心理カウンセラーの眼!

孤立無援の・・君よ、眼をこらして見よ!

「母べえ」の「父べえ」が認められない理由!

2008-02-04 16:56:40 | マインドケア 今週の言の葉
久しぶりに映画を観ました。

「母べえ」(山田洋次監督)です。

昭和15年からの、日本中が戦争に向かっていった頃の

ドイツ文学者の家庭の生き様を描こうとした映画だった。


山田洋次監督が訴えるように

この「父べえ」が何も悪いわけではない。

彼を支える「母べえ」や

けなげに生きる娘たちがほんとうに愛おしい。・・


だが「違う」と言いたい。

何が違うのか?・・・

わたしなりに或る時代体験を通して生きてきて しずかに想う・・


この集団ヒステリーに至った時代の中で

男は妻子を抱えてなお、

己の思想信条の節操を曲げずに孤立したまま生きて良いものかと。


表現者として命取りになると分かっていてなお、

「転向」を選ぶことが

真実であるようにおもえる。


その道がどれほど苦しいかは

自死をもっても埋め難いであろうということしかいえないが。

堪えて生きるしかないようにおもう。


なぜなら「母べえ」はそれを

すでに母親として日々実践しているのである。


ただただ強迫観念に追いかけられた時代の日本の、

未曾有の集団ヒステリーから

その病理の多くを歴史的に学び取ることしかなかったとおもう。


それを伝え続けることが最も大切なことのはずだ。

このことについては昨年ブログに書いた、

「『硫黄島からの手紙』中の日本人」を再読されたい。


















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