技術家庭科

私が学生だった頃は、男の子は技術、女の子は家庭科、と同じ時間に別々の授業を受けていました。
男の子がトンカチを叩いて木工をやっているのを、“いいな～”と羨んでいたものです。
が、今は１年間のカリキュラムで前期が家庭科なら後期は技術、と男女一緒の授業を受けているんですよね。
男の子だって包丁やフライパンを持つをし、女の子だってトンカチやドライバーを持つ、男女平等ということですね。

そんな昔の授業の影響なのか、私たちの年代のママ達と話をしていると、「ここのネジがとれちゃって・・・パパにつけてもらわなきゃ！」とか「植木の植え替えをお願いしたのよ」なんて、私からみれば「え？なんで自分でやらないの？？？」と思ってしまうようなことが、パパの役割だったりするようです。
逆に「ウチのだんなさん、ご飯も炊けないから・・・」とか「私がいなかったらパンツがどこにあるかもわからないのよ～」の台詞に・・心の中で“おいおい！それくらいできるだろ～大人なんだから！”なんてつっこみをいれたりして。

でも、それを否定しているわけじゃないんです。
そういう役割分担って必要なのかもしれないな・・・とこの頃、特に思うんです。

ウチの男性陣は（義父、だんな、むすこ）、料理でもなんでもやります。
ライムがかじっちゃったカーテンタッセルなんて、いつのまにか縫い付けてありますし、洗濯物が少しでもあれば、すぐ洗ってくれちゃいます。たとえそれが、私や娘の下着であっても・・・
そんな話をすると「ウチは休みの日だって寝てばっかり！なにも手伝ってくれないわよ～」なんてうらやましがられたりもします。
「まあ、そうなんだけどねぇ・・・」と複雑な心境で言葉を濁す私。

ひねくれてる私は、時々“なんでも自分で出来るんだから私なんて必要ないじゃん！！同居の必要もなかったんじゃないの～？？”なんて意地の悪いことを考えたりします。

逆に・・・私は日曜大工も園芸も、大きな家具の移動だってみんな自分でやっちゃいます。
「やろうか？」って言われても「大丈夫！自分で出来るから！」とお断りしちゃうし。かわいくないですよね。
でも、そういうことが好きだし、自分でなんでもやりたい性格だし・・・でここまできているわけです。

「ウチのだんなさんは、私がいないとなんにもできないのよぉ～」っていう嘆き口調の裏に、どんと構えている【自分の存在価値】に対するゆるぎない自信。
ああ、私にないのは、これだ！と・・・この頃つくづく思うのです。

とはいえ、「できな～い！やって～」なんて甘えられるかわいい女の人にはいまさらなれそうにはありませんし、年取ってきて義父にどんどん似てきているだんな、これからますます家事に手を出しそうですし・・・

【自分の存在価値】・・・どんな気持ちのもちようでいればいいんでしょうね。