人生には、学生期・家住期・林住期、遊行期の4つの区分があります。その3番目にあるのが林住期で、現代風に解釈すれば、サラリーマンが定年を迎える頃でしょうか。
五木氏がある先輩から聞いたエピソードを『林住期』に書いています。「有名な作家が講演に出かけるとき、昔は日帰りなどということはなかった。数人の作家、画家、評論家などが集まって宿で話し合ったのです。そのとき、無地の色紙が配布されました。若い作家らが紙に何を書こうかと迷い、書くのを嫌がったのですが、作家仲間の重鎮N氏は喜んで色紙に「死」と書きました。「死」と書いたのはよほどのヒネクレ者でしょう。

五木氏は以前に『うらやましい死にかた』という本を書いています。当時はJR福知山線の大事故があった時で、五木氏は大学時代のクラスメートを大事故で失った直後であり、「死」が出版されるはずがないと思っていたそうです。
五木氏がある先輩から聞いたエピソードを『林住期』に書いています。「有名な作家が講演に出かけるとき、昔は日帰りなどということはなかった。数人の作家、画家、評論家などが集まって宿で話し合ったのです。そのとき、無地の色紙が配布されました。若い作家らが紙に何を書こうかと迷い、書くのを嫌がったのですが、作家仲間の重鎮N氏は喜んで色紙に「死」と書きました。「死」と書いたのはよほどのヒネクレ者でしょう。


五木氏は以前に『うらやましい死にかた』という本を書いています。当時はJR福知山線の大事故があった時で、五木氏は大学時代のクラスメートを大事故で失った直後であり、「死」が出版されるはずがないと思っていたそうです。
しかし出版されました。死は毎日隣り合わせです。地震や津波が襲ってくれば死を覚悟しなければないのです。そうかもしれかいなあ、とジジは感じたのでした。am