せっちゃんの明るいガン日記

乳ガンで(片パイ→まっ平らになったけど)鬱病だけど人生転んでなんぼ、生きてるだけで丸儲け!せっちゃんのノー天気な日常!!

タオル片手にテレビを見る(T0T)

2008-03-04 21:17:45 | 病気のこと
今日は7時から小児ガンで亡くなった子供のドキュメンタリーをやっていた。

テレビ雑誌で見て知っていたので絶対見ようと思っていた。録画用にビデオテープも買った。

2歳で小児ガンの一種の頭の筋肉に出来る腫瘍で手術を受けたカズくん。その後4歳、6歳と再発し、化学療法を受けたものの治らず7歳で余命2ヶ月と告げられる。

積極的な治療を断念して家でできるだけ過ごすことを選択し、小学校にも復帰する。明るい笑顔と運動会でも頑張り元気に過ごしていたが無情にも病魔はどんどん、進行していく。

やがて呼吸が困難になり痛みも増して病院に入院。鼻から酸素吸入・・・

いよいよ、呼吸が辛くなり人工呼吸器を装着することになり、話せるうちにとお母さんは今まで何度も何度も繰り返した言葉を意識の混濁した我が子に伝える。
「カズ愛してるよ!」するとカズ君はハッキリと答えた。「おれも。。。」

小児科の医師もうっすら涙ぐんでいた。
それから数日後カズくんは待ちに待った妹の誕生を待つことなく旅立っていった。

お父さんとお母さんの腕の中で息を引き取った。

葬儀の日クラスメートが泣きながら献花をしている姿が印象的だった。大切な仲間の死をこの子達はどう受け入れていくのだろう。人生にどう生かしていくんだろう。

あまり身近に死を感じることのない現代・・・言葉や本では学ぶことが出来ない勉強を彼らはしたと思う。

命には限りがあり、毎日生きていることが当たり前ではないこと。

カズくんが残した物。。。。それは沢山の愛だった。絆だった。

お母さんはカズ君が亡くなった後産まれた妹を連れて学校にやってきた。「カーくんはもう、いないけどちょっとでいい覚えていてね。」『忘れないよ、忘れる訳ないよ』笑顔のお母さんがいた。

ずっとこれからも多くの人の心の中でカズくんは生き続ける。

主治医の先生は医者の卵に講演していた。カズくんの生きた証のフィルムを見せながら・・・「小児ガンは70パーセントの子供が助かります。でも、30パーセントは治らず亡くなっていく。これが現実です。あなた方が携わろうとする医療の世界の現実です。」

臨終の際、治らないことを一番知っているはずの主治医は必死で人工呼吸を繰り返していた。やりきれない思い、自分の無力さに打ちのめされる瞬間。。。ひょっとしたら、両親以上に諦めや覚悟が出来ていなかったのかも知れないとさえ思えた。

フィルムを見つめる彼らの表情は真剣で涙ぐんでいた。

技術が立派な医者よりも患者が求めているのは患者や家族をサポートしてくれる医者かも知れない。
勝ち続けられる人生なんて無いと思うけど医者は挫折感をたっぷり味わう職業だと思う。

人を看取る覚悟、とりわけ子供や若い子は人間として残る者は苦痛だ。その覚悟を医者は求められる仕事だと彼は伝えていた。若い医師の卵達はどう感じただろうか。

「明日が来ることは奇跡」乳癌で亡くなった長島千恵さんが言っていたっけ。。。

息子が丁度電話してきたので「10チャンネル見なさい」って言ったけどどうしたかな。
生きられるのに「死にたい」なんて言わせないぞ!

人は生きているんじゃなくて、生かされているんだよ。君は生きなきゃいけないんだ。有名にならなくても良い。大企業に勤めなくても良い。出世してもしなくても良い。なにか自分の使命を見つけて生きてくれ。

意味があるから生きるんじゃなく生きていることに意味があるんだよ。