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ランディー、入団会見で謝罪 前夜テレビを威嚇「プロらしくなかった」

ニューヨークが１１日、大物２選手の入団発表に沸いた。松井秀喜外野手の所属するヤンキースがＤバックスからトレードで獲得したランディー・ジョンソン投手（４１）、松井稼頭央内野手所属のメッツはアストロズからＦＡとなっていたカルロス・ベルトラン外野手（２７）の入団会見をそれぞれの本拠地であるヤンキー・スタジアムとシェイ・スタジアムで行った。前日、テレビカメラとのいざこざがあったジョンソンはニューヨークのメディアに対して全面的に謝罪する異例の船出。今オフのＦＡ選手の中で最高額となる７年１２３億円でメッツ入りしたベルトランも、新天地での意欲を語った。

　身長２０８センチの長身を折るようにして、壇上に上がった。「プロらしくなかった。私の晴れがましい時に、恥ずかしいまねをして、謝らなくてはならない」とニューヨークの全メディアが見守る前で神妙になった。メジャーの左腕で史上最多４１６１奪三振をマークした男の記者会見は、前代未聞の謝罪から始まった。

　事件は１０日朝に起こった。ジョンソンが宿泊していたニューヨーク市内のホテルの出入り口付近で、待ち構えていたテレビクルーとトラブル。テレビカメラを手で振り払って「オレを写すな」と威嚇。そのシーンが同日夜、全米に流され、１１日付の地元各紙でも大きく取り上げられていた。

　シアトルやフェニックスのメディアに対して強硬姿勢を貫けた最強左腕も、さすがに世界中のファンが注目しているヤンキースに入って、メディアと敵対関係にはなれない。

　その後の会見では「４１歳だけど、健康診断で肩もひじも２５歳の時と変わらないと言われたよ」とアピール。この大ベテランに、年俸１６００万ドル（約１６億６４００万円）の３年契約を結んでくれた球団に感謝の言葉も口にした。背番号は、マリナーズ、Ｄバックス時代の５１ではなく、年齢と同じ４１を選んだ。

　そんな大物投手獲得にいちばん喜んだのはスタインブレナー・オーナー。会見には出席していなかったが「我々は長い間、彼の獲得を目指していた。史上に残る左腕投手の一人。彼も何年もヤンキースでプレーするのを待っていたんだ」とのコメントを寄せた。メディアとのトラブルからスタートした男は、チームを００年以来５年ぶりの世界一に導いて一年を締めくくるつもりだ。