シュレーディンガー方程式を満たす波動関数の状態変化は決定論的であると言われます。
このときの決定論という用語の意味は、古典力学における決定論の意味とは本質的に違います。
古典力学における決定論は、時間の経過とともに物質の状態が決定論的に変化するもので、あくまでも実空間における話です。
一方、波動関数における決定論は複素空間におけるものです。
複素空間における波動関数の値は初期状態が決まると同時に決まります。
時間の経過とともに変わるというのではありません。
波動関数の決定論についてはどの教科書にも書かれていますが、先のブログで指摘したように波動関数には確率論的性質もあるのです。
波動関数における決定論は、量子の波動的性質によるものです。
波動関数における確率論は、量子の粒子的性質によるものです。
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