アルバム制作でお世話になったご縁で、CDが完成してすこし経ったころ、
村田陽一さんからライブに声をかけていただきました。
六本木PIT INNで、村上“PONTA”秀一さんと佐山雅弘さんと
ご一緒できるとのこと!
シンガーは南佳孝さん、比屋定篤子さん、マルカートです。
村田さんが当時プロデュースなさったアルバムを中心に曲を選んで
構成してくださいました。
本番が近づくにつれてどんどん大きくなった思い、それは
「当日の数時間のリハーサルだけってすごい、どんなことになるんだろ、
お渡しする楽譜もわたしの手書きのこんなのでいいのだろうか?
・・いやいや、村田さんの中にすでに曲の完璧な地図があるのだから、
ふだんからよく一緒に演奏されているお三方どうしで
それも百戦錬磨中の百戦錬磨のみなさまでいらっしゃるし、
あうんの呼吸ですぐ曲調をつかまれるのにちがいない!
よし!当日はそういったすべてをしっかり吸収するぞー!」でした。
そして当日、実際のリハーサルでお三方によってとんでもない早さで
組み立てられる自分の曲を口あんぐりで体感することとなりました。
村田さんのすべてにおいての運びかた、あざやかすぎる〜!
あと、本番前にPontaさんとお話しできたことも忘れられません。
本番に向けての心構えなど、ためになることはもちろんですが、
その親切さや紳士さに感動しました。
(教えていただいた大事なこと、書いてもいいとは思うんだけど、
もすこし自分の中で大切にとっておきますね。)
そして本番です!ライブは順調に進み、ある曲が始まる前、
楽器のなにかの調整か曲の確認ををなさるために数分必要のようで、
Pontaさんが「しゃべって!」と小さく強めに指示を出されました。
「やさしいかたなんだ〜♪」とのんきに安心しきっていたわたしは
さっきの声色とのちがいにドキッとしてあわてながらも話をしたのですが、
あとになって気づきました。
ステージでのこの(かなりの)厳しさとそれ以外でのあの柔らかさは
きっと一対のものなのだ〜って。
佐山さんもどなたにも変わらぬほがらかさで接してくださり、
演奏のすばらしさはもちろん、その佇まいにも感銘を受けました。
先日悲しいニュースを知り、このときのことが鮮明に蘇りましたが、
一度だけご一緒した自分がなにか書くなんておこがましいと思いました。
でも、たった一度でも、たとえ半日でもご一緒できたことで、
その後19年間も心を灯す大きなものをいただいて、
小さいわたしではありますが、そのエッセンスみたいなものを大切にして
これからもやっていきたいと思っていますので、今書かせてください。
・・ちなみに、そのライブは落合さとこさんが観に来てくれていて、
「マルカートはいつものマルカートを普通にやってて笑ったわー!」と
感想をくれていました。
なのできっとのびのびやれていたのではないかなーと思ってます♪
この日の写真がなくてざんねんだな〜。
MDでの音源が残っているだけです。