我が身をたどる姫宮 試作品 其の七
上村松園 『志久礼』ご一家が、皇居へ行かれて静かになった皇嗣邸です。そのお庭を歩かれる、白菊夫人は日々、思い出さずにはいられない、米国での生活に思いをはせながら、ある歌を口ずさみま...
我が身をたどる姫宮 試作品 其の六
島崎柳塢 『花』新春の光が差し、御用地内の木々から小鳥達の鳴き声があちらこちらから聞こえるなか、ご一家は表の玄関へと出られました。お見送りに表の職員達も何人か、外へ出ておりました。...
我が身をたどる姫宮 試作品 其の五
鰭崎英朋 『ハムレット』姫宮方が楽しくお喋りしているのを、前を歩いていらっしゃる皇嗣両殿下はやや複雑な思いながらも、以前のように返った様だと思われていました。しかし、表の公的な建物...
我が身をたどる姫宮 試作品 其の四
川上拙以 『池畔』食堂より見える庭は美しく整えられて、部屋の中は新年を迎えるに相応しい縁起物の調度品が置かれておりますので、雅な装束姿の殿下方とお召の着物を着た夫人方が中へ入られま...
我が身をたどる姫宮 試作品 その三
鏑木清方 『娘』皇嗣妃殿下は大宮様よりの伝来のティアラを、姫宮殿下はお世襲のティアラを...
我が身をたどる姫宮 試作品 その二
三木翠山 『元禄快挙』白菊夫人が、米国から帰国し、ご実家の皇嗣邸に戻られた時はそれはそれは世間は大騒ぎでした。松岡映丘最もそれは新たなる年を迎える現在でも変わりありません。週刊誌や...
我が身をたどる姫宮 試作品 その一
池田蕉園 『夢の跡』例えヨーロッパで戦火が、収まらなくともコロナが、まだ完全に終息しなくとも九重の宮中では、例年の通りの新年のお行事が行われます。昨日から新年の準備に明け暮れており...