吾妻さくら病院

院内の活動やイベントをお伝えします。吾妻の魅力やさまざまなでき事もご紹介します。

吾妻さくら病院 透析室

2024-07-25 08:45:26 | 健康・病気
皆さんこんにちは!
吾妻さくら病院 透析室です。

鬱陶しい梅雨も梅雨明け宣言が発表され、いよいよ本格的な暑さがやってまいりました。熱中症に気を付けながら日々暑さに負けず無理せずのりきりましょう。
さて今回は透析患者さんが猛暑を乗り切るポイントについて調べてみました。

透析患者さんの夏対策として、特に気をつけたいのが熱中症です。熱中症ではどのような症状がみられるのかを知り、透析患者さんの熱中症対策で注意すべき点についてみていきましょう。

熱中症は、「高温高湿」「日差しが強く、風がない」「急に気温が上がる」「照り返しが強い」といった環境によって体温が上がり、身体の中の水分と塩分の電解質バランスの崩れや体温の調節がうまくいかなくなり、次のような症状がみられます。
重篤になると意識障害やけいれんが起こり、死亡することもあります。



• 立ちくらみ
• 筋肉痛
• こむら返り
• 大量の汗
• 頭痛
• 吐き気
• 身体のだるさ
• 重症では意識障害やけいれん、手足の運動障害など

• 一般的な熱中症対策として知られているのが「水分や塩分をこまめに補給」ですが、透析患者さんは、水分や塩分を制限なしに摂り過ぎてしまうと、腎臓や心臓へ負担がかかり、腎不全の悪化や心不全、肺うっ血などを起こすリスクが高くなります。
• そのため透析患者さんでは、水分補給の仕方への工夫が必要です。
• また、透析患者さんは自律神経の障害や腎貧血の影響により、体温調節の働きが低下している方が多く、夏場は体温が高くなりやすい傾向にあります。一般の方よりも、体温が上昇しやすいので、暑さを避ける対策も必要です。

熱中症にならないためのポイント
透析患者さんが熱中症を予防するためには「暑さを避ける対策」と「水分補給の工夫」がポイントとなります。
     
暑さを避ける対策
•外出時は、その日の気温、熱中症指数を確認し、炎天下となる時間帯を避けるようにします。

•日傘や帽子で直射日光を遮るようにします。通気性・吸湿性・速乾性に優れた素材や襟元・袖口の空いた風通しの良いデザインの涼しい服を選び、身体に熱がこもらない工夫をしましょう。

•屋外での活動時は、日陰に入って休憩をこまめにとるように心がけましょう。

•首周りに濡らしたタオルを巻く、わきを冷やすなど、冷却グッズを活用して身体の温度が高くなりすぎないような工夫をしましょう。

•室内でも温度・湿度をチェックし、エアコン、扇風機などの空調を活用して適した温度・湿度を保つようにします。



•夏の暑さでバテてしまわないように、日頃からウォーキングなどの運動で汗を流す習慣を身につけ、暑さに身体を慣らしておくことも大切です。

水分補給の工夫

透析患者さんは、摂取制限なしに水分補給をしてしまうと水分の摂り過ぎになってしまいます。
スポーツドリンクには塩分や糖分も含まれているので飲みすぎには注意が必要です。 一気にたくさんの水分を摂ってしまわないように、水分補給時には次のような工夫をおすすめします。
・汗をかくとミネラルやビタミンも失われます。ミネラルが含まれ、ノンカフェインの麦茶が水分摂取におすすめです。麦茶は、透析患者さんでは控えたいリンやカリウムの含有量の比較的少ない飲料です。
・水分補給をする際は口を潤す程度を目安に、少しずつ口に含んで飲むようにしましょう。

・氷1個を口に含んで時間をかけてなめます。氷1個は15~20mlの水分量に値します。食べすぎには注意しましょう。

・食事で水分量の多いスープやみそ汁、お粥、シチュー、カレー、果物などを少し控えるようにして、飲む水分量との調整を行いましょう。



この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 吾妻さくら病院 医療療養病棟 | トップ | 吾妻さくら病院 介護医療院 »
最新の画像もっと見る

健康・病気」カテゴリの最新記事