スマイル日和+

子育ては「自分育て」。smile流「自分育て」の日々をつづります。

恕(ゆる)すという事

2009-03-21 | smile bookshelf
人は過ちを犯します。
許されないことをしてしまうこともあります。
過ちを犯した人を憎しみ、
罪を「苦しみ」で償わそうと私たちは考えます。


日野原先生がこの本の中にあげた
10のお話のうちの9話目は
「世界の平和のために子ども達に伝えたいこと」です。

私自身、英語活動を通して
子ども達に「世界平和のためになにができるか」を
よく問いかけてきたので、
このテーマはとても高い関心を持って読みました。

多くの人が望む「世界平和」だけど
一言でくくるにはあまりにも大きすぎる課題です。

本当の世界平和ってありえるのでしょうか。
そう思えるくらい、暗く重い社会の影の部分が
今の世の中には多過ぎます。

私の中にも時々起りうる「憎しみ」や「怒り」。
それ自体は人々に起りうる自然な感情なのだけど
その感情をどんな方向(行動)に向けるかで
結果は大きく違ってきます。

日野原さんは自作の創作詩「平和の日を子ども達が」で、
<恕しをもつ愛こそが世界の隅々に平和をもたらすのだ>
と述べています。
戦争反対!核兵器廃絶!
そう叫び続けてきたことからは平和は生まれなかったと。

戦争の話しを聞くと、
聞く方も話す方も重い気持ちになり
「戦争はいけない。戦争は悪だ!」と
誰しも思うのは当然のことです。

ただ、重い気持ちのままでは
やっぱり前に進めない。。。
私はそういう思いを長い間持ち続けながら、
でも、平和を世界中にもたらすには
戦争や人々の愚かな争いをなくさなくては!と
平和運動に協力してきました。

日野原先生の言葉「恕す」が意味するものの
すべてを受け止めるには
まだまだ私は人生の経験が浅いのかもしれません。

でも、すべての人間が本当に相手を許せるようになれば、
世界平和が世界の隅々に・・・は
夢じゃないのかもしれません。

実際、あちらこちらで起きている紛争は
「憎しみ」の連鎖でしかないのですから、
どこかでその「憎しみ」を別なかたち、
未来志向に変えなければ
争いはなくならないでしょう。

愛するものを奪われた深く辛い悲しみは
憎しみに変わり、怒りに変わり、
復讐へつながりやすいもの。

それでも人が人を恕さなければ、
人と人との間に平和がもたらされない。

私は戦争を起こした者を恕すだけの寛容さを
まだ持ち得ていません。
でも、この本の中で語られた言葉は、
これからも私の心の中で静かに微笑んで
私を見守っている気がします。

どんなことでも恕せる人になれたら。
それは私の夢の一つになった気がします。



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