサノオ尊を思ってしまいます。




この神農は中国で最高神である軒轅(けんえん=天帝)に負けて覇者の座を追われたそうです。少し、天照大神とスサノオ尊、天津神と国津神の関係と似ていますね。


世界の様々な神様は色々繋がっているのかなと思いました。


国造りは、スサノオ尊が大枠をつくり、その後大国主命とスクナビコナ様が引き継ぎ2人は色々面白いエピソードを残しながら仲良く頑張ったのです。山陰、山陽、四国、九州の神社には色々二神の国造りの痕跡があるようです。


四国の温泉といえば最古の温泉、愛媛の道後温泉があります。この温泉の開湯にも大国主命と少彦名神が関わっているようです。


二神が出雲から伊予へと旅していたところ、スクナビコナ様が突然の病に苦みました。大国主神は大分の湯を道後へと導き手のひらに温泉を作り少彦名神をそこへ浸して温めました。


スクナビコナ様は大国主命のおかげで元気になり立ち上がりました。その時、踏んだ石の足跡が残りました。その玉の石は道後温泉に奉られているみたいです。



日本最古の温泉、道後温泉は宮崎駿監督の映画、「千と千尋の神隠し」のモデルの温泉です!日本のアニメは世界でも凄い人気です。日本は、世界に誇る温泉文化と日本神話の繋がりがあったりするなんとも奥ゆかしい国ですね!

つづく


【画像はスクナビコナ、クエびこ、一寸法師、牛頭天王、道後温泉画像検査より】


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