真中にこだわる訳

アスパラドリンクのＣＭに出ていた「はにほーへにはー」覚えてますか？パーシーです。

弊社の本部ビルのトイレは小便器が３つ並んでいる。
私はその真中を使うことにしていた。

無論、私はゲイではないので、両隣に立つ輩の愚息に興味があるわけではない。
まして、親バカで自分のせがれを誇示している訳でもないことを付け加えておく。

何故、真中が好きか。
両端、特に入口に近いところはかなり利用されているが故、慌て者が外した跡を残している。

反対側の端も利用頻度が高いため、足元に水滴が残っていたりする。
つまり、一番使われておらず、一番汚れていない個所という結論に達するのは真中である。

加えて、何となく中心が好きなのだ。
これが小便器を偶数設置してあるような便所では困難である。

２つが真中になってしまい、その両方が「我こそ真中である」と私を誘うのだ。
できることならこの２つに均等に放尿したいなんて気持ちになってしまう。

ところで、この真中政策により私は窮地に陥ったことがある。
今でこそ役員とフロアが違うが、当時の私の職場は同じフロアに役員室があり、
役員と同じ施設を使っていたのである。

そのとき私は、いつもの通り真中に立ち、発射のカウントダウン中であった。
ドアが開き、話し声と共に歩いてきた２人が私の両側に立ったのである。

右には社長、左には管理担当常務だった。発射後の私の勢いは急速に減速していった。
しかも私を挟んで彼らは話をしているのである。

ただ真っ直ぐ前を見るしかない私は、集中力を欠き、在庫処分がしきれないままに、
その場を後にするしかなかったのである。

しかし真中政策は止められないものだ。