測定系は、測定器と測定者による測定値の読み取りから成ります。
(測定器)
基準物理量と入力物理量との比を出力します。
この比は無次元の数値なので元の物理量に関する情報は失われます。
(測定者による測定値の読み取り)
測定者が測定値に物理量の次元を付与して入力物理量の情報を得ます。
感覚系は、受容器と感覚野による受容器出力の読み取りから成ります。
(受容器)
入力物理量が受容器のしきい値を超えるとインパルス列を出力します。
このインパルス列は、入力物理量に関する情報を運びます。
各種の受容器の出力はどれも同じ形式のインパルス列なので入力物理量の次元は失われます。
(感覚野による受容器出力の読み取り)
各受容器に対応する感覚野は、受容器出力の情報を読み取ります。
その読み取り結果がクオリアとなって意識されます。
これが正にクオリアの正体なのです。
クオリアには入力物理量の次元を解釈する機能があるのです。
以上の事実は、測定系と感覚系に類似点があることを実証しています。