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大善人へ身魂磨き

渡会春彦様 白太夫

昨日のつづきです。

菅原道真公の遺品を太宰府から土佐へ運び、長岡郡船戸でお亡くなりになりました白太夫について書いてみます。



白太夫


↑こちらは日本浄瑠璃の人形の頭です。伝統芸能は、こういう素晴らしい御方を残していて、すごいなぁと思います。そちらでの説明↓菅原道真に仕えたという老僕。「天神記」や「菅原伝授手習鑑」などに菅丞相の忠僕として登場。「菅原伝授手習鑑」の白太夫。頬と口元に特色があり、田舎の律義な好々爺(こうこうや)が生根。とありました。「田舎の爺」でハートがあったかいなんて、九州の大切な御方みたい。これは私の勝手なイメージですが🥰。



白太夫はお名前は、渡会 春彦(わたらい の はるひこ)様です。伊勢豊受大神宮(伊勢神宮外宮)の禰宜でした。渡会家は、伊勢神宮に奉仕していた神主一族で、その歴史は古く、現在の内宮が鎮座する以前より伊勢の地、宮川周辺(現在の三重県渡会郡)を中心に住んでいた一族と言われています。


渡会家は内宮の天照坐皇大御神に奉仕したのではなく、外宮の豊受皇大御神に奉仕していましたが、実はこの豊受大御神は雄略天皇の時に丹後の地より勧請されたようで、それ以前は渡會氏の氏神を伊勢のこの地に祀っていたのではないかとあり、今の外宮の別称が「渡會宮」と言われているのもその名残かもしれないようです。


外宮と内宮なら外宮が古く、外宮から参拝するのは伊勢参りでは知られています。この外宮は、食物神の豊受大御神を祀るのですが、実は、雄略天皇により勧請された、、。とありました。では、元の神は?となりますね。そこで、調べてみると、どうも、白山とか新羅とかにも関係があり、つまるところアメノミナカヌシ神、宇宙根源神、なのではないかな、、ていう事になってしまいました。(←こう考えた経緯はまた、次に書こうかなと思います。長くなりますから、、)


渡会春彦様(松木春彦様)は、伊勢豊受大神宮大内人(おおうちんど)を務めていた渡会高主の6男として生まれます。父の高主は当初子供に恵まれず祈願します。すると、翌年には双子を授かります。翌年も双子を授かり、更に翌年も双子を授かり、春彦は最後の双子として兄・秋並(あきなみ)と共に11月18日に生まれます。


春と秋。。自然が好きなご両親だったのかもですね。たしか、別の双子のお兄さんは冬がついたお名前でした。お子様の名はハルアキ様。双子をひとつにした自然そのままのお名前ですね。


とにかく、3年の間に双子✖️3の人の子宝に恵まれたのは驚きです。双子が生まれやすい家系って確かにあります。私の母方の家系は双子が多い。しかし、渡会家の双子オンパレードは、異例で凄すぎませんか😳。ギネスにのりそうな感じ。。


春彦様は成長した後、豊受大神宮の権禰宜を長く務めていますが、若い頃より頭髪が真っ白であったため「白太夫」と呼ばれていたようです。

ところで、道真公と白太夫との縁は、道真公の父の時代からです。道真公の父は、長男・次男を相次いで失ったことから伊勢豊受大神宮にいる白太夫に安産祈願をさせ、その結果、子宝に恵まれて道真を儲けます。


安産祈願した白太夫は、道真公の出生を大層喜んだ父により道真の養育係として京都に招かれ、以来数十年にわたって度々上洛して道真に仕えました。道真公はとても優秀でしたが、道真公の異例の出世を後ろで後押しした御方ともいえそうです。 


しかし、妬みというのはいつの世にもあります。冤罪も繰り返される。差別も、、、。

道真公が太宰府へ無実の罪で左遷されてしまいます。(昌泰の変)その際には、朝廷を憚って誰も道真の許を参る者がいない中、70を超えていたにもかかわらぜ、老齢ながら白太夫は、太宰府まで付き従い奉仕し続けました。


903年2月に道真公が筑紫にて薨去した後、白太夫は、父に連座して土佐に配流されていた道真の長男の高視のもとへ太宰府から向かい、道真が佩いていた御剣と御鏡を届けました。


高視がそれらを御霊代(みたましろ)として祭祀し始めたことが潮江天満宮創建の由来とされています。

白太夫さま。無実の罪にとわれた道真公を、最期までおまもりした御方です。


そして、精魂尽き果てお亡くなりになられた地、高知県の長岡郡大津。大津は、古書に「大角」との表記があります。長岡郡の大豊には、スサノオ神を祀る八坂神社に日本一の大すぎがあったり、龍王の瀧もあります。日本一の大杉、御神木。その木に宿る神とは、どれほどの大きさの神なのでしょうか。


その長岡の地で生き果てた白太夫様=渡会様。しかし、その御魂は、ずっと高く高く果てしなく舞い上がったことでしょう。



つづく


絵は草場さんの画像よりお借りしました。

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