【連載】藤原雄介のちょっと寄り道⑪
インド門の芋虫男
ムンバイ(インド)
今から二十数年前のムンバイでの体験を書いてみよう。書きたいことは山ほどある。 街の真ん中の空の一点を覆い隠すほどの鳥の群れで知る鳥葬、全会一致が原則だからなかなか結論が出ないインドのビジネス、毎日食べても飽きないカレーの魅力、朝のスラム街を車で通り抜けると目にする一列に並んで連れウ○コをす . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道⑩ 「ウイスキー飛行」の幸せロンドン(イギリス) 昨年9月に小学校5年からの幼馴染みだった妻に先立たれました。現実が受け入れられず、情緒不安定で、ただただ虚ろなまま時に流される日々が続きました。当然このエッセイを書く気力など湧いてくるはずもありません。そんな私を見かねて、このブログの編集人であり、親友でもある山本さんが繰り返し、背中を押してくれました。「 . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道⑨
エリザベス女王は天皇陛下に歩み寄られた
ロンドン(イギリス)
英国のエリザベス女王が96歳の天寿を全うされた。 ロンドン勤務の長かった私には、何かと考えさせられる出来事だったと言えるだろう。 ウェストミンスター寺院で執り行われた国葬には、世界各国から王族や首脳が大勢集まった。その中でひときわ注目されたのは、天皇皇后両陛下 . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道⑧
DUKES Barのドライ・マティーニ
ロンドン(イギリス)
▲ヘンリー8世が愛人と逢瀬を重ねた場所に建てられたDUKES Hotel
ロンドンの由緒ある名店が並ぶセイント・ジェームス・ストリートを南に下り、3つ目の路地を右に曲がる。そして見落としてしまいそうな小さな路地を更に左に曲がる。その先の袋小路に、突然、赤 . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道⑦
犬のウ〇チが街の魅力?
アムステルダム(オランダ)
おそらくオランダを紹介するガイドブックには載っていないだろう。あくまでも私の独断で選んだアムステルダムの印象的な風景を紹介したい。 アムステルダムの街を歩くと、運河に掛かる橋の上や、まるでお伽の国にあるような傾いた古い建物の陰に錆びるがまま放置された自転車がそこかしこに . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道⑥
恐怖のカメルーン時間
バンコク(タイ)他
もう20年前になるが、2002年に日韓合同で開催されたサッカーW杯を思い出してもらいたい。この年、カメルーン共和国の代表チーム「Les Lions Indomptables(不屈のライオン)」が大分県中津江村でキャンプすることになっていた。ところが、到着予定日になってもやって来な . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道⑤
カミカゼを称賛された
グダンスク(ポーランド)
ポーランドには、1999年から2002年にかけて何度か出張した。バルト海に面したグダンスク港にブラジルから運ばれてくる鉄鉱石を船から陸揚げするための連続式アンローダー(CSU = Continuous Ship Unloader)という機器の受注活動のためだ。 東京から、グ . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道④
「飾り窓」強盗事件
アムステルダム(オランダ)
日本のある自動車メーカーから、欧州最大の自動車部品用自動倉庫プロジェクトを受注した。1987年のことである。現地工事事務所設立準備のため、設計、管理、据付部門の担当者らと3週間の予定でアムステルダムに出張した。 私はそのプロジェクトの「アドミ要員」だ。アドミとは、お客様や下 . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道③
魔法の呪文は「五つのア」
台北、台中(台湾)
台湾には1990年から1993年までの4年間駐在した。それまでに、スペインとメキシコに1年ずつ留学、そしてオランダにも足かけ2年駐在している。自他ともに認める西洋かぶれで世間知らずだった私は、台湾駐在を打診されたとき、子供じみた反応をしてしまう。「台湾なんかイヤ! ヨーロッパ . . . 本文を読む
【連載】藤原雄介のちょっと寄り道②
赤い魚、黒い魚
イスラ・ムヘーレス(メキシコ)
▲若菜夫人とメキシコのホテルで。二人とも新婚気分が抜けきらない?
日墨交換留学制度で1978年から1979年にかけて約1年間、メキシコのプエブラ州立大学に留学した。この留学制度でメキシコに行くことを夢見ていたのだ。入社3年目である。その春、私は結婚したばかりだった。何 . . . 本文を読む