早くしないと行っちゃうよ～ん

ウォシュレットの位置を合わせるのが苦手なパーシーです。

朝、目が覚めると既に出かけるハズの時刻だった。
落ち着け、まずは排便して態勢を整えるべきだ。

便座に腰を掛けて、確かに目覚ましを止めたことを思い出した。
その時、子供がグズったので寝かしつけて・・・そのまま一緒に寝たのか。
こりゃいかん。

歯を磨く。着替える。「いってきます」バタン！
ヒゲ・・・ヒゲ剃ってないぞ。
仕方ない・・・会社で剃ろう。

走るほどじゃあないな。うん。
いつもより１０分くらい遅いだけだろ。

早足で・・・マスクしてるからメガネが曇るな。
それでも早足で・・・

自転車に乗った女子高生達とすれ違う。
下にジャージを履いてるんだからスカートを気にしなくていいの。
俺は見てるヒマが無いんだから。

急げ！早足で。
しかし、後ろから年上らしきサラリーマンに抜かれる。

「誰であろうと俺の前を行かせはしないぞ」一気に体重を前に掛けて加速。
ぬおおお・・・無理。ダメだ。あのオヤジ足に何か付いてるぞ。あの速さは異常だ。

ネタにしてやろうかと考えてると信号が変わりそうだ。走れ！おりゃああ。
「加速装置！」奥歯を噛み締めてみたが、走るスピードは変わらない。
やはりサイボーグ００９にはなれそうにない。

セブンイレブンの横を過ぎる。ちらりと覗くと、店内に知った顔。
同じ職場だったＭさん。気付かないだろうけど、走りながら外から手を振る。

急いでいても義理を欠いたらあきまへんえ。
何故京都弁だ？自分の思考回路を疑う必要がありそうだ。

駅はもうすぐだ。時計を見る・・おっ電車が来るぞ。
あの踏切を渡り切れば・・・あああああ。

カーンカーンカーン

行ってもうた。ちっ。セブンイイレブンに戻って肉まんでも買って来るか。
股間を確認するとチャックは閉まっていた。うむ。問題なし。