哲学者チャーマーズは『意識する心ー脳と精神の根本理論を求めて』の序文で、意識を自然法則の支配下で起こる自然現象とみなすとしています。
更に、意識が自然現象であることに異議を唱えることは難しかろうとも言っています。
自然現象とは自然法則つまり物理法則に従う現象のことです。
つまり、チャーマーズは人間も物質なので物理法則に従うはずだという唯物論者の一人であることを意味します。
しかし、同著で自分は唯物論には組しないとも言ってます。
明らかに、矛盾しているのです。
コンピューターは物質ですが、その現象を物理法則だけで説明することは出来ません。
物理法則で説明できるのはコンピュータ回路の電磁気的現象に関してだけです。
コンピューターが計算していることを物理法則は説明できません。
そのことは、人間が解釈していることなのです。
チャーマーズ「意識は自然現象である」説はトンデモ説ではないでしょうか。