アレキ 「さあ今月は興業が立て続けに行われたUFCの感想から行こうか。コナー・マクレガーがジョゼ・アルドに勝ったんだがどうよ」
ヒョードル 「コナーについてはたぶん多くの人がコナーに抱いているであろう“なんか荒いな”っていう印象を俺も持っていたんだけど、でもここまで通用したのはMMAという競技だからこそなのかなとはしみじみ思いましたねえ。あと最近のUFCでチャンピオンになったのがファブリシオ、ロックホールド、コナーというように柔術に長けた選手がチャンピオンになり始めたのは、MMAの流れがレスリング重視から柔術重視へとシフトしているのかなと。やっぱり下になっても自信があるというのは打撃の打ち方にも影響するよな。ただUFCはレスリングが主である競技には間違いないから大きな波になるかは疑問だけども。
あともう一つ思ったコナーの勝因は、パンチが“サウスポーかつリーチがある”ってことと‟ヘタウマ”なことじゃないかと。コナーがガーッと来始めた頃に試合を見て感じてたんだけど、ニック&ネイトのディアス兄弟がガーッと来始めた頃に似てるなと。挑発が凄いとかも似てるけども(笑)、そうではなくて線が細くて、パンチはいわゆる手打ちで下手だろ。その割にはなぜか当たって連勝街道を突き進む一因になっていたところが似てるなと。
なんで勢いが凄かったかというと前述の理由になるんだが、何の競技でも絶対数の少ないサウスポーは貴重だけど、加えてリーチもあってなおかつクセのあるパンチを打つ奴なんて練習相手が見つからなくて短期間じゃ対策が取れないのが大きいと思うんだな。それにプラスしてビッグマウスが影響して対戦相手を飛び級してしまっているからね。だからディアス兄弟も一時は凄かったが急に負けが込み始めたろ? コナーはディアス兄弟よりは綺麗なパンチを打つしキックも多用するけど、大まかには優れた身体能力を持っているというよりは特異性が功を奏している同種っていう印象だよ」
アレキ 「試合スタイルも典型的な打+柔ってところも同じだしな」
ヒョードル 「だからコナーはこれからが厳しいだろうね。打撃に関してもアウトボクシングをするタイプではないからダメージも蓄積してくると思うよ。今回も最後アルドの返しのフックをもらってたしな。あと何というかなぁ、前々戦のチャド・メンデスなんか完全に飲まれてたよな。アルドも飲まれてたからいつものようにじっくりと行かずに失敗したという風にも捉えられるけど、もしそういうメンタル的な部分で上位に立っていたのだとしたらエドガーはもちろん、格下であってもグイダだといった精神的にタフな相手だとどうだろうと思うね。これまでの相手も割と“萎える”選手との試合が多いしね」
アレキ 「コナーはライト級も制覇するって言ってるらしいが」
ヒョードル 「大口を叩く割には2階級だけなのかよっていう(笑)。それはちょっとカッコ悪いね」
アレキ 「ロックホールドvsワイドマンは?」
ヒョードル 「なんか2人とも1Rでバテてたよな。それにしても同い年には見えないくらいロックホールドの老獪さが目立った試合になったなと。3Rにワイドマンが回し蹴りを出してバックを取られたというのが敗因となった一点に尽きるわけだけども、一本勝ちを狙った動きというのは本気で取れると思ったのかも知れないからやみくもに『色気を出した』と批判するのもどうかと思ってるんだけど、あの回し蹴りは何を言われても仕方のない完成度の低さだったわな。しかしアンデウソン戦での膝十字狙いとか、ああいう思い切った動きが持ち味っちゃ持ち味なんだけどな」
アレキ 「あのダイナミック過ぎていつも空振りする右ハイキックとか(笑)」
ヒョードル 「踏み込み過ぎだろっつう(笑)。でも相性も良くなかった感じがしたね。ロックホールドは逆に賢くて緻密な選手で、ワイドマンは自分のやることを全て見透かされている心境だったかもな。だから再戦してもリベンジできるイメージが沸かないんだよな。ロックホールドにはやっぱビクトーのような瞬発力のある打撃を持った選手でないと勝てる見込みが無さそうなんだよな。大穴でヨエル・ロメロとか(笑)」
アレキ 「ロメロさんは面白さですでにナンバーワンだぞ!(笑)」
ヒョードル 「何なんだろうなあの人(笑)。身体能力だけで生きていたらここまで来てた、みたいなひょうひょうとした感じは。ティム・ケネディ戦でのあの“もう嫌だ”みたいに椅子から微動だにしなかったのアレ何だよ(笑)。で、その後勝っちゃうっていう(笑)。自分に正直というか子供がまんま大人になったというか、いかにもカリブの人っぽいよな。カバウカンチに負けた時もあっけらかんとしてたしな。今回のジャカレイ戦も怪しい勝ちなんだっけ?」
アレキ 「まあスプリットだから怪しいっちゃ怪しいんだけど」
ヒョードル 「もうね、カードで言うとジョーカーですわ(笑)。さあ俺も復帰に向けて練習すっぺ!」
ヒョードル 「コナーについてはたぶん多くの人がコナーに抱いているであろう“なんか荒いな”っていう印象を俺も持っていたんだけど、でもここまで通用したのはMMAという競技だからこそなのかなとはしみじみ思いましたねえ。あと最近のUFCでチャンピオンになったのがファブリシオ、ロックホールド、コナーというように柔術に長けた選手がチャンピオンになり始めたのは、MMAの流れがレスリング重視から柔術重視へとシフトしているのかなと。やっぱり下になっても自信があるというのは打撃の打ち方にも影響するよな。ただUFCはレスリングが主である競技には間違いないから大きな波になるかは疑問だけども。
あともう一つ思ったコナーの勝因は、パンチが“サウスポーかつリーチがある”ってことと‟ヘタウマ”なことじゃないかと。コナーがガーッと来始めた頃に試合を見て感じてたんだけど、ニック&ネイトのディアス兄弟がガーッと来始めた頃に似てるなと。挑発が凄いとかも似てるけども(笑)、そうではなくて線が細くて、パンチはいわゆる手打ちで下手だろ。その割にはなぜか当たって連勝街道を突き進む一因になっていたところが似てるなと。
なんで勢いが凄かったかというと前述の理由になるんだが、何の競技でも絶対数の少ないサウスポーは貴重だけど、加えてリーチもあってなおかつクセのあるパンチを打つ奴なんて練習相手が見つからなくて短期間じゃ対策が取れないのが大きいと思うんだな。それにプラスしてビッグマウスが影響して対戦相手を飛び級してしまっているからね。だからディアス兄弟も一時は凄かったが急に負けが込み始めたろ? コナーはディアス兄弟よりは綺麗なパンチを打つしキックも多用するけど、大まかには優れた身体能力を持っているというよりは特異性が功を奏している同種っていう印象だよ」
アレキ 「試合スタイルも典型的な打+柔ってところも同じだしな」
ヒョードル 「だからコナーはこれからが厳しいだろうね。打撃に関してもアウトボクシングをするタイプではないからダメージも蓄積してくると思うよ。今回も最後アルドの返しのフックをもらってたしな。あと何というかなぁ、前々戦のチャド・メンデスなんか完全に飲まれてたよな。アルドも飲まれてたからいつものようにじっくりと行かずに失敗したという風にも捉えられるけど、もしそういうメンタル的な部分で上位に立っていたのだとしたらエドガーはもちろん、格下であってもグイダだといった精神的にタフな相手だとどうだろうと思うね。これまでの相手も割と“萎える”選手との試合が多いしね」
アレキ 「コナーはライト級も制覇するって言ってるらしいが」
ヒョードル 「大口を叩く割には2階級だけなのかよっていう(笑)。それはちょっとカッコ悪いね」
アレキ 「ロックホールドvsワイドマンは?」
ヒョードル 「なんか2人とも1Rでバテてたよな。それにしても同い年には見えないくらいロックホールドの老獪さが目立った試合になったなと。3Rにワイドマンが回し蹴りを出してバックを取られたというのが敗因となった一点に尽きるわけだけども、一本勝ちを狙った動きというのは本気で取れると思ったのかも知れないからやみくもに『色気を出した』と批判するのもどうかと思ってるんだけど、あの回し蹴りは何を言われても仕方のない完成度の低さだったわな。しかしアンデウソン戦での膝十字狙いとか、ああいう思い切った動きが持ち味っちゃ持ち味なんだけどな」
アレキ 「あのダイナミック過ぎていつも空振りする右ハイキックとか(笑)」
ヒョードル 「踏み込み過ぎだろっつう(笑)。でも相性も良くなかった感じがしたね。ロックホールドは逆に賢くて緻密な選手で、ワイドマンは自分のやることを全て見透かされている心境だったかもな。だから再戦してもリベンジできるイメージが沸かないんだよな。ロックホールドにはやっぱビクトーのような瞬発力のある打撃を持った選手でないと勝てる見込みが無さそうなんだよな。大穴でヨエル・ロメロとか(笑)」
アレキ 「ロメロさんは面白さですでにナンバーワンだぞ!(笑)」
ヒョードル 「何なんだろうなあの人(笑)。身体能力だけで生きていたらここまで来てた、みたいなひょうひょうとした感じは。ティム・ケネディ戦でのあの“もう嫌だ”みたいに椅子から微動だにしなかったのアレ何だよ(笑)。で、その後勝っちゃうっていう(笑)。自分に正直というか子供がまんま大人になったというか、いかにもカリブの人っぽいよな。カバウカンチに負けた時もあっけらかんとしてたしな。今回のジャカレイ戦も怪しい勝ちなんだっけ?」
アレキ 「まあスプリットだから怪しいっちゃ怪しいんだけど」
ヒョードル 「もうね、カードで言うとジョーカーですわ(笑)。さあ俺も復帰に向けて練習すっぺ!」