Akatsuki庵

日々と向き合って

和食展

2024年02月25日 21時54分45秒 | 美術館・博物館etc.

特別展『和食』 ※国立科学博物館 サイト

もともとは2020年に開催されるはずだった。
当時、すごーく楽しみにしていたんだけど、コロナ禍の影響で中止になってしまい、とても残念だった。
3年半の時を経て開催されるとは!

すごく嬉しくて、前売り券まで買ったのに、なぜかなかなか訪れる機会がなくて。

書きそびれていたけど、2月前半の3連休の折りにトーハクの光悦展とセットで行ってきた。
「光悦の方が混むだろう」と先にトーハクに行ってしまったのは判断ミスだったかも。

肩透かしのように空いていた光悦展をゆっくり鑑賞した後、科博に行ってビックリ。
というか、改めて「和食」というのは老若男女と問わず、日本人に如何に馴染み深い存在だったということに改めて気づかされた。

会場内、子供連れのファミリー、おばあちゃんと一緒の中年以上の家族連れ、
女性同士のお友だち2人連れ、それとお見合い中?というか付き合い初めて間もないと思われる敬語で会話するカップル。

そっか、お見合いデートに和食展って、いっかも。
会話の中から相手の育った環境や嗜好などが伺えて、いろいろと考察できそ~。

なんて、目の前の展示物も興味深かったけれど、周囲から聞こえてくる会話の内容も興味深かった。

展覧会は「やっぱ、ここは科学博物館だぁ。和食は科学だぁ」と第1章、第2章では思った。

日本国内価値の水の成分表に始まり、様々な茸の種類、野菜の原産地、山菜の種類、
大根の種類のサンプルにはおったまげた。

そして、原寸大の魚類模型が天井からぶら下がっていたり、海藻に発酵物に~。

人が多いし、暗い会場内に解説文を読みながら鑑賞するのはもう無理っ!
これは図録を買わなくちゃと早々に決意。

出汁まで進んで、次は食の歴史。
ようやく「和食は文化でもある」と安心した。

各時代ごとの食卓のサンプル展示もよかった。

奈良時代の長屋王の食滞を再現したもの。
たぶん、あれは30年前に当時の奈良そごう(=長屋王の邸宅跡)で観た「長屋王展」に展示されていたものだ。
当時すごく感動した。そして「このサンプル、展覧会が終わった後はどうなるのだろうか」と思った。

奈文研がちゃんと保管してたんだね。(そりゃそーだ)
長屋王展の図録、たしか神戸から持ち出してきているはずだから捜索しなくちゃ。

江戸時代の屋台を再現したものも面白かった。

 

現代の和食、未来の和食? そしてこれからの和食。
そうそう全国のお雑煮紹介も楽しかった。
そして、最後に鰻の稚魚、つまりシラスウナギの展示があった。

 テレビで視たことがあるけど、実物は初めて見た!

混雑していたので、じっくり鑑賞できなかったけど図録も買ったし、
今年から来年秋にかけて日本各地を巡回するので、地方に観に行こうと思う。

最後にちょっと意外に思ったけど、よくよく考えればそうかなぁと思ったこと。

光悦展も和食展も日本人ばっかりだった!
外国人観光客は見当たらなかった。
(逆にトーハクの本館←常設展エリア~は外国人観光客がかなり多かった)

光悦もメジャーといっても日本国内で世界的に~ってほどじゃないし、
文書類は日本人にだって読めないのに、外国人には理解しがたいものだしね。

和食だって、世界遺産になったけど、やはり外国人はまず食べることの方が興味の対象であって
科学的、歴史的に理解しようとなんて、よほどのリピーターじゃない限り思わないだろう。

でも、日本人ばかりの展覧会ってのは「良かった~」って感じた。


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