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大善人へ身魂磨き

花咲か爺さんを勝手に検証する

にぎたえの話の続きです。

犬頭白糸の話と花咲か爺さんの話の共通点が多いことを先日書きました。そこで、勝手に昔話花咲か爺さんを検証してみようと思います。


検証ポイントは⑥つ。色を変えて太字で書いてます。


それでは昔話始まり〜


ある山里に心優しい老夫婦と、その隣人に欲張りで乱暴な老夫婦が住んでいた。 優しい夫婦が傷ついた子犬を見つけて飼うことにし、わが子のように大切に育てます。


あるとき犬を畑の土を掘りながら

「ここ掘れワンワン」と鳴き始めます。

驚いた老人が①鍬(クワ)畑を掘ったところ、金貨が掘り出され、老夫婦は喜んで近所にも振る舞い物をします。


それをねたんだ隣の老夫婦は、無理やり犬を連れ去り、財宝を探させようと虐待します。しかし、指し示した場所から出てきたのは、期待はずれのガラクタ(ゲテモノ、妖怪、欠けた瀬戸物だったため、隣の老夫婦は激怒して犬を殺害し、飼い主夫婦にも悪態をつきます。


わが子同然の犬を失って悲しみにくれる夫婦は、死んだ犬を引き取って庭に墓を作って埋め、雨風から犬の墓を守るため、傍らに木を植えました。


植えられた木は短い年月で大木に成長し、やがて夢に犬が現れてその木を伐り倒して臼を作るように助言する。 夫婦が助言どおりに臼を作り、それで餅を搗くと、財宝があふれ出ました。


それを知った隣の老夫婦は再び難癖をつけて臼を借り受けるが、出てくるのは汚物ばかりだったため、激怒して斧を臼を打ち割って薪木にして燃やしてしまいます。


優しい老夫婦は灰を返してもらって大事に供養しようとするが、再び犬が夢に出てきて桜の枯れ木に灰を撒いてほしいと頼みます。 その言葉に従ったところ花が満開になり、たまたま通りがかった大名が感動し、老爺をほめて褒美を与えたこのときの台詞が「⑥枯れ木に花を咲かせましょう」。


羨ましく思った隣の老夫婦がまねをするが、花が咲くどころか大名の目に灰が入ってしまい、隣の老夫婦は無礼をとがめられて罰を受けました。

………………………………………


では、、検証スタート

①鍬(クワ)畑を掘った

ところからいきます。クワは、桑、蚕のための桑畑に繋がり、まさに、大嘗祭のにぎたえの絹糸、養蚕と繋がりますね!


欠けた瀬戸物

瀬戸物は陶磁器全般をさす言葉なんですが、もとは愛知県瀬戸市で作られるやきものの総称である瀬戸焼のことですね。

瀬戸市ですが、旧国名でいえば尾張と三河の境目です。大嘗祭のにぎたえの犬頭白糸が作られたところですね。




墓を守るため、傍らに木を植えた。

ハカのそばにキ。ハカキ。⇨ハハキ。

少し強引な語呂合わせかも😅ですが、出雲は伯耆国(ほうきのくに)の「伯耆」ですが、箒神(ほうきがみ、ハハキ神)に由来があるようです。


古事記の天若日子の「もがり」の記述のところで、魂を掃き集める係「帚持」が、話として出てきます。


菷は掃除の道具ですが、祭祀等に用いられてきた神聖な道具でもありました。

また、ハハキは、隠された神、荒脛巾神を想起させます。さいたまの氷川神社や、中山神社(中氷川神社)にもお祀りされていました。ハハやハバ、は蛇を表す古語のようで、出雲や諏訪エジプトなんかの蛇の古代祭祀の信仰にも繋がります。


臼を作り、それで餅を搗く

以前書きました杵と臼 の話にも出てくる臼ですが、これも祭祀の道具です。


また、餅は、日本人には馴染み深い食べ物で、鏡餅であり、三種の神器の八咫鏡を模したのでしたね。餅つきや臼からは月の神様を思います。


灰を返してもらって大事に供養しようとする

しかいふくねん【死灰復然】という言葉があるようです。

一度衰えた勢力が再び盛り返すたとえ。また、一度おさまった事が再発することのたとえ。火の気が消えて冷たくなった灰が、再び燃え出す意からきているみたいです。

「然」は「燃」と同じで、燃え上がる意。「死灰しかい復また然もゆ」と読むようです。


故人の位牌に手を合わせ、成仏を祈る先祖供養。遺灰は同じ響きです。そして、病なんかからの快復は、「恢復」と同音ですね。リッシンベン(心)に灰ですから、縁ある御魂を心をこめて大事にする、御魂の再生と復活を祈る、共に生きて縁者を忘れないよという思いもある気がします。


⑥枯れ木に花を咲かせましょう

花は桜ですね。桜をなぜ愛でるか?それは、その命の短さと華やかさに、どこか諸行無常を感じ、日本人の心の琴線に触れるからだと思います。

ハハキについて①で書きましたが、名前が似た、ハハカの木という木があります。



いばら科の木で、朱桜(にはざくら)、その他、うはみず桜・金剛桜・かば桜・かにわ桜🌸、等の別名があるようです。イバラの道を歩む桜姫。まるで、富士山の御祭神コノハのさくやひめ様が、身の潔白を証明するため、火の中で子供を産んだ話を思います。


また、ハハカの木は、古事記によれば、この木の皮で香具山の雄鹿の骨を焼いて吉凶を占ったそうです。ハハカの木は霊木であり、鹿は神鹿ですね。今でも大嘗祭関連の「斉田点定の儀」の亀占に用いるため、波々迦の木は、宮内庁の御下命により奉納されているようです。


空海さんは愛弟子の如意尼 様に似せて桜の霊木で如意輪観音を掘りました。如意尼様は薄明でしたが、強い意志をお持ちの桜のように美しい御方だったのではないでしょうか。ハハカの木は桜。


長くなりましたが、以上の考察から、花咲か爺さんは、勧善懲悪物語の中に非常に奥の深い話しがあったのだなぁと


「勝手に」検証してみました。。😊

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