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ノアの足跡

西湘南どうぶつ愛護会が発行しておりました会報誌の活動報告をご紹介します。あわせて近況もUP予定です。

新潟中越地震 現地で感じた思い

2004-11-13 19:31:39 | Weblog
「新潟中越地震支援ブログ」を当会HPに作成してから
たくさんの方にお声を掛けていただくようになりました。
ノアの足跡、このブログにて最後に地震のことを書いた時点で
すでに気持ちだけは新潟に向いていたような気持ちです。
メディアを通して伝わってくる情報に歯痒さを感じながら
取り残され不安に怯える犬達に思いを馳せながら
そして被災した犬・猫達の心に傷が残りませんようにと祈りながらの
現地入りでした。
現地に足を踏み入れ、真っ先に感じたことは避難所での情報が
関東で暮らす私達と比べて圧倒的に少ないということでした。
連絡先を書いた張り紙を知りえた避難所へと貼らせていただき
小千谷に拠点をかまえました。初日、2日目とフードとエチケット袋の
需要があまりに多いことに驚きました。
ウンチを拾うスーパーりの袋さえ、家から持ち出せない人が多かったのです。
次々と寄せられる声、抱きかかえることの出来たワンニャンたち。
それぞれが、壮絶なシナリオからの生還者でした。
動物を通して、伝わってくる飼い主さんの悩みや苦悩は
やりきれなさを通り越し、悲しみに突き落とされるばかりでした。
悲しみからは何も生まれないと知りつつも、反面
悲しみをかみ締めなければ前進できないと、痛切に感じていました。
涙が伝わります。横になれば、飼い主さんたちの言葉がグルグルと廻ります。
なによりも、山岳の集落より避難された方々の素朴で飾り気ない言葉は
私を苦しめ続けました。
自然に逆らうことなく、自然を守り、共存をしてきた人達が
なぜこんなにも苦しめられなくてはいけないのか。
起きてしまった自然の摂理に刃向かうことは出来ずとも
憤りを覚えた心は悲しみから抜け出すことが中々できずに居ました。
テントで暮らす助かった命達のシッポが普段と変わることなく
家族に振られ続るのを見た時、方向が見えたような気がしました。
どんなに時間がかかってもいい。出来るだけ家族の元で暮らせるように
進んでいこう。
小さな命達は、放棄された訳でも、捨てられた訳でもないのです。
「地震」と言う災害に運命を変えられ途方に暮れているだけなのです。
1年かかろうと2年かかろうと、ご家族の思いが小さな命に向けられている限り
待っている命があるから、頑張れる限り
「再会」と言う終章を笑顔で迎えられるまで、少しづつ続けていこう。

ご自身たちが一番大変な時にも関らず、笑顔で私達を迎えてくださった
新潟の方たちに教わった、原点と言う名の大切なものを
笑顔でお返しできたらと、今改めて切に願います。